確実に勝てる自信がないからです。
まず、石原知事は一時ほどの人気はないにしても、非常に強力な候補者です。
生半可な候補では勝てません。
たとえば現職の国会議員が出馬するとしたら、その議員は議員を辞職しなくてはなりません。
それで勝てるなら良いですが、非常に負ける確率が高い。
誰が進んで立候補するでしょうか。
これが、党員が進んで立候補しない理由です。
また、党としても、積極的に候補を探せない理由があります。
民主党は、自民党に対抗できるのは自分たちだけだとして二大政党制を主張しています。
石原都知事は、自民党の推薦を拒絶したとはいっても、もともとは自民党所属であり、党首選のたびに名前の挙がる自民党に近しい人物です。
選挙になってはっきりと負けるよりは
「出てれば勝てたかもしれないが、出なかった」
という形を作った方が面子は保てます。
なによりも、現在自民党の支持率は着々と下がっており、
ここで勝負に出るよりは、もっと自民党の力が弱まってから・・・と考えたとしても不思議はありません。
特に民主党は自民党以上の右派から、社民党以上の左派までが混在する寄せ集め所帯の性格の強い政党です。
現在は小沢一郎が党首となっていますが、その足を引っ張ろうという人も少なくありません。
小沢氏からすれば、都知事選の敗北は自らの進退につながりかねない事態です。
このように、候補者も、党も都知事選の候補擁立にいまひとつ消極的なのです。