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色はどうして識別できるのですか。
プリズムがー。光の波長がー。反射でー。と、なんとなく記憶にあるのですが。 深海魚は『赤』しかわからないとか。とか。 減色混合、加色混合について科学的に教えて下さい。
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普通の人が、色の識別ができるのは、網膜に、光を感受する細胞として、桿体(かんたい)細胞以外に、三種類の錐体(すいたい)細胞を備えているからです。錐体細胞を一つも網膜に持っていない人もおり、そういう人は桿体細胞を使ってものを見るので、「色」は識別できず、「白黒」の色の濃さだけが分かります。 多くの人は、三種類の錐体細胞を持っていて、桿体細胞でも、ものを見ると同時に、三種類の錐体細胞でも、ものを見ています。色の濃さについては、桿体細胞が見分けるので、錐体細胞で見ると、あまり変わりない、例えば、同じ青と薄い青の模様は、桿体細胞で見ているので、模様がはっきり分かります。 三種類の錐体細胞は、主にどういう働きをするかで、主に赤、主に緑、主に青の三つの「光の領域」を感受する三種類の細胞です。赤を感受する細胞と、緑を感受する細胞、青を感受する細胞では、「主に」が付きます。どういうことかというと、三つの錐体細胞は、「感じる光」の「範囲」が違っているので、赤の錐体細胞は、緑を感受しないのかと言えば、純粋な緑は難しいかも知れませんが、黄緑辺りなら、見えるのです。黄色だと、赤の錐体細胞でも見えます。 これは、三つの錐体細胞が、或る特定の周波数の光を頂点として、その近辺の周波数の光を感受するからです。頂点があって、左右に裾が広がる形に、各錐体細胞の感受する光の範囲が決まっています。(もしも、三つの錐体細胞が、赤とか緑とか青の光だけ、あるいは、ごく狭い範囲の光しか感受しないとすると、自然界の「可視光線」の光の大部分は「色が見えない」ことになります。三種類の錐体細胞で見える範囲が重なっているので、可視光線のすべての光の色が見えるのです。これは実は重要なことです。赤や緑や青の巣体細胞は、それぞれの色の光で、「もっとも感度が高い」のです)。 自然界の色々なものは、光を放っています。まったく光を放たないものは、「黒」に見えます。夜が暗いというか、「黒」なのは、夜には、光がほとんどなくなるからです(夜空は光っていますし、星もありますから、完全な黒にはなりません。光を完全に遮断した暗室とか、地下深い、光の入って来ない場所などは、「真っ暗」で「真っ黒」です)。 普通のものが出している光は、色々な振動数の光が混じったスペクトルです。このスペクトルのなかで、主に、どの色の光が強いか弱いか、どういう具合に光が混じっているかで、「光全体」としての「色」が決まります。特定の振動数の光からできている光を、「単色光」と言いますが、単色光の「赤」と、単色光の「緑」の混じった光を見ると、普通の人の目には、「黄色」の光に見えます。他方、単色光で、「黄色」の光があり、この単色光を見ても、「黄色」の光に見えます。 これは、どういうことなのかと言いますと、人間の見ている「色」は、三種類の錐体細胞の光の感受特性で決まって来る、或る特殊な「光のスペクトルの認知方法」ということになるのです。錐体細胞が、二種類しかない人がいて、このような人が見る、自然や人工のものは、三種類の錐体細胞を持つ、普通の人間が見るのとは、違った色・模様に見えています(わたしは、三種類の錐体細胞を持っていますので、どういう風に見えるのか分かりません)。 もし、錐体細胞が四種類あるとか、三種類でも、振動数による光の感受能力のパターンが、いまの普通の人のそれと違っている場合、「色」は、違った形に見え、四種類の錐体細胞の場合、「光の三原色」とか「色の三原色」はなくなると思えます。 「単色光の色」は自然界にありますが、「スペクトル光の色」は、自然界にはありません。人間の目の錐体細胞の特性が、そういう色を造っているのです。そのことは、「単色光の赤+単色光の緑=単色光の黄色」という変な関係に出ているでしょう。 「減色混合」「加色混合」ですが、こういう混合は、人間の目に、三種類の錐体細胞があるので、こういうことが起こります。四種類とかあると、同じように二種類の色の混合方法がありますが、違った結果になり、わたしたちには良く分からないことが起こるはすです。 「減色混合」は絵の具の色を混ぜるのが、その例で、絵の具は、赤とか青とか黄色とか、色々な色があります。絵の具の場合、「減色混合」の「法則」が成り立つのは、絵の具の色が、「色の三原色(赤・青・黄色)」、つまり赤なら、赤だけの光を反射して、他の色を吸収するような物質を材料として造られているからです。