全身的なブチを想定したご質問と解釈し、お答えします。
哺乳類でブチが生じるのは、時間の経過を計測する遺伝情報の変化によると言います。例えば、多くの哺乳類では背中が色濃く、おなかの色が薄い。下から見られるときは背景が明るい空、上から見られるときは背景は土や落ち葉の茶色、となることが多いため、これで保護色になっています。この色のグラデーションは、色を作る細胞が背中からおなか側に広がっていく段階で、色を発現する遺伝子のスイッチがだんだんと切られていくことにより実現されている様です(まだ研究の途上のだそうです)。この、スイッチの入/切のタイミングに変化が生じたとき、ブチ模様が発生するというのです。
家畜でブチ模様が多いのは、家畜の馴化の歴史の中で人間は人間にとって扱いやすい動物を選択してきた、ということが原因にあるようです。そこで何がおこっているかというと、凶暴な動物でも子供の頃はたいてい懐きやすい。この懐きやすい時期を長期化させる形で選抜が行われたのです。その結果、時間を刻むシステムに異常のある個体が選抜された。その結果、やはり時間の経過に支配される体毛の色の分布にも異常が生じ、ブチの個体が生まれるようになった、ということです。
この説を実証するために、イヌの先祖に近縁なキツネの飼育実験が行われました。人に懐く個体のみをかけ合わせていく、という単純なブリーディングの結果、わずか数十年でブチ模様で耳の垂れた、いかにもペット然としたキツネが生まれたそうです。
で、人間に話を持っていかないといけませんね。人間ではこのような選択圧がかかっていないので、ブチが発現する可能性は低いでしょう。しかし、突然変異により現れる可能性は否定できません。
お礼
URLには「金髪が増えたのは性淘汰の結果だ」とありましたね。びっくりしました。みんな金髪女性が好きなんですね。小生はそんなことないですが。 う~ん、温泉の西洋人は染めていたのかな? 勉強になりました、ありがとうございました。