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世界各国が経済的に豊になることは可能ですか?

世界中の国々が経済的に豊になる事は可能なのでしょうか? また可能、不可能それぞれの理由を教えて下さい。 世界中から貧困がなくなることはあり得ますか? 漠然とした質問で申し訳ありません。 専攻は人文系で経済については殆ど知識はありません。 考えるヒントを頂けるだけでも勉強になります。 どうぞ宜しくお願い致します。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • omeger
  • ベストアンサー率66% (204/306)
回答No.4

------------------------ 1)イエスかノーか ------------------------ 2100年でも2200年でもいいといいのであれば、 ある意味ではイエスです。 むしろ今日を遥かに上回る経済水準に達しているでしょう。 もちろんそれまで我々は生きていません。 また技術が大きく変化しているため、 現在の日本と単一の尺度で比較する事には問題を含みます。 しかし、我々が生きている間という事であれば、また別の問題です。 1950年から今日まで、一貫して貧困は改善されてきましたし、 これからもされ続けるでしょうが、問題はそのスピードにあります。 ------------------------ 2)1950~2000年 ------------------------ では我々の生きている近未来に、 どれくらいまで豊かになれるのかというのが問題です。 例しに物価を調整した所得水準が 一定値(1990年ゲアリーケイミスドル基準で10,000ドル)を 超えた国の人口だけを概算してみます。 1980年の日本(13,400ドル)が入って、 1970年の日本(9,700ドル)が入りません。 2000年では韓国(14,000ドル)が入って、 マレーシア(8,200ドル)が入りません、 国内の所得格差は無視します。 1950年 0.0億人/25億人(0%) 1960年 1.9億人/30億人(6%) (新規:アメリカ…) 1970年 4.8億人/37億人(13%) (新規:ドイツ・フランス・イギリス…) 1980年 7.2億人/44億人(16%) (新規:日本・イタリア…) 1990年 8.2億人/53億人(15%) (新規:スペイン・ポルトガル…) 2000年 9.7億人/61億人(16%) (新規:韓国・台湾…) (データ:Maddison, Angus "World Population, GDP and Per Capita GDP, 1-2003 AD") ------------------------ 3)2010~2020年?? ------------------------ もしも1995~2005年と同じレートで人口と所得水準が成長するという ありえない仮定で乱暴に推計するならば、 ※2010年 12億人/66億人(18%) ※2020年 33億人/75億人(44%) というようになります。 (データ:Groningen Growth and Development Centre "Total Economy Database"から作成) 2010年までには、マレーシア(0.3億人)と、 ポーランド(0.4億人)など東欧のいくつかの国が入ります。 2020年までには中国(14.7億人)、ロシア(1.3億人)、メキシコ(1.3億人)が 入る仮定になり、このため急激に人口が上がります。 タイ(0.7億人)、トルコ(0.8億人)、イラン(0.8億人)も入ります。 とはいっても、中国経済の成長率(所得水準で7.0%)が どれくらい維持されるかは現時点では予想しづらいです。 現在の成長の重要な動力源となっている、 農業部門から高生産性部門への労働力移動は やがて減速するようになってくるでしょう。 ブラジルやインドネシアのような金融危機で大打撃を受けた経済でも、 危機の前には今日までの中国のような高成長を謳歌していましたが、 先々の経済は今日の状況からは読みづらいものです。 なお2020年になってもまだアフリカでは1国も入っていません。 インドも先進国並に豊かになるのは相当先の事だと考えられます。 希望的な将来像は、中国の内需が拡大して、 かつ中国の高所得化が進行することによって、 労働集約的な製造業の一部が南アジア・アフリカに 移動することで貧しい国に特需を生むケースです。 同時に、後発途上国で教育・医療衛生・女性・紛争の問題解決と インフラ整備の成果が出てビジネス環境が整う事が望まれます。 しかし、うまくやりくりできるかどうかは、 まだまだ難しい課題を多く抱えています。 なかなか豊かな人口比率が高まらない重要な要因は、 貧しい国ほど人口増加率が高いということであり、 このため豊かに暮らせる人口の占める割合に制約がかかっています。 しかし、人口増加率と所得水準の向上自体には有意な関係はありません。 開発がある程度まで進んだ国では出生率は速やかに下降する傾向があります。 地球全体としても、2050年には人口増加が起こらない水準まで 出生率が低下するとも予想されています(国連の中位推計)。 ------------------------ 4)成長の限界? ------------------------ ここで成長の限界という議論も出てきますが、 あまり悲観的に捉えすぎるのも危険なものです。 成長ができないという考え方が曲がりくねって、 貧しい者を見捨てるべき・生かしてはいけないといった 社会ダーウィニズム的な考え方に繋がってしまいます。 実際の所、資源枯渇などが叫ばれていない時期でも、 途上国の人々は高価な天然資源にアクセスできていません。 経済が成長するから資源にアクセスできなくなるのではなくて、 経済が成長しないから資源にアクセスできない状況にあります。 需要が大きく拡大した場合、価格の上昇は起こりますが、 代替財とその研究開発の採算が取れやすくなるため、 またリサイクルの採算が取れやすくなるため、 何年で枯渇するといった単純な計算とは 異なった経路の行動が取られるようになります。 一世代前には空想の領域に過ぎなかった 風力発電の採算性が、今日では代替エネルギーの 最有力候補にまで挙げられるようになっています。 あるいは、極端な話、食べ物が化学工場の合成で調達できるようになり、 希少金属が炭素やケイ素の化合物に変わるという位の可能性まで 視野に入れなければいけません。 他方で恩恵の部分、喩えるならば、人口が多くならなければ 駅はできないという面も考慮に入れる必要があります。 大量生産でコストが安くなる工業製品、 利用人口が多いほど安くできる知的財産(特許・ソフトウェア等々)も、 今日の消費において大きい割合を占めています。 これらは地球が成長すればするほど安くなります。 いわば、豊かな人口が少なければ少ないほど「不足」します。 1800年や1900年の時点で日本に1.3億人が 生存できるとは考えも及ばなかったでしょうが、 未来には時代の常識とは異なる力が働くものです。 しかしながら、温室効果ガスの排出と気候変動に関しては、 楽観的になれるものではなく、 気温上昇が熱帯の途上国に与える打撃は大きいものです。 温室効果ガスの管理と防災は、大きい資金と国際的な協調を 必要とするものになってくるでしょう。

