- 締切済み
これは、実質銀行の「貸し剥がし」では???
不動産賃貸業を営む者です。今回一棟追加新築するため、金融機関と交渉していますが、気になるのは、「火災保険を掛け、銀行をその質権の第一位とする」という文言です。 火災保険は、万が一の際、修理/立替のため掛けるもので、火災→保険金支払い→修理→事業継続 となります。 ところが、銀行が質権を主張した場合、保険金→銀行が回収→借金チャラとなるも事業継続できず、となります。 これは、一種の「貸し剥がし」ではありませんか? 銀行は、「そんなことはしない」といっていますが、文言ははずそうとしません。 不動産賃貸業は長期リスクマネジメントの事業です。こんな大きなリスクを背負わなければならないと思うと腰が引けます。 皆さん、銀行の主張は正しいでしょうか?(もちろん、担保・保証人さらに保証料も払います。)
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- Verhaagen
- ベストアンサー率45% (9/20)
誤解をされているようなので、整理して書き込みますね。 私は、「資金使途」の問題によって、火災発生、全焼の場合は、バンクは、回収若しくは回収新規の融資を行わなければならないので、「貸しはがし」ではないと申し上げているのです。 もちろん資金使途を問わないようなビジネスローンや、ノンバンクの高金利融資を受ける場合は別です。 事業そのものにお金を出すのは、出資といいます。 1.資金使途とはなにか、 質問者様がおっしゃっている「事業利益で返済する。」・・・返済原資の問題です。住宅ローンでも給料で返済しますよね。それ以外に返済原資ってないですよ。(いわゆる営業キャッシュフローですね。) 資金使途とは、融資を受けた資金が何に使われるかです。今回の場合、質問者さんの文章からすると建物を建てるために借りるというように読めるので、資金は明らかに建物建築資金です。事業資金なんていう資金使途は存在しません。 (他の専門家とおっしゃっている方がそんなことはないかのような回答をされているので、そういう考え方もあるのかもしれませんが、一般的ではないです。) 事業資金なんていう名目で借りれたら、事業目的にだったら何にでも使えてしまいますよね?なにに使う資金を融資するか、融資したあとの事業計画がどうなるかというのは基本中の基本で、新人行員でもまず聞きます。 で、火災で燃えてしまった場合、せっかく融資した資金は建物と一緒に燃えてしまうわけです。返済を受けない場合は、何に貸したのかわからなくなります。貸し出しを金融機関が続けたい場合は、一旦全額回収したあと、改めて融資を行うことになります。 資金使途相違は、非常に大きな問題なのです。私が、おかしいと言っているのは、資金使途相違を放置する行為のことを申し上げています。質権云々とは異なります。資金使途相違は、金融庁検査で指摘されます。マネーロンダリングの恐れもあるからです。 火災保険質権設定については免除することがあります。それは、万一の際、その人に返済する原資があると認めている場合です。 資金使途相違を放置するわけではありません。 つまり全焼の際は、回収されるのが当たり前だという結論です。貸しはがしではありません。資金使途相違により正当に回収されるのです。 ちなみに、私は過去金融機関に勤めており、今はメーカーで資金調達をしていますが、資金使途不明な融資はないですよ。運転資金か設備資金です。昔は長期運転資金なんていう嘘みたいな資金使途も見たことはありますが、今の金融庁の検査マニュアルだと、条件緩和債権だったかそんなのに該当しそうですね。
- JinkoJinko
- ベストアンサー率60% (17/28)
最近は不動産取得の設備資金の貸し出しの際に火災保険の質権設定を必須としない金融機関も増えております。 しかし、抵当権設定・保証人徴求・保証料・質権設定で将来あなた利降りかかるかもしれないあらゆるリスクに対して銀行は保全をつけます。 あなたがおっしゃるように、「銀行はあなたの建物に融資するのではありません。事業で上げられる利益を金利という形で回収するのです」 しかし、その利益を生み出す不動産が滅失してしまった場合、どこから利益を生み出しますか? 多分、あなたは「保険金で新たな物件を取得してそこから生み出す利益で返済をすれば全く問題ない」とお考えのことでしょう。 