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車体の強度計算について(部材の引張強度とは)
自動車工学を勉強し始めたものです。実際の応力値を実測することも無いのですが式を見て判断できることがあれば教えて下さい。 例1、2の計算例で引張強度と最大応力値から破壊安全率を求めるときの引張強度と言うのは材質によって決められているのでしょうか?逆に引張強度から何の材質か解るのですか?SI単位でもMPaとN/mm^2って同じ意味ですよね? 例1 使用部材の引張強度274MPa÷最大応力94MPa=2.9>1.6(安全率) 例2 使用部材の引張強度260N/mm^2÷最大応力106N/mm^2=2.4>1.6
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No.4 です。 ボディを設計する場合の強度計算は勿論コンピュータを使いますが、 実機と比較しての正確さはどうなのでしょうね。 非常に複雑な形状をした部材の集まりですから、中々実際とは合わないのではないでしょうか。 局部にはスティフナ(補強材)の溶接、またプレス皺や肉抜き孔、 ボルト孔にウェルドナット、プレス後の板圧の不均一性、 などなど数え上げればキリがないほど計算を狂わす要素が存在します。 定性的な解析には充分役立ちますが、定量的にはまだまだだと思います。 最終的には試作車での各種の測定が必須です。 また、メーカーからの情報提供は不可能だと思います。 試験をしてくれる機関があっても試験の条件がわからなければ何も出来ません。 走行時における各輪からの入力(3次元)パターンなどがあれば、油圧加振機あたりで試験が可能ですね。 衝突試験は、台数がたくさん必要ですね。 データの蓄積で不可能ではありませんが、現実にはかなり高いハードルです。 まず強度を考えるには「どういう条件」で「どれだけの強度が必要か」をきめなくてはいけません。 そのあたりもしっかり勉強しましょう。
>引張強度と言うのは材質によって決められているのでしょうか? はい、材料の機械的性質として JIS 規格で決まっています。 JIS は日本の規格ですが、必要に応じ ISO とのすり合わせは行われています。 >逆に引張強度から何の材質か解るのですか? ある程度の予想はつきますが、正確には分かりませんね。 グラインダでの判別は炭素鋼におけるカーボン含有量判別に行われますが、他の物への応用は無理でしょう。 弾性域と塑性域との境は比例限度になります。 ダクタイル(球状黒鉛鋳鉄)については、あくまでも鋳鉄です。 車ではシリンダブロックなどに使われ、ボディの構造部材としてはあまり使われません。 疲労強度については、JIS の規定はありませんが、学術会議などで議論されオーソライズされた考え方は存在します。 ただ一般論としても、一度塑性変形した材料は強度が著しく低下すると言うのは乱暴すぎます。 プレス成型(塑性変形)はされ、溶接された(高温熱履歴)部材で構成された自動車」はどんな強度になるのでしょうか。 例えばスプリングなどは、その加工工程の中でセッティングと言う塑性変形させる工程があります。 その工程を加える事により、疲労強度を上げています。 Sf(安全率)はきちんと切捨てしてありますね。 勉強、頑張りましょう。 今回の疑問については、 部材の引張強度、降伏点、疲労強度、疲労限度、弾性限度、比例限度などをキーワードにググッて見ると良いと思います。
- selica-ss3
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・引張り試験は大きなメーカーでは自分の会社で行っていますが、小さな会社では外注で試験メーカーに依頼しているようです。ひっばり試験機は試験片を引っ張ってそのときの伸びと与えた力を記録するものです。ようはただ棒を引っ張る機械なのですがいいやつだと1000万位するらしいです。 引張り強度は公式などは使っていません実験値から求めた材料そのものの値です。引張り試験により応力-ひずみ曲線というものが作れます。 