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国内総生産よりも労働の効率をあげたほうがゆたかになれるのでは?
バカみたいな質問かもしれませんが、、、、 簡単に言えば国内総生産というのは 産み出されたお金の額のことですよね たとえば同じ量の食料を売っても、金額が高いほうが 生産性が高いということでよね。 それよりも単純に労働の効率をあげて、同じ額でより多くの量 の食料を買えたほうがより多くの人がゆたかになれますし 喜ぶべきことなのでは? 工業でもサービス業でも同じことが言えると思います。 国内総生産がゼロ成長でも、サービスの量や質が上がれば それは進歩と呼べるのでは? どうしてみなさんGDP(やその他の経済的指標)にこだわるのでしょう。
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基本的には、あなたのおっしゃるとおりです。 一人一人の国民が豊かであるためには、労働効率を上げることが重要です。 ただ、国同士の経済力の大きさを比べるには、GDPを比べることになりますから、国際政治・国際経済を扱う場合には極めて重要です。 北欧などのように、経済大国ではなくとも、労働効率を上げて豊かな生活を選んだ国もあります。 アメリカのように、労働効率よりも経済大国・軍事大国であることのほうを優先している国もあります。(もちろん労働効率を上げることも考えていますが。) 日本の場合、軍事力・政治力で国際的な発言力を得ているのではなく、アメリカに次ぐ世界第二位のGDPをもつ経済大国であることが、国際的な地位の確保につながっています。 そのため、GDPの減少は国際的な発言力の低下に直結するため、政治経済・国際問題を取り扱う人たちは、GDPの低下に無関心ではいられないのです。 中国など、生産性が低い国では、生産性の向上がそのままGDPの増加につながっており、実質的にGDPの増加=生産性向上になっています。
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- omeger
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>簡単に言えば国内総生産というのは >産み出されたお金の額のことですよね 実質GDPと産み出されたお金の額は違います。 お金の額は中央銀行が好きなだけ産み出せます。 ある意味ではジンバブエの方が日本よりも「お金の額」が いっぱい産み出されているかもしれません。 >たとえば同じ量の食料を売っても、金額が高いほうが >生産性が高いということでよね。 基準の取り方によって変わります。 購買量平価ベースのGDPの国際比較で見れば、 日本の食料の相対価格が「高い」ため、 購買量平価ベースのGDPや生産性が「低く」なっています。 ある価格で基準を定めれば、「金額が高い」方が 購買力平価ベースのGDPや生産性は「低く」評価されます。 >それよりも単純に労働の効率をあげて、同じ額でより多くの量 >の食料を買えたほうがより多くの人がゆたかになれますし >喜ぶべきことなのでは? >工業でもサービス業でも同じことが言えると思います。 >国内総生産がゼロ成長でも、サービスの量や質が上がれば >それは進歩と呼べるのでは? ・労働の効率の上がる(労働生産性が上がる) ・サービスの量や質が上がる と実質GDPがそれに応じて増えるので、 これらは密接に関連している言葉となります。 むしろGDPの伸びの大部分は労働生産性の伸び(つまり効率の伸び)ですし、 サービスの量や質はGDP計測の重要な部分となっています。 例外は、労働の効率が上がった成果を労働時間の短縮に使った場合で、 こういうのは国内総生産の対象とはなりません。 例えば年間1400時間働くオランダ人の方が、年間2400時間働く香港人よりも 「豊か」でないかといった議論は成り立ちます。 家事の労働、所得格差、天然資源の減少、犯罪の多さなどなど GDPに含まれない価値もたくさんあります。 >どうしてみなさんGDP(やその他の経済的指標)にこだわるのでしょう。 GDP(やGNI、NNI)よりも優れた厚生の指標を求める人はたくさんいます。 例えばグリーンGDP、人間開発指数(HDI)、経済福祉尺度(MEW)、 真の進歩指標(GPI)、国民総幸福(GNH)などなど、 探せば色んなものが見つかります。 でも単一の指標として計測するとなれば色々不備が多いので、 経済指標を1つだけを表記する時にはGDPが一番使われています。