しかし、もし火災で修理した物件、最悪の場合で火災で死者が出た物件で当初の計画通りの入居率をキープし返済を続けることが可能かどうか、そこを金融機関は「?」と考えています。 もし、返済ができない場合、不動産処分といっても火事があったといういわく付きの土地、燃えてしまった価値のない建物では残債を埋めるには値しません。(保証料を払うということは別に保証会社が付いている融資ですので、返済不能の場合、金融機関がいきなり不動産処分をすることはまずありません。金融機関が保証会社より代位弁済を受け、債権が保証会社に移転して後は保証会社に返済を続けます) だから質権を設定して残金を回収して、もし、事業継続をする場合は新規物件取得による事業計画に応じてもう一度お金を借りてくださいな、というのが我々金融機関の人間の考えです。
お礼
ご回答ありがとうございました。 JinkoJikoさんの回答が一番わかりやすいです。 確かに担保価値は下がるかもしれませんね。但し、そのほかのリスクヘッジのために保証人も立てています。保証料もオーナー負担です。本来なら(1)担保の売却、(2)保証人からの回収 (3)保証会社から回収(順不動) という手段で債権の回収に動くべきでしょう。それにもまして、「保険金の差し押さえ」はやりすぎではありませんか?といっているのです。その文言で、オーナーには多大なリクスが生じます。(例えば死者がでて、担保価値が下がった土地の再建事業に銀行が新たに融資するでしょうか?これをいっているのです。銀行は債権を保険金で回収し、新たには融資しないであろう、と。) 全ての金融機関が同文言をいれているのであれば選択の余地はありませんが、いれていない金融機関もあります。オーナーの選択肢は、事業展開上のリスクを回避することですから、後者の金融機関を選択する、そういうことになると思います。
- Verhaagen
- ベストアンサー率45% (9/20)
1.資金使途の問題 銀行は、あなたの事業に貸したのではなく、あなたの事業のなかで行われる不動産購入資金に融資したのです。火災になった場合、質権をつけなかったときは、あなたの手元に保険金が入り、自由に使えることになってしまいます。それでは、フリーローンです。銀行はなにに融資したのかがわからなくなります。 資金使途がはっきりしているものはリスクがフリーローンより低くなるというのは業界の常識であり、あなたも理解できるところだと思います。 2.貸しはがし これは全く貸しはがしの定義に当てはまらないと思います。なぜならあなたは保険金を銀行が回収して借金チャラとなっても建物が建っている間の利益は享受し、そのあとなんら不利益を受けないからです。あなたは金融機関の融資があったから建物を建築できたのです。なくなれば一旦返済するのは貸しはがしではありません。しかも保険金が代償として入ってきているのに。 あなたの事業計画がまともであれば、他の金融機関も含めてあらためて融資を行うでしょう。 どんなものを建てるという前提で融資が行われているのに、保険金が自由に使えるとしたら、なんでも建築できてしまいます。 燃えて建て直した場合は、新たな事業です。そんなに自由にお金を使えるほど、一般の金融機関はあまくありません。 自由に使える=金利が高くなる。です。 その質権をいらないといっている地方金融機関、おかしいと思います。いずれにせよ、燃えたら資金使途相違になるので、回収にきますよ。ただ、保険から回収できないというだけで。
お礼
回答ありがとうございます。 但し、論点がずれていると思います。銀行は私の建物に融資するのではありません。事業で上げられる利益を金利という形で回収するのです。建物に融資するのは、住宅ローンの類です。 火災がおきても返済はしなければならないので、事業は再開します。保険金を自由に使える、とは思いません。(それでは焼け太りです。焼け太りするような人間に融資するか、銀行のリスク管理能力が試される場面です。) (保険金が入らず)焼けた建物が残って、何の利益が享受できるのですか?これが不利益以外のナニモノですか?金融機関からの借り入れで建築できた、これは事実です。建物が無くなった場合でも返済義務はあり、そのリスクを考えて火災保険に入るのです。保険金は代償として入ってこないです、銀行が質権を主張した場合。 新たな事業、そうですね。保険金を銀行が押さえ、一旦借金をチャラにする、そして新たな事業に対して改めて融資する、うまく回転すればいいですが、保険金を引き上げるような銀行が新たに融資するでしょうか?だから貸しはがしといっているのです。新たに融資するのであれば、保険金はオーナーに使わせ/再建させ、返済を継続させた方がよっぽど得策と思います。多分多くの銀行は後者になると思いますが、文言にあるということは、前者のリスクがあるということです。 質権を取らない銀行、ぜんぜんおかしくないと思います。質権の他でリスクヘッジする「頭」を持ち合わせているのです。旧来通り、ほとんど実効する可能性の少ない質権の設定を主張する銀行は淘汰されるでしょう。
