日本の半導体産業の行く末について
大げさなタイトルになってしまいましたが、日本の半導体企業には技術力がある、品質が良い、とよく言われますが、具体的にどこがどう優れているのでしょうか。
少なくともスマホ、自動車、テレビ、家電を買うときに日本製のチップが入っているかなんて気にしたことがありません。 自分が所有しているこれらの機器には韓国製、台湾製のチップも多く入っているのでしょうが、だからといって不良品で困ったことはありません。 電話はIphone(中国製)です。 ここ10年以上はクルマも 髭剃りもドイツ製を買い換えながら使っています。 白物のみは日本製ですが、最近は掃除機もダイソンに買い換えました。
話は戻りますが、日本の半導体産業の代表例として、一昨日に大きなリストラが発表されたルネサス・・・ルネサスはマイコンでは強みをもっており、自動車向けでは業績は良いようです。 ですが、ルネサスのマイコンを使用しているのは殆どが日本の自動車メーカーとのこと。 日本の電機業界がそうであるように日本の自動車メーカーの業績が落ち込めばルネサスのマイコンの業績も共倒れするでしょう。
また、ルネサスのマイコンと同じスペック、品質のものをARMベースで設計し、TSMCで製造した場合、半額以下の値段でできるそうです。
なぜ日本の自動車メーカーがそれを採用していないかというと、その業界では未だに日本以外で製造されたチップの品質を信頼していないから、ということです。 これだけ台湾製、韓国製のチップが世界を
席巻しているにも関わらず、です。 よって一度日本の自動車メーカーがARMベース、台湾製のマイコンでも信頼できることがわかればオセロゲームのようにルネサスの市場がすべて取られてしまうので
はないでしょうか。 このような考えについて専門家の方からご意見を賜りたいです。
また、マイコン以外のルネサスの半導体製品においては、本当に技術力があり、品質がよかったらここまで業績が低迷するとは思えないのですが。。。 日本の半導体製品っていったいどこがどう優れているのでしょうか。
念のためコメントしますが、当方はルネサスの関係者ではありませんし、同社に恨みがあるとかいうことでもありません。 世界市場を席巻していた日本の半導体企業がこの20年間で著しく業績が落ち込んでしまったこと、日本の様々な企業がこれまではタブーとされていた人員カットを中心とした大掛かりなリストラに積極的に取り組むようになってきたことを危惧し、その代表例としてルネサスを取り上げこのような質問をさせていただきました。