軌跡の描き方
滑らかな水平面上に直線Lがあり、直線L上にOをとる。点Oを原点とし、水平面内で点Oを軸にして一定の角速度ωで上からみて反時計回りに回転するx, y軸をとる。時刻t=0では直線Lとx軸が一致しているものとする。いま、時刻t=0に点Oから距離Rだけ離れたL上の点から小球を、水平面に立っている観測者からみて、点Oに向かって 速さvoで打ち出した。xy平面内では時刻t=0の小球の位置は(x,y)=(-R,0)である。なお必要ならば小さい角δ[rad]に対して成り立つ近似式 sinδ=δ, cosδ=1を用いよ。
小球を打ち出してから微小時間Δt後の小球のy座標は y=(R-voΔt)sin(ωΔt)となっているが、ωΔtが微小であることを用いて、y≒(R-voΔt)ωΔt と近似できる。これは小球を打ち出した直後には、y方向について、等速加速度運動と近所できることを表している。そのときには小球は大きさ2mvoωの慣性力をy軸の負の向きに受けていることになる。
問
0≦t≦R/voにおける小球のxy平面内での運動の軌跡を描け。軌跡には、小球の進む向きを表す矢印をつけよ。ただし、vo>Rωとする。
小球の位置(x,y)は時刻tの関数として、
x=-(R-vot)cos(ωt)
y=(R-vot)sin(ωt)
と表され、小球の運動の軌跡は、半径がR-votの円の一部となるので、以下の図のようになると思います。(以下の図は、半径がRの円の一部を描き、その円周を8等分して、それぞれの点から原点Oに引いた線を8等分し、R/8づつ原点に近づいていくように点をうって、その点を結んでいく、というような手順で描きました。)
しかし、解答に載っていた図は、x=-R/2に関して左右対称でした。
厳密に描くとすれば、以下の図の方が正しいと思うのですが、大学入試ではどちらでもいいのでしょうか?
(これは京大実戦模試の問題です。)