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同姓愛は遺伝子により制御されるのか?
私は生物学を専攻しているわけでもないただの学生です。 先日とある講義でタイトルにあるような内容の話を聞きました。 講義をしていた教授によると、ラットで、ある性染色体の一部を改変すると、同姓愛になるそうです。 人間の場合にも、同様のことがあると想像されるそうです。 実際、同姓愛者の性染色体のある特定部位が相同組み換え(?)かなにかで変化している場合が多いそうです。 またこの変化により、名前は忘れましたが、ある遺伝病に発祥する率が高いそうです。 この講義ではこの「同姓愛は遺伝子により制御されるのか?」という問題から始まって、「人間の行動はどのくらい遺伝子による制御を受けるのか?」という議題を議論するないようでした。 例えば、同性愛は国や宗教によっては迫害の対象とされます。もし、遺伝子によって制御されているのだとすれば、これを迫害するのは何か問題があるように思えます。(もともと問題があるというのは当然としてという意味です。) 私はこの話を聞いて非常に感銘を受けました。しかし考えてみれば、生殖活動という「雌雄を持つ生物にとってこれ以上ない重要な行為」が、遺伝子による制御を受けないと考える方がおかしいのかもしれません。 教授を信じないわけではありませんが、この「同姓愛は遺伝子による制御をうける」は、生物学的に見て真実といえるのでしょうか? あまりこういう話も聞きませんが、これは当たり前すぎて議論もされないからなのでしょうか? また、遺伝子によって人間の行動のどの領域まで制御されるもんなのでしょうか? もし、なにか参考例などをご存知の方がいれば、紹介していただけないでしょうか? よろしくお願いします
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生殖活動にたいする核DNAの遺伝子の影響は明らかですが、「遺伝子以外の制御も受ける」という話もあります。 ネズミでは同腹の子供は子宮内で数珠つなぎに育ちますが、この数珠つなぎで両側をオスに挟まれたメスはその後、オス的な行動をとるようになることが知られています。両側のオスが分泌する男性ホルモンの影響です。そして、この形質は、次代にも影響します。母親として必要な行動がとれないからです。 母親は生まれた子供の脱糞を促すために肛門や生殖器をなめますが、このときオスの子供の性器をなめる時間が長いそうです。そして、母親に充分生殖器をなめられなかったオスはオスとしての生殖能力が落ちることがわかっています。刺激によって分泌される男性ホルモンが、生殖に必要な筋肉の発達を促すのですが、刺激が不足するとこれが未発達になるのです。かように性成熟には外部の環境が大きく関わっており、遺伝子がすべてを制御している訳ではないのです。 以上、以下の本を(手元にないので)うろ覚えで参照しました。興味がおありでしたら原著にあたってくださいませ。 本能はどこまで本能か―ヒトと動物の行動の起源 (単行本) マーク・S. ブランバーグ (著), Mark S. Blumberg (原著), 塩原 通緒 (翻訳)
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- Tacosan
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哺乳類ではないんですが, ショウジョウバエだと遺伝子の突然変異のために異常な求愛行動を示す雄が表れることが知られています (雄雌両方に求愛行動をするやつらは fruitless, 雄のみに求愛行動するやつらは satori と呼ばれるらしい).
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どうもありがとうございます。 どうやら、遺伝子により同性愛的性質が発言するというのはごく普通のことのようですね。
お礼
遺伝子だけではなく、さまざまな要因があるというのも、考えてみれば当然かもしれません。DNAから翻訳することによって、機能(この場合は同性愛)が発現するのであれば、別の方法でこの機能を発現することも可能である可能性があるはずだからです(24blackbirdsさんの例ではホルモン摂取による機能の発現)。 本能という根源的な性質が色濃く遺伝子の影響を受けるとするのは容易に納得が出来ます。一方で本能よりもより高位の行動などはどうなのだろうという気もします。例えば、「短気」などの性質ははたして遺伝子の影響を受けるのでしょうか?文化や環境等々の影響があるのは当然としても、はたして遺伝子は?もしかしたら、上記の本に書いてあるのかもしれませんね。 「本能はどこまで本能か―ヒトと動物の行動の起源」この本は大変興味深そうです。呼んでみようかと思います。 どうもありがとうございました。