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活性酸素は必要があって作られている?
薬剤師のものです。 活性酸素は、食細胞(好中球・マクロファージ)などにおいて 細菌を殺すために、意図的に作ることは理解できるのですが、 通常の体細胞においても、意義があって作られているのでしょうか? それとも本来ならば電子伝達系がスムーズに循環するところ、電子の 受け渡しに何らかの問題があり、副産物として活性酸素ができるのでしょうか?
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- cilantro
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活性酸素の人体に対する悪影響については脂質の過酸化による動脈硬化だけでなく、がん、ぼけや老化などにも関わっていると言われていますが、まだまだ詳細は未解明だと思います。そして、おそらくどれも急激に起こる障害ではなく、長い期間をかけて徐々に障害が蓄積することで問題になるものだと思います。 活性酸素自体は発生後、SODやカタラーゼで早急に分解されますし、分解される前にDNAを傷つけても修復機構が働きます。よって細胞内のどの部位でどういった障害が起こるといったことや、それらの障害がどの程度致命的かという順位付けは、現時点で我々の持つ情報だけでは結論を出すことは難しいんではないかと思います。
- cilantro
- ベストアンサー率65% (15/23)
全くの副産物なんじゃないでしょうか? 「スーパーオキサイドアニオンラジカルO2-」から生産的な方向に電子が渡るような反応は無いと思いますので。
- cilantro
- ベストアンサー率65% (15/23)
NAD(P)Hから直接O2に電子が受け渡されるわけではなく、ミクロで見るとNAD(P)Hなどで還元状態になった酵素中のフラビンから直接酸素に電子が渡ってO2-(アニオンラジカル)が生成すると理解しています。 活性酸素に渡った電子を無毒化する機構はあっても還元力として利用する酵素というのは聞いた事がないですね。基本的には通常の電子伝達系中で活性酸素が機能を持つと言うことは無いと思います。 私の知識不足なら申し訳ございません。
お礼
スーパーオキサイドアニオンラジカルO2-は電子伝達系において いわゆるインターミーディエイト(中間体)として、存在しうるのかなといった印象が今はあります。 食細胞は別として、活性酸素は細胞にとって産業廃棄物みたいなものですが、電子伝達系におけるインターミーディエイトとして機能してるという考えであっているのでしょうか? それとも、まったくの副産物?
- cilantro
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私の理解では基本的には後者だと思います。 「たまたま」酸素が近くにあったので「図らずして」電子をとられてしまい活性酸素ができる。 「たまたま」が多い方が有利な細胞や生物が「たまたま」の確率が多くなる方向に進化したり、活性酸素の増加を指標に誘導されるようなメカニズムを獲得したりするのは全て後付けのような気がしますし。
お礼
ご回答、ありがとうございます 常識的なことかもしれませんが、、、NADPH→NADP+になる過程で O2→O2-(アニオンラジカル)へと同時進行で起こるようですが、 「NADPH」は高エネルギー電子を持っていると考えてよろしいのでしょうか? あと、後者の方と言っていただきましたが、ミトコンドリア内で 活性酸素が機能を持つ(たとえば、キャリアーとして)わけではないのでしょうか?
- ebikichi
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虚血性の臓器障害はpre-conditioningにより軽減することが良く知られていますが、 その詳細なメカニズムについては解明されていません。 活性酸素がそのメカニズムの一つと言われています。 活性酸素が(G蛋白を介し?)survival factorを誘導するようです。 ちょっと古い知識です。
お礼
活性酸素とsurvival factorとの関連性に関しては初めて聞きました。 参考になる回答、ありがとうございました。
お礼
ありがとうございます。 体細胞において、活性酸素は副産物(産業廃棄物)で、 ミトコンドリア内部では、基本的に障害は少なく(ミトコンドリアDNAを傷つけるのかもしれませんが)サイトゾルに漏れると、脂質の過酸化等で問題になるという考えでよろしいのでしょうか。