Gom さんが書かれているように,スタンダードな方法は偏光板(偏向でなくて偏光です)
を2枚使う方法と思います.
なお,「電子レンジの扉のすぐ外に食品を置いても温まらないので電磁波は横波」
という手もあります(後述).
自由空間を伝播する電磁波は完全に横波になっていて,
例えば伝播方向が z 方向とすると,電場も磁場も xy 平面内にあって互いに垂直に
なっています.
したがって,電場と磁場の方向は xy 平面内での回転の自由度があります.
電場(あるいは磁場)の向きが決まっている電磁波を偏光していると言います.
ただし,どの場所でも電場の方向が同じというわけではなく,
電磁波が進むにつれて,電場の方向が回転してゆくのが普通です.
通常の光(自然光)は電場と磁場の向きが様々になっている成分がごちゃごちゃに
混ざっています.
1枚目の偏光板である偏光成分を取り除いたとすると,
2枚目の偏光板で違う偏光成分を取り除けば像は暗くなりますし,
同じ偏光成分を取り除くように置けば像は明るいでしょう.
すなわち,2枚目の偏光板を回転すれば,像が明るくなったり暗くなったりします.
もし,電磁波が縦波だと,電場も磁場も z 方向を向くわけですから,
横波の時と違って自由度がありません.
したがって,偏光もないわけです.
マイクロ波の発振器を使う手もあります.
電場の向きがいつも特定方向になっている(直線偏光と呼んでいます)ような
マイクロ波発振器があります.
これと金属製のすだれのようなもの(下図),
およびマイクロ波検出器を用意します.
┳┳┳┳┳
┃┃┃┃┃
┃┃┃┃┃
┃┃┃┃┃
┻┻┻┻┻
電場の方向が上下方向だと,
すだれの棒に電流が流れて(導体に電位差→電流)
マイクロ波はすだれを透過できません.
一方,電場が左右方向だと,電流が流れたりしないので,
マイクロ波はすだれを透過します.
すだれでなくて蜂の巣状にすれば,
いろいろな偏光成分が混ざったマイクロ波も透過できません.
電子レンジの扉に蜂の巣状の金属格子があるのは,
この効果を利用してマイクロ波が外に漏れないようにしているためです.
そうすると,
「電子レンジの扉のすぐ外に食品を置いても温まらない」
が一番手軽かも知れません.
なお,導波管中のマイクロ波は自由空間のときと違って完全な横波にはなっていません.
これはマックスウェル方程式から電磁波を導くときの境界条件が違うためです.
お礼
詳しくご回答くださいまして、ありがとうございます またこの問題について質問することがありそうなので、補足のときのためにしばらくこの質問を締め切らないことにします