中学生ですか? 高校生ですか?
学年がわからないと答えにくいです。
電池を作るときにはやはり「どうして電気が流れるのか」に興味を持って欲しいです。私の近くにも「備長炭で電気が流れるなんて凄い」とだけで終わってしまっている人がいます。銅板や亜鉛板という本に出てくるものでないから凄いという発想です。
備長炭に特別な意味を持たしてはいけません。単なる炭素電極です。かんかんと音がするというのは高温で焼いていますので柔らかい炭に比べて不純物が少なく、電気抵抗が小さいというこいうことになります。乾電池の中にも炭素棒が入っていますから驚くことではないのです。炭素で電気が流れることを知らない人が結構います。備長炭に驚いている人の中にもいます。やったことがなければ鉛筆の芯で電気が流れることを試してみて下さい。
普通の炭素電極に比べて炭の場合は小さな穴が多くて空気の吸着能力が高いです。この電池は炭素電極表面に吸着した空気中の酸素が反応していますから吸着能力が高くないと電流が大きくなりません。吸着している酸素がなくなれば電流は流れなくなります。食塩水は化学反応には関係していません。アルミニウムが溶け出していったときにできるAl3+イオンがその後のアルミニウムの溶け出しを邪魔するのを防いでいます。
表面積の大きさが電流量に関係しますから小さいと駄目です。結構高いということです。一本だけ売ってくれるところはないでしょう。ホームセンターで銅板を買ってくる方が安いと思います。あり合わせの古い銅板があればそれの方が良いです。食塩水とアルミ箔(アルミ缶を切って使う場合は紙ヤスリでコーティングを取り除いて下さい。)と銅板でやるときは銅板表面の銅の化合物が働きますから新しくなくて構いません。(銅板は2つの働きをします。表面の物質が反応します。内部の銅は電気を流す電線の役割です。)塩水につけたものを一度空気中にさらすだけでもかなり寿命が違います。ガスコンロの強い炎で銅板を加熱したものを用いても良いです。太陽電池用のモーターはよく回るはずです。入れ物はプラスティックスの容器でいいです。
消毒用の過酸化水素水、漂白剤の次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤ががあればもっといいかもしれません。古い封筒を半分に切って中に過酸化水素水を入れます。その中に銅板を入れて封筒を食塩水の中に入れます。封筒ののりが水に溶けて口を開くことがありますから注意して下さい。紙の目を通ってゆっくりと液が染みこんでいくと電気が流れ始めます。高校の実験では硫酸銅水溶液を用いますが普通の家では手に入らないと思います。封筒は2つの液が混ざらないようにしています。でもゆっくりでも溶液が移動しないと電気は流れません。
私はアルミ缶、食塩水、素焼きの植木鉢(しきり壁)、硫酸銅水溶液、銅板でやりました。数時間は流れています。電池は酸化・還元という化学反応の例です。どの物質が反応の主役か、反応が継続するのを助けているのはどれかとか、色々勉強するところが多いです。
もし資料を調べるとしたらダニエル電池で探してみて下さい。(ボルタ電池の資料を探してもたいてい解説が不充分です。)
もし近くにプリント基板のエッチングをやっておられる方がいるとエッチング液の古いのが手に入ります。これは役に立ちます。(工業高校の実習ではたいてい使います。)
補足
豆電球でも光りますか??あと、食塩の量がいまいちわからないんですけど。