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気持ち悪いパン
大きい一枚の動画をスクロールさせて撮影するというアニメーション技法がありますよね。 舞台の遠景などをパノラマミックに写して、シーンの導入部に使われるアレです。 専門用語では「パン」というこの技法。 かなり古くからあるものですが、最近のこの技法でおかしなものが多々見受けられます。 上手く言えないのですが、妙にピカピカてかっていて、まるでポスターを実写したような感じです。 作品としては特に「トライゼノン」に多用されていたのを覚えています。 この現象はいったいどういうものなのでしょうか?
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●ポリゴン処理 ツールの標準の機能を使うのなら、#2で書いたカリカリに線を細く描くより簡単だと思いますよ。 ●009 今、エアチェックしていた「風の都」を確認しましたが、それほど不自然さは感じませんでした。 ただ、この番組は全体的にスキャンした背景画とデジタルペイントの画像の色調が合ってなくて、浮いた感じになってますね。 ●トライゼノン ちょっと調べてみたんですが、この番組はデジタルマスター作成の際、デジタルBS用の調整をしていたようですね。 現在の地上波放送は2005年から2007年をめどにフェードアウトする予定ということもあり、この番組でも 1. デジタルBSかDVD 2. D端子接続 3. プログレッシブモニタ の組み合わせで最適な発色になる様、調整されているようです。 これをそのまま地上波放送に流したので不自然さを感じたのかもしれません。 デジタル、プログレッシブ等、現在はテレビの放送規格が色々あってややこしいです。
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「結晶時間」ですか・・009はこの1話だけ見てないんです。 ・・いえ、私のチェックは穴だらけなんで気になさらないでください。(T^T) ポリゴンというと、3Dの多面体を回転させたり・・というイメージが強いんですが、2Dの処理にも使われます。 厚みのない透明な「板」をつくり、この上にテクスチャ(絵)を乗せて、スクロールさせる方法でプレイステーションの2Dのゲームの背景スクロールの処理に使われています。 大判セルの解決方法の1つとして、 平面ポリゴンを拡大 →スクロール →ジャギの補完はソフトのテクスチャ補完処理に任せる という方法も使われてるみたいです。 これに「セルだから」と真っ正直にプラスチックの質感処理をすると・・・ 製作プロダクションはソフトが「できる」んだから試しちゃえ!とばかりにレンズフレアや波紋、3D合成といったエフェクトを色々試していたようですが、演算で処理された絵を元画面に「なじませる」テクニックが蓄積されるまではかなり浮いていました。 というわけで、「ポリゴンじゃないかな?」と例を挙げてみました。
補足
たびたびありがとうございます。 「009」ですが先日放映の第35話「風の都」では多用されてました。 主なところでは、 前半、007「実業界の大立て者と俺じゃとじゃ不釣り合いかい」の直後のパン。 後半、007「幻と笑って済ませられれば幸せだがね」の直後のパン。 他にもいくつかありました。しつこいようですみません。 2Dのポリゴンですか。そういう方法もあるのですね。 聞いている限りでは、 一枚絵のパンの割に面倒な手法のように思えますが、どうなのでしょう。 もし簡単に出来るということであれば、 もともと枚数を減らすためのパンにあう手法ということになりますが。
