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炭酸ナトリウムを水に溶かした時の最大Phは?
炭酸ナトリウムを入浴剤用に購入しようと思い、その安全性について調べているのですが、もし、出来るだけ多くの炭酸ナトリウムを水に溶かした時に、その水溶液のPhはどのくらいになるのでしょうか? ちなみに私は化学はまるで素人なので、出来ましたら、計算式等と共に教えていただけると幸いです。
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なんでこう、化学に関して素人だと仰る方の質問に対して、数値が知 りたいという問いにちゃんと計算して応えることの出来ない人がこうも 多いんだろうね? 迷惑だよ。 私が所望の計算を致します。他の方々のコメントがなくても済むよう にお答えしますね。必要な知識は、高校の化学の教科書や参考書にある 平衡定数の考え方です。 炭酸ナトリウム水溶液の濃度が仮に 0.1 mol/L(=10.6 g/L)である として、その pH を計算してみます。考え方は、参考 URL にある「酢酸 ナトリウム水溶液の加水分解」と同じです。 炭酸は2段階電離をしますが、その第2段階の電離定数を Ka、水のイ オン積を Kw、炭酸水素イオンの電離の逆反応の平衡定数を K とします。 簡単な計算から、K = Kw/Ka であることが分かります。 水溶液中で、炭酸ナトリウムはほぼ完全に電離し、生じた炭酸イオン の一部が炭酸水素イオンに戻ろうとしますが、その割合を x とし、便宜 上 C = 0.1 (mol/L) と置くと、x が 1 より充分小さいという近似の下 で x = √(C/K) となります。 水酸化物イオン濃度 [OH^-] の値が [OH^-] = Cx 、水素イオン濃度 [H^+] が [H^+] = Kw/[OH^-] ですから、以上を用いて [H^+] = √(Ka・Kw/C) ...となります。さて、pH は常用対数 log を用いて pH = log(1/[H^+]) と定義されますから、あとは数値を放り込んで計算するだけです。 代入すべき数値は、 Ka = 4.7×10^{-11} (mol/L) ;炭酸の第2段階電離定数 Kw = 1.0×10^{-14} (mol^2/L^2) ;水のイオン積 ...と上記の C = 0.1 (mol/L) です。これらを用いて、求める値は pH = -1/2・log(Ka・Kw/C) = 11.7(有効数字3桁) です。常温(25℃)での中性だと pH = 7.0 、人間の体液における 値の典型値が pH = 7.4 だから、かなり強い塩基性ですね。 濃度を C = 0.001 mol/L(上記の 1/100)にすると、pH = 10.7 くらいになります。 参考までに、白馬八方温泉の温泉水の値で、pH = 11.3 くらいだそう です。かなり強いアルカリ性の温泉も存在します。 http://www.goryukan.jp/spa/index.html 入浴剤として使う場合の注意としては、強アルカリ性の温泉に入浴す るときの注意点と同じです。当該の温泉地に問い合わせてみては如何で しょうか?
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- ht1914
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炭酸ナトリウムを入浴剤に用いるということですがアルカリ性が強すぎて良くないと思います。フェノールフタレインは真っ赤になります。炭酸水素ナトリウムなら重曹と呼ばれているものですからそれほどでもないです。フェノールフタレイン溶液がかすかに赤くなるぐらいのアルカリ性です。pHでいうと重曹で8~9ぐらい、炭酸ナトリウムで11前後ではないでしょうか。(濃度に依ります。) 炭酸ナトリウム昔はソーダといっていました。強いアルカリの代表でした。Naのことを英語でsodiumというのは「ソーダの元」という意味です。水酸化ナトリウム(NaOH)のことを苛性ソーダと呼んでいたことがありますがソーダよりももっときついアルカリということでついた名前です。 ソーダの用途の代表は洗濯ソーダでした。イギリスの羊毛産業の発展で大量に使われていました。ふつうの洗濯に使えば確実に手荒れします。現在でも合成洗剤の助剤として加えられているはずです。ガラス工業での需要が大きいです。 もしフェノールフタレインと重曹があるのであれば試してみて下さい。かすかに赤くなった溶液を加熱すると泡を出してどんどん色が濃くなっていきます。炭酸水素ナトリウムは加熱すると二酸化炭素を出して炭酸ナトリウムに変化します。この変化は固体でも水溶液でも起こります。ホットケーキを焼くときにベーキングパウダーを入れすぎると味が苦くなるときがあります。ベーキングパウダーの成分は炭酸水素ナトリウム(重曹)です。二酸化炭素が出てふくらみますが後に炭酸ナトリウムが残ります。多く残ると苦くなります。 炭酸ナトリウムはアンモニアソーダ法というので作られています。材料は食塩水、アンモニア、二酸化炭素です。水酸化ナトリウムを二酸化炭素で中和しているのではありませんので水酸化ナトリウムが不純物で入ってくることはありません。酸化カルシウムも入ってきません。この方法は高校の化学で扱われています。 pHを出す計算式は簡単ではありません。水酸化ナトリウムと炭酸水素ナトリウムの中間の強さだというイメージでよいのではないでしょうか。
補足
>炭酸ナトリウムで11前後ではないでしょうか。(濃度に依ります。) ということは、入れる適量さえ守れば「安全なPhを維持できる」ということですね?ちなみに、その適量は知る事が出来たのですが、問題は極論としての「入れすぎた場合」にどの程度のphになり、「どの程度危険か」を知りたいと考えています。 >pHを出す計算式は簡単ではありません。 でしたら、もし、差し支えなければ、どのような参考書のどこを見ればその計算式は載っているか教えていただければ、幸いです。図書館で自分で調べたいと思っています。
答え わからない。 「炭酸ナトリウム」という商品名で炭酸ナトリウム以外のものが販売されています。 また.不純物として水酸化ナトリムウや水酸化カルシウムを含む場合もあり.不純物の影響が大きく出ます。
補足
炭酸ナトリウムとしては「Na2CO3 100%」、無水塩 使用する水は東京都の一般的な水道水と言う条件で検討しています。
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お礼
なるほど、なるほど。大変に判り易い説明ありがとう御座いました。 私の様な素人にも理解可能な文章でスムーズに理解できました。 masuda_takao様の真摯な態度、私も参考にさせていただきます。 ありがとう御座いました。重ね重ね御礼申し上げます。m(__)m
補足
pH = -1/2・log(Ka・Kw/C) これこそ、求めていた物です!! Na2CO3 10.6g/L → C=0.1 mol/Lであるなら、 Na2CO3 210g/L(製品安全データシートの溶解性の項目より) → C≒2mol/L であるなら、 Na2CO3飽和水溶液のpH=12.50-0.19=12.31となるということですね。