こういう性質を持つのは、三原色の残り二つ、青の絵の具と、黄色の絵の具がそうです(黄色の絵の具は、実は、赤と緑の光を出す物質でできています。だから、この場合は、二つの単色光です)。他の色の絵の具は、「色の三原色」の絵の具の元になる色素を混ぜ合わせてそういう色を出しています。そうであるので、絵の具の場合、減色混合がうまく出てきます。(絵の具は、色の三原色の色素材料を混ぜて、三原色以外の色を造っているとうことが重要です)。 赤と青の絵の具を混ぜると、紫になります。何故、紫かというと、網膜に、赤の光と青の光が入って来て、錐体細胞が、これらの光を感受するのです。赤の錐体細胞は、赤の光だと感じます。青の錐体細胞も、青の光だと感じます。残った緑の錐体細胞は、何も光が来ないなあ、という感じです。こういう情報が脳に送られると、「紫」が見えると言うことになるのです。 ここで、もし、緑の錐体細胞も光を十分に感受して、緑の光が来た、と脳に報告すると、脳は、「灰色」の色だと判断します。実は、「灰色の光」などという光は自然界にないのです。三つの錐体細胞が、同時に、同じ程度に光を感受すると、「灰色」になるのです。「灰色」の濃さは、桿体細胞と、三つの錐体細胞の感じる光の強さで決まります。 「減色混合」は絵の具の色の混合で、色を混ぜて行くと、「濁った色」になって来て、一杯混ぜると、最後は「灰色」になります。三つ色を混ぜた段階で、三種類の錐体細胞が光を感受しますから、「灰色」が混じっていると判断し、これが「色が濁っている」と感じる理由です。 他方、「加色混合」は、これは、光を混ぜた時の合成光の見え方で、これも、錐体細胞が三つあるので、こういう法則が生まれます。html文で、色指定する時、RGBで指定する方法になれていると、この混合が実は「加色混合」になっています。 「加色混合」の場合、特徴は、「赤の光の色」と「緑の光の色」を混ぜると、「黄色」に見えるということです。これは、赤の錐体細胞と青の錐体細胞が、同時に光を感受すると「紫」が見えたのと似て、赤の錐体細胞と緑の錐体細胞が、同時に光を感受すると、「黄色」が脳では見えるのです。では、何故「黄色の単色光」を見ると、これも黄色に見えるのかです。これは、先に強調した、色を見る錐体細胞の感受する光の範囲に「幅」があって、裾野では互いに重なっているということから来ます。 黄色の光を見ると、青の錐体細胞は何も感じません。しかし、赤と緑の錐体細胞は、光が来たと感じ、これを脳に伝えます。脳では、赤と緑の錐体細胞から情報が来て、青の錐体細胞からは情報が来ない場合、「黄色」だと判断するというか、「黄色を見る」のです。赤い光と緑の光を混ぜた光を、同時に見ると、「黄色」に見えるのは、同じ原理なのです。 しかし、絵の具の減色混合では、赤の絵の具と、緑の絵の具を混ぜると、何かとんでもない暗い変な色ができます。これは、緑の絵の具が、実は、「黄色の色素+青の色素」材料で造られているからで、絵の具の「赤+緑」は、色素で考えると、「赤+黄色+青」になって、三つの錐体細胞をすべて刺激するので、灰色に近い濁った色に見えるのです。もし絵の具の緑が、緑の光だけを反射する特殊な色素で造られている場合、この特殊な緑に赤を加えると、不思議なことに「黄色」ができるのです。こういう特殊な場合、絵の具でも、「加色混合」と同じ効果が生じます。ただし、光の加色混合は、光がどんどん明るくなるに対し、絵の具の場合は、黄色ができても、全体に暗くなります。 赤と緑と青の光が混合された光(加色混合)を見ると、三つの錐体細胞がすべて同じ程度に刺激され、結果は、「灰色」なのですが、光が加わると明るくなるのであり、また、この時、桿体細胞は、ただ明るいということしか感じないので、「白」を見ます。この桿体細胞での色判断と、錐体細胞での「灰色」だという判断が合成されると、脳は、「白に近い色だ」と見ます。 非常に多数の色々な色の光が混合された光を見ると、三つの錐体細胞がすべて、均等に強く刺激されるので、脳は、「白」だと感じます。 以上に述べたのが、三種類の錐体細胞と、桿体細胞によって、脳が感じる色が決まって来る過程で、絵の具を混ぜる「減色混合」と、光を混ぜる「加色混合」では、どうして違いが出てくるのかの説明をしました。「色」は、実は非常に複雑で、純粋な減色混合や、純粋な加色混合は、前者は、色の三原色から造った絵の具の場合に法則が成立し、後者は、単色光を造って、これを混ぜ合わせる場合です。 追加として、絵の具の三原色、つまり、色の三原色を、「赤」「青」「黄色」と言いましたが、「黄色」はよいとして、「赤」と「青」は、光の三原色の「赤・青」とは少し違う色で、正式には、赤に当たるのは、「マジェンタ」という色で、青に当たるのは、「シアン」という色です。 少し難しい話ですが、科学的には、以上のようなことが、云えます。実際に、色自身が非常に難しいのです。 >色覚異常とは~(1):種類とメカニズム >http://homepage1.nifty.com/kristall-plus/con1/fbl/fb1_01.htm