- igaguri_ml
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>簡単に言えば国内総生産というのは産み出されたお金の額のことですよね いいえ、違います。GDPには実質GDPと名目GDPがあります。 単にGDPと言えば実質GDPを意味します。 名目GDPはまさに国内で生み出されたお金の額(より正確には付加価値を金額に換算したもの)です。 それに対して実質GDPは物価水準の変化の影響を除いてGDPの実質的な価値を換算したものです。 たとえば2006年に国内で製品Aを生産することによって1万円の収入が得られたとします。 2007年には製品Aの生産によって8千円の収入が得られたとします。 2006年と2007年で製品Aの生産個数は同じだとします。 このとき生産Aに限定したGDPはどうなるでしょうか。 名目GDPはそのまま単純に金額を足し上げることによって計算するので 2006年から2007年にかけて名目GDPは2割減ります。 しかし実質GDPは変わりません。なぜなら同じ製品が同じ個数だけ 生産されたのだから、実質的な生産には変化がないからです。 同じことは量(個数)だけではなく、質についても言えます。 2006年には製品Aを作っていた会社が 2007年には代わりにより質の高い製品Bを作って製品Aと同じ値段で売るようになれば、 生産量が同じだという条件の下で(実質)GDPは上昇します。 なぜなら、2007年の生産物の質の方が2006年より上がっているからです。 serina55さんはGDPを名目GDPのことだと思っていないでしょうか? 通常単にGDPと言えば実質GDPのことなので、 売れたときの金額がどうであろうと生産の量と質が上昇すれば(実質)GDPは増えます。 より詳しい説明については経済学の教科書を参照して下さい。 経済学者やエコノミストはまったく信用できないですが、経済学は非常に役に立ちます。 >どうしてみなさんGDP(やその他の経済的指標)にこだわるのでしょう。 (実質)GDPは金額ではなく、質や量のような実質的な生産を表わす指標なので重要です。 それだけではなく、GDPが十分に上昇しないと失業率が上昇することもわかっています。 なぜなら、我々の仕事の効率は全体では毎年常に上昇しています。 新たな技術が導入されたり、新たな仕事に慣れたり、いらない仕事を無くしたり、 あの手この手で効率アップをはかっているからです。 仕事の効率はおおむね毎年2%程度上昇しています。 もしも仕事の効率が上昇した分だけGDPが増えないとどうなるでしょうか。 GDPはどれだけのものが売れたかを金額ではなく実質で測った量でもあります。 GDPが増えなかったということはそれだけモノやサービスが売れなかったということです。 仕事の効率を上げた分だけ売れたモノやサービスの量や質が上昇しないなら、 人手が無駄に溢れてしまうことになります。 その結果運の悪い人が実際に失職してしまうことになるわけです。 GDPが毎年十分に上昇しない状況は「いすとりゲーム」に似ています。 運の悪い人はのろまな人が仕事のいすを失うことになるわけです。 この意味でもGDPの十分な上昇(単に上昇するだけではダメ)は重要なのです。 実は現実の経済は実質的な価値だけでは動いているわけではなく、 名目的な金額で動いている面があります。 たとえば借金の金額を実質価値で測ることはありません。 100万円借りた後に2%物価が下がっても98万円返せば良いということ にはならず、100万円全額返さないといけません。 だから実は実質GDPだけではなく、経済をうまく成長させるためには名目GDPも重要です。 実質GDPだけではなく、名目GDPも十分に増やすようにしないと、 借金が無駄に重くなってしまい経済の成長が鈍化することになります。 ここ十数年の日本経済の不調はデフレ(GDPデフレーターの持続的下落)が最も大きな原因になっています。 ちなみに為替レートの変動は激しいので、ドル建てに計算し直して、 複数の国のGDPを比較しても大して意味がないです。
- at9_am
