酸素の投与量を増やすとCO2ナルコーシスになるのでは
ありません。
慢性呼吸不全の患者が、低酸素、高CO2になる事はご存じ
ですよね。
この状態では、貯まったCO2が、脳の呼吸中枢を刺激し続け
るため、本人も息苦しさをずっと感じ続ける事になります。
しかしだんだんに、脳もこの刺激に慣れていくようになり、
呼吸促進の役目をCO2が果たせなくなります。
なので、このような状態が続くと、脳は、CO2を目安にするのを
やめ、酸素濃度が下がったら「呼吸しなさい」と命じるわけです。
このような状態で、高濃度の酸素を与えたらどうなるでしょう?
脳にしてみれば、「おお、こんなに酸素があるんだから、呼吸は
休んでていいぞ」
となりますよね。
これで呼吸が止まることがあるので、高CO2血症(ナルコーシス)
には、高濃度の酸素は禁忌とされているのです。
お礼
思わず、「なるほど!!!」って叫びそうになりました。とてもよくわかりました!ありがとうございます。