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- shadoworks
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付け足しです。 三原色の合成で人が見える色を再現するには、 実在しない原色か、あるいは減算!を許す必要が あります。 混合では三頂点の内部しか作れない のですが、スペクトルとしてあらわれる純色付近 全ては、そのうちの3点を取って描かれる三角形 の外側になります。 人間の目の三原色の色素に ついては追試の結果があまり良くないようです。 基本的には試薬によるPH判定と同じなので、 一次元情報であるPHを幾つの試薬の反応のON /OFFを使い分けて測定しているかが多少参考 になると思います。 リトマスは多色素同時使用
- BOB-RooK
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人間が光を感じて色を識別しているのは、no.1の方の回答の通り。(下記URL参考までに) ここが適切かどうかは分かりませんが、加色混合と減色混合のデモのURL http://www.kitaboshi.com/home/mametishiki/mametishiki1.html で、人間が色を見分ける原理は光はR(赤)G(緑)B(青)の三原色をそれぞれの錘体が感じる割合でいろいろな色として識別しています。 色はその物が吸収した光以外を反射(例えば黄色の物体は赤と緑の光を反射)するので、眼はこれが黄色いと分かります。ここで、黄色も反射すると全ての色の光が混じって真っ白になることは理解出来ますでしょうか。逆に全ての光を吸収すると真っ黒になりますね。 そこで加色混合(光の場合)は混ぜていくと明るく、減色(色の場合)は混ぜていくと吸収する光が多くなるので暗くなって行きます。 眼にはあまり良くないですが、TVの画面を近くで見るとRGB三色がどんなときに光って、どんなときに暗くなっているかでどんな色を表現しているのかが分かります。減色に場合は絵の具のM(紅)C(藍)Y(黄)を適当に混ぜ合わせて見ると原理が良く理解出来るかもしれませんね。
お礼
おしえていただいた参考URLの↓の文で『そうか!反射か!』と! >映画館で映画を見たことがあるでしょ? >映写機から出た光は途中では何も見えていませんが、スクリーンにその光が当た>って乱反射してくるので映像を見ることができるのです。 ですねー。年をとって目が弱ってくると、黄色の絵の具はほんまキンキラに見えるそうです。、 画家の梅原龍三郎さんの晩年の絵画は、年をとった人にしか、彼が晩年心に描いていた絵と同じ絵が見えないそうです。 ありがとうございました。
- Mell-Lily
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色を識別する視細胞に、錐状細胞という細胞があります。この錐状細胞には、三種類あって、それぞれ、赤と青と緑に反応します。よって、色を見分けることが出来るのです。
お礼
Mell-Lilyの文を基本に、うえの皆様の解説を解読(笑)しました。 自分でも図鑑等見てみました。なるほどーーー。 カメラってそうするとかなり、サイボーグな機械だなーなんておもったり。 ちなみに調べた本では『緑が目にいい』というのは、人間が太古の昔から、慣れ親しんでいる色だからだそうです。。。 ありがとうございました。
お礼
なるほど。人間の目の方に、色を関知するところが3つしかないのですね。 >普通のものが出している光は、色々な振動数の光が混じったスペクトル 『振動数の光が混じったスペクトル』 っていうのが、ちょっと解らないです… が、加色混合と、減色混合はよくわかった、つもりです。 もの、というか、波動の性質が違うのですよね? >非常に多数の色々な色の光が混合された光を見ると、三つの錐体細胞がすべて、均等に強く刺激されるので、脳は、「白」だと感じます このへんも感覚でしか理解できないのですが。。。 グラフィック仕事をしていたので、CMYKについては自信あります。が。 ふしぎですーーー。 ありがとうございました。