- 6jizou
- ベストアンサー率49% (32/65)
銀行取引約定書と担保設定契約書と保険等質権設定契約書を読んで下さい。 担保(抵当権)と建物保険質権設定と二つ揃ってこそ、担保です。 例えば、銀行が質権を取得していなかった場合。 火災で全焼したあなたの物件建物(時価10億円、ローン債務7億円)の保険金があなたに支払われたとします。あなたは受取り保険金で、新たに10億円の物件建物を再建築します。再建築された建物の追加担保設定をあなたが拒否したら、銀行はどうなりますか?(全ての債務者があなたのように善良とは限らないのです。逆に、銀行は善良なる管理者としての注意義務を公に負っているのです。) 底地には担保が取れていても、地上物件は無担保。当然、法定地上権が発生しまうから、土地だけの担保評価(▲法定地上権)は、土地だけでも50%以上減価することになります。銀行はたいがいの場合、無担保状態の債権を持つことになるでしょう。 又、全焼して家賃収入の無い状態で、再建築までの間、ローンの元利金はどうして支払うのでしょう。担保に瑕疵が生じたときは、期限の利益を喪失すると約定書や借用書(金銭消費貸借契約書)と書いてありませんか。支払われる保険金全額を銀行が持っていくのではありません、債権額のみ充当する権利があるということです。上記の例ですと、10億円(保険金)-7億円(ローン)=3億円(あなたに残る)となります。おそらく、自己資金3億億円と新ローン7億円で10億円の再建築がなされるのだろうという事です。 質権が設定されると、保険金を受取る時に銀行の承諾が必要となります。全焼全壊は滅多にありません(私には阪神淡路大震災での経験しかありません)。普通は落雷や盗難程度がほとんどです。建物の躯体に大した影響がない場合は、たいがい銀行が受取り承諾印を押してお終いなのです。ローンの延滞でもない限り、債権の回収に充てることはありません。 大手の大会社でも銀行借り入れの時は、同じです。工場財団、鉄道財団、船舶、航空機、原価償却のあるような担保には必ず保険に質権を設定します。鉄道や船舶なんかですと頻繁に事故が起こるので面倒でした。特に協調融資で何行も担保に入っている場合は全ての銀行の承諾印が要るので、全行調印が回るのに1年以上かかることもありました。ですので、受取額が5千万以下の場合は幹事銀行のみ承諾ОK、とか2千万円以下の場合は承諾印不要で支払ってもОKとかの別協定を巻いたりしていました。 ‘貸しはがし’の定義は、全く違う次元の話になります。
お礼
ご回答ありがとうございました。 書き込みの後、ある地方銀行と商談を持ち、上記を聞いてみました。その地銀は、以前より住宅ローン、また最近アパートローンでも質権の設定はしなくなったそうです。理由は私が恐れていたとおりです。火災(例えば全損)の場合、返済ができなると銀行は、(1)担保の競売、(2)連帯保証人からの取り立て、(3)火災保険金の差し押さえ、の3つの選択肢があるそうですが、(3)はあまりに影響が大きいので、その銀行は止めたそうです(実際やった例もあるそうです)。だから、「2つそろって担保」ではありません。(少なくとも、そうでない銀行もあるということです。)今でもこの条項を入れている銀行もあります。確かに全損で再建、新担保を拒否した場合、無担保状態となり、銀行はリスクを負うことになります。しかし、そのためにも連帯保証人というリスクヘッジもとっているわけですから、融資の引き上げのリスクまでオーナーに強いるのはやりすぎだと思います。(保険金を引き上げた銀行が、新たに7億の融資をするとは思えません。そんな親切な銀行なら、最初から保険金10億で再建を許し=質権など設定しない、返済してもらえればいいのですから。新た融資を散らつかせ、一旦現状債務の返済を求め(この場合は保険金)、あらたな融資はしない。これは立派な「貸し剥がし」ですよね?)実際に権利を行使するか否かの問題ではありません。文言としてある以上、オーナーとしてリスクがあるか否かの問題です。 ちなに火災保険には家賃保証という特約があり、火災で修理/再建で家賃収入が無い期間の家賃を保険で補填してくれます。(当然、私はこれに入っています。)
