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日本経団連と経済同友会
(1)日本経団連と経済同友会という組織がありますが、これらの組織はNPOに分類されるのでしょうか? (2)また、これらの組織と政府の関係はどういったものでしょうか? 政治的な関係性ではなく(圧力団体、政治献金について)、政府の社会政策について(労働、環境面など)どのような影響をもたらしているのでしょうか? (1)、(2)どちらについてでもかまいませんのでご存知の方は回答お願いします。
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(1) NPOという言葉はいろんな意味で使われます。 1.特定非営利活動法人(NPO法人)・・・最狭義の用法 2.営利企業でも政府機関でもない、non-profitかつnon-government 3.営利企業ではない・・・最広義の用法 両者はともに社団法人ですから、1.には該当しません。しかし、(日本経団連は営利企業の団体、経済同友会は経営者の団体とは言え)営利企業そのものではありませんから、2.と3.には該当します。 (2) 一般的に、経済団体が示すスタンスには2通りが考えられると思います。 1.各企業の利害を代弁する。 2.利潤を追求する各企業が顧みない公共的な問題に対して、より高次の視点から意見を表明する。 後者について、たとえば各企業にとって、労働者を酷使し、非正規労働者を多用し、環境を破壊しながら経済活動を推し進めた方が、ライバル会社との競争に勝って利潤を上げることができるかもしれません。しかし、それでは労働問題や環境問題が深刻化してやがて共倒れになってしまいます。このような状況を「集合行為問題」と呼びますが、これを解決するために経済団体が社会全体を見渡した長期的視野に立って活動することも考えられます。 日本経団連は、社会保障・労働政策・環境問題などに関する政府の審議会のほとんどに委員を派遣する「常連さん」です。ですが、上記で言えば1.の性格が強い気がします。たとえば、労働組合から「残業手当の廃止」と揶揄されて評判の悪いホワイトカラーエグゼンプションでは、旗振り役を務めています。 一方、経済同友会は比較的2.の性格が強いと従来は言われてきました。戦後直後に「企業民主化試案」を提示して労働者の経営参加を唱えたり、70年代の公害問題に際してはいち早く「企業の社会的責任」を訴えたり、などなど。しかし、近年では大胆な提言が影を潜めて1.にシフトしてきており、だんだん日本経団連との差がなくなってきたといわれています。
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- komimasaH
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補足情報です。 日本商工会議所の長に経団連の副会長である東芝の岡村正会長が就任するという異例の人事がありました。経団連と同友会はホワイトカラーエクゼンプションに限らずことあるごとに対立しているため、経済界の中で同友会を囲い込むための人事だと、うがった見方をするマスコミもあるようです。 (経団連は奥田さんになってから、土光さんのような国家のためというより、企業の利益追求に走っている。日本の労働分配率は高すぎるなど。そう思っている人は多いのでは。)
お礼
補足情報ありがとうございます。 経団連も同友会も影響力のある組織なので同じ方向にむかって企業をひっぱり、政府にはできないことも積極的に取り組んでほしいです。 お礼が遅くなりましたが、あらためてありがとうございました。
お礼
pekopeko-gooさん、丁寧な回答ありがとうございます。 日本経団連、経済同友会という組織がCSR活動に貢献してきたことについて調べており、これらの組織がどれくらい政府と協力し合っているのかを知りたかったので、政府との関係や2つの組織の違いなどを教えていただきとても参考になりました。 ありがとうございました。