ご質問“patriote”意味の変遷説明で
ご理解していただこうかと思います
初めには、同郷の人(compatriote)との意味でした
これから、故郷(祖国)を愛し、それを守る為には
武器をもって、戦う人と意味が拡大します
ここからフランス革命の当時、新しい(政治)思想に共鳴し
既得特権階級に対抗する(時として武装)市民達を指します
当時は Patriote de 89 (1798 の89)と呼ばれていました
(又、反革命:ヴェンデの叛乱(les guerre(s) de Vendee
(1793-1796)を鎮圧する新共和軍の名称はpatrioteでした
この軍隊が、ヴェンデ県民を中心として数十万人を殺害
フランス史の汚点(?)でしょうか。。。)
この流れを踏まえて、第二次大戦中、ドイツ占領下での
親ドイツ派(コラボ:collaborateur)に対する用語として
このpatriote(愛国者)が再び復活しました
そして、大戦後の対フランス植民地解法運動での
独立を勝ち取る人達を、同様にpatrioteと呼んでいました
人間の持つ土着性(生まれ故郷を思う)の強さ
時には(全てを投げ出し)流血さえも厭わない
そのようなイメージをこの語にお持ち頂ければ
幸いです
最後に、赤穂浪士(47 ronins 《Akou Gishi》)は
上記の中で、赤い血に染まった点は共通といえます
しかし、フランスでこの史実は喧嘩両成敗
( les deux parties a la querelle soient punies)
に対する片手落ちから、義士が“code d'honneur"を
守ったと解釈されております。(ご参考迄)
お礼
興味深い解説ありがとうございます。 そこまで強い意味があるとは知りませんでした。 言葉を習うということは文化・歴史を習うということを再度認識しました。 このような背景を知ると言葉に魂が宿る、言葉に息が吹き込まれる、という感じがします。 ありがとうございました。