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気圧の谷とは?
気圧の谷についていろいろなサイトを調べましたがよく理解できません。 地上では極の気圧は高圧(低温)で、赤道は低圧(高温)だと思いますが、北半球において気圧の谷は、等高度線が南にうねっているところだとすると、高緯度の空気(地上で高圧)が低緯度(低圧)に入り込んでいるのだから、周りより気圧が高いところになるのではないのでしょうか。
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こんにちは。 ANo.2 です。 再度おじゃまします。 >地上の極高圧帯と赤道低圧帯関係から考えると、 >高層の気圧差と地上の気圧差が逆転しているので、 先ずは基礎知識として、質問者さまに理解していただきたいことがあります。 それは上空の気圧の「高・低」は、直接には地上気圧の「高・低」につながらない ということです。 1.上空→高圧 地上→高圧 太平洋高気圧(中緯度高圧帯)など 2.上空→高圧 地上→低圧 赤道低圧帯(グローバルにみた場合) 3.上空→低圧 地上→高圧 極高気圧、シベリア高気圧など 4.上空→低圧 地上→低圧 温帯低気圧、台風など このように、色んな場合があると考えてくだされば結構です。 気象学的にみて上記のような表記・区分には、やや問題のあることも承知しておりますが、 疑問解決のため、敢えて簡略な表にしてみました。 ところで、 >上空の低圧部である気圧の谷は地上では >高気圧になっているのではないかと思ってしまいます。 いいえ、地上では少なくとも高気圧になることはないでしょう。 500hPa の天気図を思い浮かべてみましょう。 日本列島などの位置する中緯度には、等高度線が東西方向に何本も引かれていますが、 この実線は南北に大きくうねっているのが常で、 南側に突き出た所がトラフ(気圧の谷)と呼ばれているのはご存知の通りですね。 さて、この等高度線ですが、トラフ西側では北西から南東へ、 トラフ東側では南西から北東方向へ蛇行しているのが分かります。 この線は、おおむね上空の風の流れも表しますので、 トラフ東側(前面)の高層大気は、南西から北東へ向けて流れていることになります。 このように気圧の谷の前面では、南寄りの成分を持った風が大気各層に吹き込んでいます。 この南西方向からの大気の流れは、暖気流と考えていただいて差し支えありません。 温暖な空気は、密度が小さく「軽い」ということは No.2 にも書きましたが、 谷の前面には暖かな気流があり、結果として地上の気圧は下がります。 そういった理由で上層の谷のやや東に、地上の低気圧の中心が来ている訳ですね。 ※他にも、収束、発散その他で説明は可能でしょうが、 回答している本人がこんがらがってしまい頭痛が起こりそうなので、この辺で…。
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- kiyi727
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先ずは、次のようにご想像ください。 直径10m程度の(実は何mでも一向に構わないのですが) 圏界面にまで達するような、非常に細長い「円柱」を考えてみます。 これを赤道と北極に、それぞれ一本ずつ立ててみることにします。 これら二つの円柱(気柱)を、低緯度地方と高緯度地方の大気に見立ててみましょう。 赤道に立てた円柱には低緯度の暖かい空気、北極に立てた円柱には高緯度の 冷たい空気が詰まっているものと思ってください。 話を簡単にするために、赤道方面の空気も極地方の空気も共に同じ重量を持っている、 と仮定します。 そして、この二つの「気柱」で、低緯度と高緯度の大気の密度の違いや、 高さによる気圧の違いなどを考えてみることにします。 最初に、二つの気柱は同じ重さと仮定しましたので、地上気圧は当然同じになりますね。 では、高度5000mや9000m辺りではどうでしょうか? 高層天気図に描かれるような高空では、 極と赤道の一体どちらが低気圧、高気圧になっているのか…? それを以下に考察してみますが、 ここで暖かい空気と冷たい空気では、密度(比重)が異なることに留意してください。 暖かな空気は密度が小さいので、同じ重さの空気塊だと冷たい空気に比べて 体積が大きくなります。したがって、気柱も上空へと伸びて高くなります。 反対に寒冷な空気は、密度が大で体積が小さいため気柱は縮み、背丈も低くなります。 結局、同じ高度(例えば5000m)で比べた場合、冷たい気柱の方が暖かな気柱よりも、 上層にある空気の量がより少ないことになりますね。 気圧とは、その高さよりも上にある空気の重さと考えてもよいですから、 同一高度面では、寒冷な気柱の方が暖かい気柱よりも気圧は低く低気圧になります。 反対に暖かな気柱は、同じ理屈で相対的に高気圧になります。 高緯度地方は大気が冷たいので密度が大きく(気柱が縮む)、 上空高い所では空気が少なくなって気圧が下がります。 一方、低緯度地方は暖かいため空気の密度が小さく(気柱が伸びる)、 高高度でも比較的空気がたくさんある理屈になり、気圧が高くなるのです。 このように高空においては、たとえ地上気圧がどうであれ、 北極には低気圧、低緯度には高圧部が現れる仕組みです。 (これは地上気圧が赤道付近で低く、極地方で高かったとしても、です。 質問者さまのおっしゃるように、地上天気図では、むしろ赤道地帯は低圧部になります) 事実、高層天気図(500hPa)を見ますと、極付近の低気圧を中心として、 かなりデコボコしながらも同心円状に等高度線が描かれており、 北緯約30度以南は高圧帯になっていることも分かります。 極地方が低気圧、低緯度地方が高気圧ですから、おのずと等高度線は 気圧の谷の場合は「南」へ、気圧の尾根は「北」へと伸びることになりますね。 要領を得ない説明でしたが、ご理解いただけましたでしょうか。 ちなみに、No.1 さまが紹介された URL の Wiki の記述には誤っている箇所がございます。 私は遠心力云々で赤道付近が高圧になったり、極付近が低圧になるなどという話は 聞いたことがありません。
お礼
ありがとうございます。とてもわかりやすい説明で高層の気圧差についてはよく理解できました。 しかし地上の極高圧帯と赤道低圧帯関係から考えると、高層の気圧差と地上の気圧差が逆転しているので、上空の低圧部である気圧の谷は地上では高気圧になっているのではないかと思ってしまいます。
- zorro
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お礼
ありがとうございました。しかしこのWikipediaの説明には多くの疑問が残ります。そもそも高緯度・低緯度の気圧差は遠心力の作用によるものなのでしょうか。
お礼
ありがとうございます。温帯低気圧に伴う前線を境界とした寒気・暖気に高層天気図の蛇行がマッチするということですね?とても勉強になりました。