noname#43773
質問者

お礼

お礼が遅くなり大変申し訳ありませでした。 詳しいご回答を頂き大変参考になります。 ありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • Sasakik
  • ベストアンサー率34% (1695/4882)
回答No.3

この種のご質問で問題となるのは”豊かさ”の定義ですね(あ、「豊」だと人名(固有名詞)と受け取られます。このご質問の場合、”豊か”とすべきでしょう)。 日本でも地域性や個人によって”豊かさ”の感じ方が違いますし、世界となると、歴史的・文化的土壌によって、”豊か”と感じるレベルが違います。 先進国なら、物質的に満たされるとか大量消費が豊かさの(1つの)基準と見ることも出来ますし、毎日ご飯が食べられることを豊か(貧困ではない)と感じる国、人たちもいるでしょう。 ”豊か”ということを定量化することは出来ないでしょう。 たまに同僚と話をすることがあるのですが「昭和40年代前半まで、物質的には日本中が貧乏だった。でも、そんなことを感じることはなかった」ということです。中古の軽自動車でもマイカーは持っているだけで”お大尽(こんな日本語知ってるかな?)”。調味料の貸し借りも珍しくなく、兄弟姉妹がいれば、衣類は男女の別なくお下がりが当たり前・・・でも、誰も貧乏と(貧困を)感じることもなく、むしろ、「遊びに行く金が欲しい」とか「ゲームが欲しいから」と恐喝などをする中・高生が珍しくない今の方が(別の意味で)貧困、豊かさを感じない・・・ 今の世界の混沌の原因の1つに、西側諸国のキリスト教的豊かさを「世界に通じる普遍の豊かさ」と思いこんで、他宗教(イスラム教など)との教義の違いを無視して無理矢理にに押しつけようとしたという一面もありますので、「世界がみんな豊かに」というのは、経済だけで語れる問題ではないでしょうね。

noname#43773
質問者

お礼

なるほど「豊か」という曖昧な表現では表せないですよね。 以後、参考にさせて頂きます。 貴重なご意見ありがとうございました。

  • buronte
  • ベストアンサー率27% (3/11)
回答No.2

一個人の意見ですが,, 地球が一つのケーキだった場合, 経済力の強い方が,一番おいしいところを持っていく権利があることになります.弱い方は,食べることができないかもしれません. ケーキの大きさはきまっていますが,それを食べる人の量は増える一方です. ここで,どのレベルが経済的に"豊か"かという事が気になります. 「先に示した前者(強者)と同じにしたい」ならば,ケーキをたくさん作る必要があります.この場合,全世界の人が日本人と同じレベルにすることができないことを示唆しています. また,強者がやさしくて弱者にわけ与えたとします.それで経済的に豊かであるかというと全くわかりません.その辺は,専門家にお聞きしたほうがよいかもしれません.(または調べる) 上記の意見では食べ物に焦点を当てていますが,電気・水・洋服なども考えると,たぶん全世界が経済的に不便な状態となるかもしれません. 結局のところ,定量的な内容でないためなんともいえません.が,経済的に裕福でなくても"幸せ"(または平和)であればいいとおもいます.(質問の意図とは違う結論ですが.汗)

noname#43773
質問者

お礼

やはり世界中の国が日本のレベルにまで発展する事は非常に困難なのですね。 貴重なご意見ありがとうございました。

  • grogfd
  • ベストアンサー率16% (31/192)
回答No.1

今の世界の人口はどれくらいでしょう 60億人位でしたか 恐らく、世界中のひとが、日本並みに豊かになるには 30億人位が、限界だと思います 食料とかエネルギーの世界の生産量を考えると 今の人口では、全員が豊かになるのは不可能だと 思います 併せて、たまたま日本は必要なものが輸入できているから 豊かなのであって、 (でもそのために、過労死するくらい働かないといけませんが) 5千万人くらいの人口まで減らさないと豊かさは保証できない と思います

noname#43773
質問者

お礼

貴重なご意見ありがとうございました。 参考にさせて頂きます。

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