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人工衛星はお互い絶対ぶつからない?
こんにちは。 単純な質問なんですが、宇宙に浮かぶあまたの人工衛星はお互いにぶつかることは絶対ないのでしょうか?そりゃあれだけ広い空間ですから数メートルのものがぶつかる確立なんてめちゃくちゃ低いとは思いますが、それは打ち上げ前に、現在浮かんでいる全ての人工衛星の軌道を解析して、ぶつからない高度やコースに打ち上げるのでしょうか? だとしたらものすごいデータベースがあるのかな。。。? ご存知のかたどうか教えてください。
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>宇宙に浮かぶあまたの人工衛星はお互いにぶつかることは絶対ないのでしょうか? ぶつかることがあると考えるのが自然です。人工衛星発射破片・残骸等(デブリ)との衝突を除外しても、人工衛星は、あまり高い軌道にありませんから、衛星の数が増え、大気摩擦等で、初期計画軌道からのずれが出てくれば、衝突軌道に二つの人工衛星がなりえることは、多いにあることです。 ただ、人工衛星は小さいので、ニアミスとか、100メートル以内の接近通過などはあるかも知れませんが、まともな衝突軌道はやはり稀です。 >現在浮かんでいる全ての人工衛星の軌道を解析して、ぶつからない高度やコースに打ち上げるのでしょうか? だとしたらものすごいデータベースがあるのかな。。。? コンピュータ計算技術があるのと、精密観測装置があるので、大したことではありません。一つの人工衛星は、外力の作用を無視すると、基本的に最大9個の自由度変数で軌道が決まっています。実際は9個よりも少ないです。 9個というのは、人工衛星の或る瞬間の位置座標が3、運動量成分が3、そしてその時の地球の位置座標が3で、合計9個です。人工「衛星」ですから、9個も自由度はないのです。(地球が、静止しているとした場合の近似計算ですが)。 この自由度の軌道と、新しい人工衛星の軌道要素を方程式に入れて、衝突軌道解が出るかどうか計算すればよいので、こういう軌道計算は、半世紀前だと、たいへんなことでしたが、いまは、大型計算機か、並列電子計算機であっというまに計算できます。人工衛星が何万とあっても、大した数ではありません。 また、位相数学を使った衝突軌道解の解析計算などもあります。衝突するかしないかを判定するのは、すべての軌道状態の計算は必要ないということになります。 しかし、実際は、人工衛星は、大気との摩擦で、軌道が徐々に降下して来るのであり、宇宙塵や微小デブリとの衝突でも少しづつ軌道が変化して行きます。(デブリというのは、英語で、debris と書き、破片とか断片、屑の意味で、機械工学などではよく出てきます。削り屑などです)。 従って、人工衛星を定期的観測し、軌道要素の変化を更新する必要があります。大きなデブリは観測できますから、デブリと衝突軌道にある場合は、人工衛星を動かす必要があります(人工衛星と人工衛星の場合も同じです。軌道を変えて、衝突しないようにします)。これは面倒であり、また、人工衛星が搭載している軌道変更用のエネルギー源は限りがあるので、そう頻繁に修正はできません。 人類が、これ以上、人工衛星を打ち上げない場合、何万年か何十万年か、それ以上かも知れませんが、すべての人工衛星は地上に落下して来ます。その過程で、衝突し合う人工衛星もあるでしょう。 人工衛星同士の衝突は、人工衛星に価値があると、損失になりますが、衝突が起こっても、壊れて破片がばらまかれる程度で、大したことではないということになります。 しかし、今後も人工衛星を打ち上げ、それらが巨大なもので、落下軌道にやがて入るとすると、地上からエネルギー・ビームか何か、または迎撃ミサイルのようなもので、打ち落とす準備をしないと、確率的に、かなり大きな人工衛星破片が大都市などに落ちてくる可能性もあります。 現在は、安全なところに落ちるように、計算して減速をかけ、落下させるようにしていますが、人工衛星やデブリなどが、あまりに増えすぎると、相互の重力作用も関係して来て、運動予測が難しくなってくる可能性があります。
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- First_Noel
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普通,人工衛星同士であれば,「ない」とみなして良いものです. ところが,過去アメリカが5つの衛星を殆ど同時期に打ち上げたところ, 2つだったか?が接触したそうです. また,日本が初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げたロケットは ラムダ4号機でしたが,その前の2号機か3号機の失敗のときは, 切り離した下段ロケットが残存推力の為,人工衛星に追突したと 考えられています. これは宇宙では殆ど空気の影響がないために,初等物理がそのまま成立すると 言うところを余り考慮しなかったところが問題でした. あと,宇宙のゴミ問題は,いま切実で,多くの研究者によって研究されています. 検索エンジンで「宇宙デブリ」とか「デブリ」で検索してみて下さい. 日本では航空宇宙技術研究所(http://www.nal.go.jp/)が研究しています. 今や世界的に,宇宙デブリの観測ネットワークを構築しようと精力的に 努力がなされています. 小さなものは難しいのですが,人工衛星を打ち上げる国は自己責任で, 使用済み人工衛星を何らかの方法で処分すべきであると考えています.
お礼
昔はやっぱり現代のような研究データなどがなかったので、事故はあったんですねー。なるほど。しかし5個一気に上げるとは無茶ですね(笑) デブリ。この言葉は初めて聞きました。今検索してみたいのですが、研究対策が講じられようとしているんですね。そのデブリを地上から観測できるとは・・・たいしたもんです。 ありがとうございました。
- jein
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参考URLの8つ目のQ&Aを見てください。 子供向けのため非常にわかりやすく書かれています。 「全国こども電話相談室/ほし・うちゅう」 "人工衛星は、宇宙の中でぶつかったり、ぶつかった拍子にどこかに飛んでいったりしてしまわないのですか?"
お礼
地上からごみの位置まで観測できるとは知りませんでした。すごいもんですね。しかもスペースシャトルがごみを回避していたとは・・・ 以前何かの番組で見ましたが、このままごみが増えつづけると将来衛星軌道はごみだらけですごく危険になるとかで。 ありがとうございました。
お礼
軌道計算については興味はあるのですが、ほとんど知らなくて、大変興味深く、そしてためになるお話でした。計算で求められるとは・・・ いつかボロボロと妙なものが落ちてくる時代がくるんですかね~ 全て燃え尽きるなり、対策を考えてほしいものですね。ガンダムじゃないですが、ステーション規模のものが落ちてきたら・・・ぞっとしますね。 たくさんの情報ありがとうございました!