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完全加法族とσ加法族

S:集合 Σ:Sの部分集合の集まり (1)F,G∈Σ⇒F∪G∈Σ という完全加法族の定義があります。 同じ様にσ加法族の定義から (2)F1,・・・Fn∈Σ (n∈N) ⇒∪Fn∈Σ というのがわかります。 (2)⇒(1)は成り立つのですが (1)⇒(2)は成り立つとは限りません (1)⇒(2)が成り立たない反例を探しています。 教えてください

みんなの回答

  • adinat
  • ベストアンサー率64% (269/414)
回答No.1

まず言葉の訂正。(1)の性質は完全加法性とはいいません。有限加法性といいます。したがって(1)を満たし,Sを含み,補集合を取る操作について閉じた部分集合族を有限加法族,または単に加法族といいます。完全加法性という用語は,可算無限個の合併を含むという性質を指します。つまりF1,…,Fn,…∈Σのとき,∪Fn(可算無限和)∈Σを満たすとき,完全加法的というわけです。 質問者さまが書かれている(2)の条件はn個の合併がまたΣに入る,と書かれているように見えますが,可算無限個の意味でよいですよね。もしn個であるなら,その場合は(1)と(2)の条件は明らかに同値です。 さて,有限個の合併で閉じても,可算個の合併で閉じない,というのはいくらでも例が作れます。たとえばSをユークリッド空間とし,ΣをSのコンパクト集合全体とすると,可算合併はもはやコンパクトでないので反例です。Σを閉集合全体としても似たような反例になります。ほかに,R^nの長方形から生成される有限加法族を考えると,これはσ加法族にならない,などというのも有名な話ですね。証明は考えられてみるとよいと思います。ほかにもたとえばFubiniの定理との絡みでよく話題になりますが、ふたつのσ加法族の直積も有限加法族にしかなりません。したがって直積σ加法族は、通常の直積をとったあとに,それを含む最小のσ加法族に拡張しなくては完全加法性が回復しません。

kourchys
質問者

お礼

大変失礼しました。思い違いをしていたようです。 詳しい回答をどうもありがとうございました