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統計学的に意味のない分類ですか?
医療関係者です。「メタボリックシンドローム」に関して調べています。メタボリックは1つの必須項目とのこり3つの項目から該当、非該当を判断します。300人に対して調査を行いました。それを1)メタボリック該当群2)必須項目+0~1項目該当群3)すべて非該当群の3つに分けてこれらを「横軸」血圧、中性脂肪などの平均値を縦軸にとってグラフを書いたところ【メタが高値】を示しました。これに対して「分類したものを分類しても当然の結果で意味がない」という評価をもらいました。(なんとかの状態になるとか?)当方としては『数値が悪くなる前に注意してほしい』という趣旨のことを対象者に伝えることが目的なのです。統計学的にこれは意味のないことなのでしょうか? また、同じ分類に対して「運動習慣の有無」を調べたことに対しては先の指摘はあてはまるのですか?それぞれの集団の「傾向」として 意味のあるものと考えていいのでしょうか? 統計学以前の内容かもしれませんが、お教えください。 よろしくお願いいたします。
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- stomachman
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stomachman No.3に対するRA106さんのコメントについてです。 > メタボリック症候群というのはある種の「流行」だと思っています。 厚労省がお墨付きを与えた以上、判定プロトコルが厳密に決まっている概念です。もはや単なる「流行」と言って済まされるものではありません。下手に話を膨らませたりすると、霊感商法やら××で癌が治った!と大差のない似非科学の「悪徳商法」になってしまいかねませんぜ? > 今回は一般の方を対象としたお話であり、対象の一部の方の数値を測定しての > 「あなた方のグループではこんな人が多いみたいですよ」というようなかなり「ゆ > るい」内容にもっていく形でした。統計的にはゆるくても、なんらかのきっかけをもっ > ていただけることで私の職種的には大切な一歩になってくると考えていました。 仰るところの「一般の方」(すなわち学会関係者や医療関係者以外の人)の中には、統計学の専門家もプロの科学者も含まれているという事をお忘れではありませんか? 医療の専門知識や経験を持っていると思うから患者は医療機関を信用するんです。ところが、その専門知識の中身と来たら、どうせ「一般の方」相手だから「統計的にはゆるく」ても「私の職種的に」都合が良ければ構わないというのが本音かよ、と思われてもしょうがないご発言ではありませんかねー、と苦言はさておき。 データを取って検討する以上は、論文にする積もりできちんとやるのが良いと思いますよ。何も「メタボリックシンドローム」なるものに拘らなくたって、生活習慣と疾患の関係について研究すべきことはいっぱいあるでしょうから。
- stomachman
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[1] 「メタボリックシンドローム」に分類される人が、「メタボリックシンドローム」の判定基準の多くに当てはまる率が高いのは当たり前のことで、こりゃトートロジー(同義反復)に他なりません。(例えば、身長を測って背の高い人を選び出しておいて、その人たちの身長が高いことを「証明」してもナンセンス、というのと同じことです。) [2] しかし、特定の(必須でない)判定項目との相関が高い(低い)ということが分かれば、それはそれなりに意味のあること(たいした意味ではないけれど)です。相関が非常に低い(あまり役に立たない)項目があるかも知れないし、とても相関が高い(必須に近い)項目があるかも知れない。その区別が分かる、というだけのことですが。 [3] 「運動習慣の有無」と「メタボリックシンドロームに分類されること」との相関は、示せるかもしれません。ただし、示せたとしてもそれは単に「相関があるということ」を示すだけであって、「だからどちらが原因」という事までは言えません。例えば: 「メタボリックシンドロームに分類されるのが嫌な人は運動しなさい」 「でも先生、体重のせいで膝を痛めるからと整形外科医に止められたので、大好きなテニスをやめたんです」 という風に因果関係は逆転しうるし、あるいは両方に共通する別の原因があるのかも知れない。(たとえばある種の知能障害は心臓疾患と強く相関するけれど、どちらがどちらの原因でもない。両方の原因になっているのは同じ染色体異常である、だとか。) [4] そもそも「メタボリックシンドローム」は、症状はないのだから、医学で言うシンドロームなんかじゃありません。