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左翼団体がジョン・ブル魂を賞賛?
先日、街頭で「日の丸・君が代を考える会」という人たちがビラを配っていました。 それにはA4の紙に両面印刷で「国歌斉唱と昭和天皇の道義的戦争責任」について長々と書いてありました。 その中で、英国東洋艦隊旗艦プリンスオブエールズのフィリップス提督とリーチ艦長の死について、「あっぱれジョン・ブル魂」と書かれてあったのですが、左翼団体というものはジョン・ブル魂を賞賛しているのでしょうか? そもそも私はジョン・ブル魂という語句自体その時初めて知ったのですが、ジョン・ブル魂とは日本で言うところの大和魂と考えていいのでしょうか?
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> ジョン・ブル魂とは日本で言うところの大和魂と考えていいのでしょうか? かなり異なる、と思ってください。イギリスは典型的な階級の国で、 貴族( サー )の子どもは貴族、肉屋の子どもは肉屋という国です。 ジョン・ブル魂は、その貴族側にのみ適用されるものです。たとえば ベッカムがいくら頑張っても、ジョン・ブル魂とは言われません。 いっぽう、世界にも稀な均質社会の日本では、どんな祖先であっても サムライ魂や大和魂という言葉を用いるのに問題ありません。そういう 意味で、ジョン・ブル魂を賞賛する人は必然的に階級社会を認めること になってしまいます。まあ、左翼というのは実際のところ階級差別を内包 しているので、らしいと言えばらしいのですが。 左翼の人たちはいったいに、国民は平等と主張する反面、自分たちは 選ばれた側にいるという選民思想を持っています。指導する側と言い換 えてもいいでしょう。そういう矛盾を抱えているので、天皇制には絶対 反対だけど、ジョン・ブル魂は平気で賞賛できるのです。
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