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検察の情報リークは法に触れないのか
マスコミをにぎわす事件が起こるたびに 捜査当局の情報リークがありるが常々疑問に感じていた 逮捕前の人間の情報や供述内容がマスコミに出るが法律に触れないのか 経済事件などでは強制捜査前に一部マスコミに流れるが 上場会社などではインサイダーにもなりかねない 検察の情報操作は許されるのか 解釈を教えてほしい
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- tadare
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原則として 国家公務員法第百条第1項 「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後といえども同様とする。 」 地方公務員法第三十四条第1項 「職員は、職務上知りえた秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も、また、同様とする」 となっており、警察官と雖も守秘義務があり情報のリークは許されません。 以上が一般論です。 そこで、問題となるのが「秘密とはなにか」という事と「国民の知る権利」です。 「秘密」については、 最高裁昭和52年12月19日決定(徴税トラの巻事件判決) 「国家公務員法100 条1項の文言及び趣旨を考慮すると、同条項にいう「秘密」である ためには、国家機関が単にある事項につき形式的に秘扱の指定をしただけでは足りず、 右「秘密」とは、非公知の事項であつて、実質的にもそれを秘密として保護するに 価すると認められるものをいうと解すべき」 となっており 「犯罪行為」や「法令違反行為」という反社会性が明白な行為は、秘密として保護する に値しないと捉えられ、守秘義務違反を問われることはないと考えられています。 また、「国民の知る権利」の点で、それは 公務員の行為を知ることで監視するという側面と、 国民に周知する事での予防効果の側面がありますから、 上記の「秘密」に該当しないものについては、公開する事も適法と推定されます。 質問者の方が気にされている下記3点については、 ・逮捕前の人間の情報がマスコミに出る事 ・被疑者の供述内容がマスコミに出る事 ・経済事件などでは強制捜査前にマスコミに出る事 今までの内容で説明が付くと思いますが、その公開の時期については法律に特別の定めが ありません。 そのため、公開が早すぎて無実の人の情報が公になったり、被疑者の関係者に影響が 及ぶ、インサイダー取引を誘発するという事は現実には起こり得ます。
お礼
大変ご丁寧なご回答ありがとうございました 法解釈については理解できました 知る権利の重要性 報道の自由は当然 守られるべきだと思います ただ 誤報があっても その責任をほとんどとろうとしないマスコミの姿勢、検察、警察がすべて正しいわけでもなく、またそれを監視することもほとんどない状態が許せません