推測でしかないといったのは・・実はトライゼノンは殆ど見ていないのです。 デジタル初期の試行錯誤(というか現在も)ですが、気になる点は以下の3点ですね。 ●色彩設計 ANo.#1でも書いた「ギトギトした色」です。 フィルムや空気の「層」が介在しないデジタルでは特にセルの黄色や背景の緑が出すぎていました。 ●ズーム処理 デジタルでは「ズーム」の処理を解像度の変更(ポリゴン・拡大・縮小)により行いますが、カメラワークが不自然になったりジャギーがでたり・・・ ●テクスチャ処理 デジタルペイントの技法の1つにゲームのようにポリゴンに絵をテクスチャとして貼り付けてゆがませたり回転・縮小・回転させたりという方法が使われました。 ただ、「質感」パラメータに「金属」や「プラスチック」という単純なものしかなかったため、文字通り「絵の描かれたプラスチックの板」にしか見えないという・・・ 問題の「絵」ですが、 ●ポリゴン+テクスチャ処理 ●質感テクスチャ=プラスチック で拡大処理したものを背景と合成して飛ばしてる、という感じの絵じゃなかったでしょうか。
補足
度々の回答ありがとうございます。 今回お答え下さったなかでは「絵の描かれたプラスチックの板」 というのが該当シーンの印象に近いです。。 ただ、ポリゴンや拡大・回転・縮小などはなく、 質問に書いた通り「動かない」1枚の絵をパンする処理なので、 同様の現象なのかどうかは、分からないです。 「サイボーグ009」でも同様の現象が時々見られます。 最近では第33話「結晶時間」のはじまってすぐ、 テーブル席にいる007から、左側の厨房にいる006へのパンなどがそうです。 ただし「009」のパンでは、パンする幅も短く、 気になるかならないかという程度の違和感で、 「トライゼノン」比べると、格段に違和感は押さえられています。 あと、これは関係するかどうか分かりませんが、 「トライゼノン」では色使いが いわゆる「原色バリバリ(原色に近い色を多用)」なのも特徴的でした。
すんません。推測でしかないんですが・・大判原画のデジタル処理の問題じゃないでしょうか。 セルをフィルムに撮影していた時代は「パン」画像を撮るのにA3とか長~い絵を描いて撮影していましたが、数年前から国内のセル生産が中止になり、多くのアニメスタジオがコンピュータを使ったデジタル彩色に移行しています。(一部は今も輸入物のセルを使ってますが) ところが、デジタルペイントソフトはA4までの原画のスキャンにしか対応していないので各社とも「パン」の処理には苦労しています。 いちおう、現在は細~いシャーペン等で超精密な動画を作図し、高解像度でスキャンする(結果「大きな絵」になる)方法に落ち着いているようですが、初期はスタッフがいままでとの違いがわからず、色々試行錯誤がありました。 最近のアニメは ●デジタル撮影 ●ビデオ納品 の2点で昔の作品と異なっており、絵作りのノウハウもかなり変わっていますよ。そのなかにはかなり目障りなものも多いんですが・・。 特に「原色バリバリ」で黄色が目に痛いのはたまりません。
補足
早速の回答ありがとうございます。 このお答えによると、デジタル撮影の際のスキャンに謎を解く鍵があるようですね。 初期のデジタル撮影においてどのような試行錯誤があったのか、 もしご存じでしたら教えてください。 このお答えから高解像度のスキャンにおける光量の調整が上手くいってない、 ということかなという風に思ってはみたのですが。 デジタル撮影というのはもちろん存じております。 言われてみると、セル時代はシーン導入部に定跡のように多用されていた パンも最近激減したような気がします。 「すみません」なんて、とんでもないです。 わたしの方こそ実例を上手く挙げられなくて質問者として申し訳ないです。 放映中の作品にタイミングよく実例があるといいんですが。 「トライゼノン」以外だと、「クラッシュギアT」の旧エンディングの 一番最後のカットなどもわたしの指摘する実例です。
お礼
遅くなってすみません。回答ありがとうございます。 009の実例については同種の不自然さがあるということで挙げたのですが、 トライゼノンとは比較にならないほどのもので、 「それほど不自然さは感じませんでした」というのは仰る通りです。 今ほかにトライゼノンほどの実例を示すことができなかったので 敢えてさほど不自然ではない009を挙げてしまいまいた。 その点ご了承ください。 それにしても、 デジタルBS用の調整などという要素が出てくるとは夢にも思いませんでした。 またポリゴン処理についてもあり得るということも分かりました。 なかなか特定するのは難しそうですが、 色々教えてくださり本当にありがとうございました。