寒くなってくると、エンジン自体が冷えてオイル粘度が上がったり金属同士の隙間が暖かいときと違ったりすることに加え、空気の密度自体が違ってきて、低回転で安定しにくくなってきます。
そこで始動性を向上させるためにチョークという機構があるのですが、実際はチョークではなくファーストアイドルという機構で、始動および冷間時の低回転用に、細い空気通路から取り込んだ空気とガソリンを混ぜ合わせ泡状になったものを吸入させ、着火性を上げています。
この時期はチョークを引いてエンジンをかけたらアクセルに十分反応するようになるまで引いたままにしておくのが正しい使い方で、エンジン始動後30秒もすればこの状態のまま発進してかまいません。
ほかの回答者の言われるようにプラグがかぶっている(燃料で濡れて火花が弱くなっている)状態と思いますから、プラグが乾けば元のようにかかると思います。
プラグをはずして乾かす掃除することを進めるアドバイスもありますが、プラグのみ掃除しても燃焼室内に残った液状のガソリンはそのままですから、再びプラグを付けてセルを回すとまた濡れてしまうこともありえるので、私はこのような場合は進めません。
そこでどうするかというと、まだバッテリーが元気ならチョークを戻しアクセル全開でセルを10秒ほど回すのです。
これを何度か繰り返すと、必ずエンジンがかかります。10秒で区切るのは連続だとバッテリーの消耗が大きく、かかる前にバッテリー上がりを起こすからです。
この方法はアクセル全開で新鮮な空気を大量に送り込むことで燃焼室内を乾燥させるので、他の原因がなければまず間違いなくかぶりは解消します。
さらにガソリンを送り込む心配をするかもしれませんが、セルが回すくらいの回転数では吸入負圧が低く十分なガソリンがキャブから吸い上げられませんので、ほぼ100%の空気のみがエンジン内に入ります。
一度エンジンはかかりますが多すぎるガソリンが徐々に乾き、ちょうどいいバランスになったために燃焼するだけですので、さらに空気のみが入ってきますから今度はガソリンが足りなくなりすぐにエンストします。
しかし一度燃焼したことで燃焼室内はクリーンになっていますから、最初に戻ってアクセルを戻しチョークを引いて改めてスタートすれば良いです。
もちろんバッテリーが弱っていたらかかる前にバッテリー上がりを起こしますので、車などとつないでやってください。
お礼
ありがとうございました。おっしゃる通りチョークを引かずにエンジンをかけたら何とかかりました。 更に詳しい説明ありがとうございました。それでもワタシには難しいのですが(;_;)これを印刷して保存しておきます。本気です。