こんにちは。浅学ですが、知っている範囲でガンバッテみます。
フーリエ変換ほど、歴史上、物理屋と数学者のアプローチが違う算数も
珍しいかもしれません。
物理屋は、場の量子論でも、光学でも、信号解析でも、画像処理でも、
周波数モード解析のような手法に使うことが多かったと思いますが、数学分野では微分方程式の解法が主な目的であったように感じます。
深いことは、何もしりませんが・・・(苦笑)
フーリエ変換のエッセンスは
「周波数ωの、充分広い範囲で、sin(ωx) と cos(ωx)
を積み重ねることにより、どんな形状でも構築できる」
ということだと思います。sin とcosを使うかわりに、sin(ωx)の位相も考えると言ってもいいかと思います。
たとえば、東京タワーから出てくる電波は、時間的に千差万別な形状を
しているわけですが、それは、NHKやTBSやCX・・・の電波の重ね
合わせであるわけです。
そして、その複雑な電波の形状から、8chの音声信号だけを抜きだ
そうとしたら、
アンテナで受けた東京タワーからくる電波の時間波形 f(t)
に
音声搬送周波数 ν=197.75MHzのsinとcosの波をぶつけて(乗算積分回路に入れて)
S = ∫ f(t) sin (2πνt)dt
C = ∫ f(t) cos (2πνt)dt
を、取り出し
P = √(S*S+C*C)
を計算すれば、この値P(の変化)が197.75MHzの強度信号になるわけです。
(実は、FM変調なんでこれ自体は、音声信号ではありませんが・・・)
これを
「フーリエ係数を求める」
といいますが、ようは
「複雑な自然波形から、ある周波数成分の強さの平均値を取り出す」
ということです。
この作業を、別の言葉では、「自己相関をとる」と呼ぶんだと思いますが
単一周波数の電気回路でやれば、ホモダイン検波やロックイン検波と呼び、
連続的周波数分析をする回路は、スペクトラムアナライザやネットワークアナライザと呼ばれ
光の干渉でやれば、フーリエ分光器と呼ばれます。
また光の回折の強度と方向弁別を行えば、表面粗さが測れます。
くり返しになりますが
私たち一般人が考える範囲での(難しくない)物理学では
フーリエ変換とは、ある波形や形状に三角関数(またはその一般型である指数関数)を作用させて、その波形や形状に含まれる周波数成分それぞれの
強度(sinとcosの平均)や位相(sinとcosの比)を求める行為、
またはその逆に波形を再構築すること。
だと言えると思います。
これが理解できたら、更に「直交」する、という考え方が理解できるよう
がんばってみてください。これがわかれば、物理数学は勝てたも同然?です。
数学に強い方には、はなはだ即物的で、いいかげんな答えに映るとは思いますが、こ~ゆ~具体的なイメージも、難しい解析学といっしょに数学の先生が教えてくれれば、だいぶイメージがわいたのではないかな?と思ったりします。
では。
補足
簡単でいいので原理や仕組みもお願いします