質権というのは、火災保険の支払いに対する質権ですよね。 銀行はあらゆるリスクを排除しようとしますので、 この程度はやむをえないかなとも思います。 万一の際に火災保険に入っていなければ、そのまま 他の事業で返済をせねばならず、そのリスクは質問者様・ 銀行ともに負わねばなりません。 ならば、火災保険に入っておけば、質問者様の万一のリスクを 日々の小さな負担に変えることで、銀行のリスクは減少するわけで、 いざという時の担保、保証人のリスクも軽減するわけです。 双方にメリットはあると思います。 だいたい火災自体が不動産賃貸業を行うにあたっては、考慮にいれなけ ればならない長期リスクの最たるもので、そこはまさしく、銀行ではなく、 質問者様が負わねばならないリスクであると思いますがどうでしょう。 火災に対して銀行ができることといえば、保険に入れ以外はないとも思えますし。 一般的な貸しはがしは「一旦、借入金を全額返済したことにして、」 「新たに追加の融資をしますから・・・・」が、いつのまにか、 「審査をするといっただけで、貸すとは言っていません」というのが、 バブル崩壊以降よく使われた手法なので、そこまではどうかなと思います。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 私が火災保険を掛けるのは、銀行がうんぬん以前に当然です。火災保険金により、事業が継続・借金の返済が出来るわけですから。 私がいいたいのは、私が掛けた保険金を銀行が取る可能性がある、ということです。既に担保・保証人・保証料まで負担し(ここまではやむ負えない)ているわけですが、質権は違います。もし「もっていく」と主張されたらそれでお仕舞いです。 私が自分のリスクとして火災保険を掛けないと判断した場合、(そんなオーナーに金を貸す銀行もないと思いますが)銀行がリスク回避のため独自に火災保険を掛け(当然保険料は金利で回収)た場合、質権を銀行が第一位を主張するのは理解できます。 銀行のリクス回避は担保・保証人・保証料までで、質権までは明らかに過剰・もっというなら常軌を逸した要求と私には写ります。 貸し剥がしの手口は、お答えの内容ですが、質権の実効も実質的な貸し剥がし(保険金はいただきますが、改めて融資しますよ・・・)と思います。 私の考え方、おかしいでしょうか?
お礼
回答ありがとうございます。 但し、まだ論点がずれていると思います。 銀行が使途不明の事業資金に融資するわけがありません。そのために事業計画を審査するのではありませんか? 火災は偶発的事象です。そのことを逆手にとって、保険金を再建/返済継続に回さないオーナーがいる可能性がある、だから質権を設定する、というのが銀行の主張でしょう。そのようなオーナーを見抜きリスクを回避する(そんなオーナーには融資しない)、というのが銀行のリスクマネジメントの本来の姿でしょう。それを一番安易に、全てのオーナーに「貸し剥がしに順ずるリスク」を要求する、そんな安易な仕事の進め方がおかしいといっているのです。銀行の商品(特に不動産賃貸貸付などは)はパッケージ商品ではありません。オーダーメイド商品です。オーナーの事業計画(最悪の場合でも事業を継続していくのか)をいかに自行の利益につなげるかが仕事です。 銀行は、一旦融資をした事案でも、リスク(火災という偶発的な事象)は起きると、債権の回収を最優先するのでしょうか(オーナーにとっては致命的なリスクとなります)?その後の得られるべき利益は二の次なのでしょうか?オーナーに事業を継続させて、当初通り返済させる、というのが普通ではないのでしょうか? 資金使途相違を意図的に創造するオーナーがいるとすれば、それは犯罪でしょう(火災→保険金を自由資金に。火災はあくまで偶発的事象で、これを意図的にするならば、それは「放火」でしょう)。オーナーが犯罪を犯すリスク、そこまで銀行が考えているとは思えませんが・・・ 繰り返しますが、私の融資は不動産賃貸業拡大のための初期資金調達です。それ以外の意図は全くないオーナーなのです。