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うーんとね。 > 簡単に言えば国内総生産というのは産み出されたお金の額のことですよね 簡単に言うと、国内総生産とは、一定期間(普通は1年)の間に生み出された「付加価値」の総和であって、売上の総和ではありません。この付加価値とは、粗利(=売上ー原価)の事だと思ってください。 で、この付加価値はどこからくるかといえば、働いた人の労働と、働くための道具や機械や場所などの2つからきています。この働くための道具や機械や場所などをひっくるめて「資本」という呼び方をします。労働と資本が作ったものなので、働いた人(労働者)と資本を出した人(資本家)の両者がこの付加価値を分けることになります。 なので > たとえば同じ量の食料を売っても、金額が高いほうが生産性が高いということでよね。 というのは、ちょっと間違い。原価が同じであれば沢山の付加価値を「生産した」ことになります。 ここで気をつけなければならないのは、名目と実質の区別です。例えば給料も者もひっくるめて全部の物価が二倍になった場合、国内総生産は二倍になりますが、給料で買える量は同じになります。これが名目GDPです。こうしたことから、物価の変動の影響を除いた国内総生産を作ろう、という発想から、実質GDPというものが作られました。なので、「単純に労働の効率をあげて、同じ額でより多くの量の食料を買え」るようにすれば、国内総生産は少なくとも実質では上がるのです。 因みに、こういった「労働や資本の投入量の増加で説明されない付加価値の増加」は「全要素生産性が上がった」という説明をされます。一般には、技術の進展などにその原因を求めています。 ただし財(物やサービス)の質を捉えるのは、現在の統計はあまり得意ではないので、質の向上は正確には捉えていない可能性はあります。例えば、消費者物価指数などでは、カツの量が半分で値段が2割引だと、実質的には値上げですが統計上は値下げしたことになります。同じようなことは実質GDPを計算する際にも起こってきます。 > どうしてみなさんGDP(やその他の経済的指標)にこだわるのでしょう。 一番単純で強力な理由は、他にはこれ以上に良い経済指標が存在しないから、ということになります。 経済は結構色々な側面から見ることが出来ますが、それらをとりあえず1つ(或いは少数)の客観的な数値(数値化することは大切なことです)で表すことが出来るという意味で、GDPは非常に良い指標です。加えて、精度の問題はありますが、世界中で同じ基準で作られていますので国際比較が容易に行える、という面もあります。 本当は、GDPだけではなくて、所得分布や支出構造(どういった物にどれだけ支出しているか)、インフレ率なんかも重要な指標で、こちらを見るほうがより細かく見ることが出来ます。マスコミ辺りではほとんど報道しませんが、ある程度まともな専門家はこの辺りの数値も必ず見ています。
それが研究の成果だからです。 経済指標はマクロ経済学の概念。それに対してあなたが質問に書いているのはミクロな見方です。単純に頭で考えればそう思えても、複雑な要素が絡む現実社会では、一方にとっていいことが別の者から見れば悪いことというのはよくあることで、経済全体を見るにはそれらをすべて包含したマクロな視点が必要、そしてそれを分析するには数学的な理論が必要ということです。 例えば >同じ額でより多くの量の食料を買えたほうがより多くの人がゆたかになれますし と書いてありますが、でもそれだと、売る側の人は多くの運送費をかけて大量のものを運んでも安くしか売れないので、損をします。ですから資本主義経済において国内総生産がゼロでサービスの量や質が向上するということはありません。それなら利潤追求をしない共産主義ならどうかといえば、ソビエトが失敗したように、それは人間の本性を無視したシステムであるがゆえに結局は破綻します。 そういう分析をする観点が必要だということです。
お礼
>でもそれだと、売る側の人は多くの運送費をかけて大量のものを運んでも安くしか売れないので、損をします。 もし生産、運送、販売などすべての効率が上がれば誰も損しません。 私は資本主義そのものを否定していませんよ。 経済競争の結果、労働の効率があがっているのも承知です。 しかしGDPは、例えば耐震偽装マンションを建てる際にも壊す際にも、カウントされます。 GDPイコールゆたかさではないのは明白では?
お礼
なるほど。すっきりしました。 回答ありがとうございます