http://www.mm-m.ne.jp/hndoboku/mm2/mm130.htm ここでひずみとは元の長さに対して伸びた量の割合を示し、応力とは単位面積当たりに与えた引張力を示しています。 (例えばある材料の引張り強度が100N/mm^2であればこの材料は1mm^2あたり100Nの力までは塑性変形することはなく、直径2ミリのワイヤーならば (2/2)^2×3.14×100=314N≒31.4kgf までのものを持ち上げることが出来ます。エレベーターのワイヤーなんかはこの考え方で求めることが出来ます。) さて図のC点が降伏点というものでここから左が弾性変形、右が塑性変形となりますB点までは与えた応力と伸びの関係(傾き)が一定であることがわかりますよね?これが先に述べたばねの関係で、中学校のときに習ったばね定数が適用される範囲です。つまり引張り試験結果によりこの応力-ひずみ曲線を作ることが出来るので図中のB点(傾き一定の点)をその材料の引張り強度としているのです。 長くなりましたが、、、。ただ実際の自動車の設計では材料にかかる力は引っ張り力だけではなくせんだん力、振動の問題など多くのことが相互にかかわってきており、手計算では行えずパソコンへと丸投げとなっています。パソコンで強度計算ソフトを使えば使っている材料、フレームの形などから計算して自動的に自動車全体の強度を求めてくれます。
お礼
再びの回答ありがとうございます。以下例えで聞いて下さい。 バン型車のモノコックボディーの後部上部を切断し、ピックアップ形状にして車体の安全性を求めたい時は・・・方法としては、メーカーでボディーの材質・許容限度等を調べ(教えてくれるか?)、歪測定で応力等が解れば安全率事態は求められる。ということですかね? 調べていると歪試験をやってくれる公的?機関が全国的にいろいろあるみたいですが。 ?ばかりでごめんなさい。参考までに回答いただけると嬉しいです。
- nekoppe
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自動車部品に多く使われるダクタイル鋳鉄を例にすると、 FCD350~FCD800が350~800N/mm2とすれば、350N/mm2の引っ張り強度の材料の材質は、FCD350だろうと推定できます。しかし材質や処理が異なってしまえば、引っ張りだけでは推定範囲が広がってしまい材質特定は不可能です。余談ですが、混在する鉄鋼の材質を判定するのに、鉄鋼端に当てたグラインダの火花から推定するのは昔から行われています。
- selica-ss3
- ベストアンサー率42% (6/14)
一応材料力学を学んだ車好きの学生です。答えやすいものから順番に。 ・MPaとN/mm^2は同じ意味です。同様にPaとN/m^2が同じ意味と なります。 ・引張強度から何の材質かは求めることは出来ません。材料の強度的項 目は引張強度のみではなくせん断強度、破壊じん性等かなりの種類の 項目があります。 ・引張強度は材質により決まっています。たとえばばねを引っ張るとあ る程度までは力を抜けば元に戻りますが、一定以上の力をかけて強く 引っ張ると力を抜いても元にもどりませんよね。前者を弾性変形、後 者を塑性変形といいます。実際の走行中車体のフレームはわずかなが らグニグニ動いて(曲がって)います。ですかこの曲がりが元に戻ら なかったら大変ですよね。ですので弾性変形内での引張強度を引張試 験により求め、強度計算に利用しています。 蛇足ですが 事故などで(弾性変形領域をを超えて塑性変形してしまった)一度曲がってしまったフレームをもう一度まっすぐに曲げなおして修復暦ありと している車がありますがこれは金属疲労という現象を起こしてしまい、(針金をコキコキするといつか折れてしまうやつです)強度的に著しく弱くなってしまいます。 ただ私は修復暦ありのスポーツカーに乗っており150キロ出してもまったくわかりませんがw
お礼
回答して頂き、有り難うございます。 例2の材質はちなみに(JIS SPC 相当材)となっています。 引張試験はメーカー等がやっているのでしょうが、強度をもとめる公式等あるのですかね? やはり複雑です・・・
お礼
キーワードで調べたらでてきました。理解するのにはまだですが、ありがとうございました。