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ピアノの調律手順とは?
- ピアノの調律は、平均律で行われます。
- 最初に基準となる音を合わせ、その周波数の倍音を使って他の音を調律します。
- 調律されたピアノは、完全五度や完全四度などの和音になります。
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No.3を書き込んだ者です。 一部記入ミスがありましたので、まず訂正します。 ファ♯からシ(白鍵に戻る)のあとですが、シから4度上のミをあわせて、最後はドから4度上のファをあわせ、一オクターヴ下のファと最後にあわせたファを確認します。 1)理論上5度はマイナス2セントになりますね。 2)こちらも理論上、同じになりますね。 ただ、調律の仕方としては、難しくなりそうですね。w 3)まず、低音部から数えて37番目のA(約220Hz)からあわせていきます。49A=440Hz 純正調の5度では唸り(音と音の干渉によっておこる)は全然ありません。平均律では唸りの数を約3秒間に一回にします。すると2セントの差が出てきます。 4度に関しては、唸りの数を約1秒間に一回にあわせると2セントの差が出てきます。 但し、一オクターヴ間であっても低い4度や5度の唸りと、高い4度、5度の唸りでは、高いほうが周波数の関係で少し早くなります。 耳で聴いてあわせるので、かなり集中力や繊細なハンマー操作が必要になってきます。 きちんと平均律に出来ているかどうかは、長3度、他をもちいた検査法があるのでそれで確認します。
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- kiyusama
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調律師です。 まず、37Aを440Hzにあわせます。 そこから上に4度(D)を2セント広くあわせます。 さらに5度下(G)を2セント狭くあわせます。 ピタゴラスコンマは、5度を12回重ねると7オクターヴより上に24セントずれます。 従って、5度では2セント狭くあわせます。 同じく4度を12回重ねると5オクターヴに到達すべきが24セント到達できないため2セント広くあわせます。 以下4度上、5度下(F)、4度上(黒鍵に)、4度上、5度下、4度上、5度下、4度上(白鍵に戻るB)、4度上(F)、で1オクターヴ完成です。 ちなみに、長三度は14セント広く、長六度は16セント広くなります。 5度と4度は平均律でも2セントの差で、きわめて純正律に近いのできちんとした和音のように聞こえます。 3度の入ってくる和音では、平均律はかなりにごります。
お礼
目から鱗の回答ありがとうございました.私が知りたいと思っていたことを知ることができ,調律の仕組みがわかりました.このようにすれば,オクターブの関係は保てる訳も分かりました. せっかくの機会ですので,次のことについても教えていただけないでしょうか.(一部は,計算すればわかることではないかと思っていますが) 1)この調律の手順で行われた場合オクターブ内のすべての12音階の5度の関係にある音階は,完全五度(-2セント補正)の関係になるのでしょうか. 2)この手順で最初が+4度次に,-5度,....になっていますが,順序を変えて,最初に+5度,次に-4度,....と調律していっても1オクターブの12の音が全部出せると思われますが,このようにした場合とご回答に書かれているやり方の場合とでは違った調律になるのでしょうか.言い換えれば,この調律のやり方は,調律手順に依存しないのでしょうか. 3)+,-2セントの調整を行うのは耳でなさっているのでしょうか.
- tattom55
- ベストアンサー率52% (194/367)
弾く方が専門ですが調律師に年数回お世話になっています。人によって違うようですが、たいていはまずAをこちらが指定した周波数に合わせてあと、 5度圏を頼りに進めていくようです。5度上、5度下(完全4度)、オクターブの音がよく鳴ってますよね。理論上は5度でも4度でも完全音程を積み重ねていけば12音すべてに行き着くはずなのですが、実際にはそうするとオクターブが少し広い音程になってしまうんだと思います。なので、少しずつの微調整をしながら両端へ向かっているようです。 実は、コンサート本番で弾く曲の調をあえあかじめ伝えるとそれなりの対応をしてくれます。3度などは周波数ではなく感覚なんですよね。だから完全な平均律ではないと思いますよ。演奏者と調律師がお互いの好みを妥協しながら整えていきます。 最高音域と最低音域においては広めに広めにする人と狭めに狭めにする人がいます。ぴったりにすると高く聞こえたり低く聞こえたりするそうですが今でも自分ではよく判りません。なんとなく広めに調整してもらった方が自分には自然な気がするのでいつもそうお願いしています。 自分でもできると思って道具を買ってトライしたことがありますが、もうメチャメチャになってしまって、それ以来自分では触りません。道具は調律師を目指す若いコに上げちゃいました。
お礼
早速のご回答ありがとうございました. 完全5度でとって行く方法では,ご指摘のようにピタゴラスのコンマという高音部でのオクターブに誤差が生じ,オクターブとして響かなくなることはよく知られています.そもそも純正律と平均律は両立しないはずですが,それをどこかで妥協して,一応のつじつまを合わせて調律していると思われるのですが,できれば,どのようなやり方でつじつまを合わせているかを知ることができればと思っています. 調律のときに,基本は,オクターブが厳密に協和するように調律されるものと思っていますが,そうすると調整の自由度が12残っているわけですが,その上に,完全五度で音を合わせていくと7つの音が決められ,残りの自由度5を長三度を5回使って,調律すれば,長三度の残りと短三度の残りが合わなくなってしまいます.何かの妥協が必要だと思うのですが,どのように妥協しているのかを知りたいのですが.
- risa_aki
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私は調律を専門にやってるわけではなく、あくまでピアノを趣味としているだけですので違っているかもしれませんが。 私のピアノを調律してくれる人の様子を見ていると、 最初にAの音を音叉であわせます。それから5度など(この辺の音は何度であわせているのか曖昧です。すみません)の和音をこれは完全に耳だけで調律しています。次にオクターブを完全にパラレルに調律して…と言った感じです。ちなみにうちの調律師さんはAからは低音方向に調律しています。最後が高音部です。 あまり参考にならないかもしれませんが、うちの調律方法でした。
お礼
早速のご回答ありがとうございました. 5度で合わせるというのは,平均律ではなく,純正律に合わせているものと思われますが,これではオクターブの関係が維持できないので,何か妥協的調整がなされているものと思われますが,その調整が知りたいと思っています.
お礼
非常に明快なご回答ありがとうございました. +,-でピタゴラスのコンマを解決し,2セントはほとんど誤差範囲でわからなくするなかなかよく考えられた方法だと思いました. また,完全五度と完全四度は,オクターブと補完関係にあるために,調律の順序に無関係になるわけですね.よくわかりました. しばらくくすぶっていた疑問が解決しました. ありがとうございました.