もともと『~派』というのがマスコミが視聴者に分かりやすく説明
するために用いてきた用語です。
宮沢内閣のとき一部自民党員が派閥による長老政治を批判して
離党し、これがひきがねとなって自民党は野党となったわけです。
そのとき派閥政治に対する国民の批判から逃れるためと、与党復帰を
目指した挙党一致体制のため、自民党は派閥解消宣言をしました。
といっても政策グループが解消したわけではないので、マスコミは
『旧~派』という名称を用いてきました。したがって、宮沢さんが
生きていても『旧宮沢派』という名称でした。
その後、自民党が社会党(社民党)と連立政権が発足し自民党が与党に
復帰し、社民党が閣外協力から野党へと移り、自民党の単独政権になっても
名称は『旧~派』でした。
それが変化したのは前回の参議院選挙のとき自民党が大敗北して橋本政権が
崩壊し、小淵政権になったときでした。総裁選挙で国民の支持があった
小泉さんに対して旧竹下派、つまり派閥の論理の代名詞でもあった経世会
の出身でもある小淵さんが当選し、更には「派閥の人事」を行ったのと、
自民党の新旧交代劇(山崎さんや加藤さんの台頭)があり、それぞれの
グループのリーダーがはっきりしたことで、マスコミは『旧~派』
の名称を止め『~派』に変更しました。
そのときの新聞にも冒頭で「これより『旧~派』から『~派』と名称を
変更します」と述べてありました。ただし、『旧河本派』は首領がすでに
故人であったため、そのまま『旧河本派』でした。また『河野グループ』
も『河野派』ではなく『河野グループ』でした。そういえばなんでグループ
なんでしょうね?これは質問してみましょう。
ということで、『~派』も『旧~派』もマスコミ用語みたいなものです。
お礼
実に明快な回答をありがとうございました。 すっきりしました。 それにしても派閥の解消の意味を自民党の人たちはどう考えているのですかね。 ほんと民衆を馬鹿にしているとしか思えません。(ちなみに個人的には自民党を支持しております。)