ただ単に、簡単に調べられる基準を使って健常者を分類するだけのものです。医薬や健康食品の業界が欲しがる市場規模から逆算して判定基準が決まったんじゃないか、と疑われてもおかしくないような、怪しい概念ではありませんかね。だから「メタボリックシンドローム」なんて商業主義のための虚構としか思えない。 というstomachmanのような奴を説得する統計を示さないことには、仰る目的が達成できないでしょう。 示すべきは、例えば以下の3点セットです。 (1) 「メタボリックシンドロームに分類された人は、そうでない人に比べて、×年以内の××の発症率が有意に高い」ということ(これは既に論文があるんでしょう。) (2) 「メタボリックシンドロームに分類された人の中からランダムに選んでA群、B群を作り、A群は強制的に分類から外れる状態に持って行ったとき、A群はB群に比べて×年以内の××の発症率が有意に低くなった」ということ(これは論文がありますかね?) (3) 「メタボリックシンドロームに分類された人を分類から外れる状態に持っていくためのコストと、それによる発症率の低下分×治療コストの期待値では、後者が大きい」
お礼
丁寧なお返事ありがとうございました。 >こりゃトートロジー(同義反復)に他なりません 恥ずかしながらご指摘の通りのことを行っていたと いう事でした。 メタボリック症候群というのはある種の「流行」だと思っています。 論文も「否定・肯定」が入り乱れている状況です。学会への 発表であれば厳密な(それでも、統計学の専門家からみると医学統計への信頼のなさは理解しているつもりです)統計処理をする必要が あると思いますが、今回は一般の方を対象としたお話であり、対象の一部の方の数値を測定しての「あなた方のグループではこんな人が多いみたいですよ」というようなかなり「ゆるい」内容にもっていく形でした。統計的にはゆるくても、なんらかのきっかけをもっていただけることで私の職種的には大切な一歩になってくると考えていました。大嘘をつくわけではないですけど・・・。 教えていただいた例もふくめてもう少しみなおしてみます。 ありがとうございました。
- postro
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統計学的に意味があるかないかというよりも、 統計的に正しい処理をした結果だとしても、その内容によって 対象者に強い説得力(インパクト)を与えられることもあるし、そうでないこともある。 ということだと思います。たとえば 「腹の周りが長い人ほど体重がある」 という結果が厳密な統計処理によって得られた確かな結論だとしても、 おそらく誰も興味を持ってくれないでしょう。
お礼
お返事ありがとうございました。 >結果が厳密な統計処理によって得られた確かな結論だとしても、 おそらく誰も興味を持ってくれないでしょう。 おっしゃる通りなのです。今回の目的は不適切かもしれませんが、 「いかに興味をもって今後の生活に注意してもらうか!」と いうことなので統計的な意味は別の問題だと考えていました。 しかし、「元数学教師」の肩書きをもつ人からの繰り返しの指摘を うけての相談でした。
- zaykax
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血圧や中性脂肪が高いとメタボリックシンドロームと判定されますよ、という注意を喚起するのであれば、単に診断基準を示せば済むのではないでしょうか。 基準を超えているから該当だと判断する訳ですし、相関があるのは当然と思います。 それぞれの集団について運動習慣の有無を調査した結果は使えるかもしれませんね。 運動してもあんまし変わらない、というデータになるかも知れませんので、統計的にOKでも医療的に意味があるかどうかはその結果次第と思います。
お礼
お返事ありがとうございました。 >単に診断基準を示せば済むのではないでしょうか。 ある意味「目からうろこ」的なコメントでした。
お礼
>厚労省がお墨付きを与えた以上、判定プロトコルが厳密に決まっている概念です。もはや単なる「流行」と言って済まされるものではありません。 厚労省のお墨付きはあるのですが、現場での導入となってくると様々な問題がでてきてそれらの対応に苦慮しております。 >どうせ「一般の方」相手だから「統計的にはゆるく」ても「私の職種的に」都合が良ければ構わないというのが本音かよ、と思われてもしょうがないご発言ではありませんかねー、と苦言はさておき。 >データを取って検討する以上は、論文にする積もりできちんとやるのが良いと思いますよ。 私が反省すべき点を指摘していだきありがとうございました。肝に銘じておきます。 また、ご相談させてください。よろしくお願いいたします。