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コンクリートは爆発することがある?
火災などで、コンクリートが爆発することがあるらしいのですが本当でしょうか。熱で膨張するようなものが混じっている場合があったりするのでしょうか。 マンションなどで柱が爆発したら大変な事になると思うのですが。
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建築構造屋です 確かにコンクリートが火災時に爆発することはあります。 ですがこれは超高強度コンと呼ばれる特殊なコンクリートで強度がFc80(圧縮強度800kg/cm2)以上の場合で発生する現象です。 通常のマンションですとせいぜいFc60ですので、爆発を心配する必要はありません。 爆発のメカニズムは、 通常のコンクリートに比べ超高強度コンクリートは組織が非常に密実なため、火災時に内部の水分が水蒸気となっても外部に蒸発することが出来ません。したがってコンクリート内部の圧力がコンクリートの引張強度に達するまで上昇し爆発にいたるのです。 40階建て以上の超高層マンションですと、Fc80以上を使う場合があります。 この場合、コンクリートに熱で溶ける繊維を混入します。火災時にはこの繊維が溶けてコンクリート表面に細かい孔をつくることで蒸気をにがし爆発を防ぎます。 このような対策はとってあるので爆発することはありませんが、万一マンションなどの柱が火災で爆発したとしても、爆発してこなごなになる部分は柱の表面、かぶり部分のコンクリートで、鉄筋に囲まれた内部のコンクリート(コアコンクリート)は健全であることが実験で明らかにされています。コアコンクリート部分が残っていれば十分長期軸力を伝達させることが出来ますので、建物全体が崩壊するようなことはありません。
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- 200603pu
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ゼネコンで働いています。 火災で高強度コンクリートが爆発するというのは建築業界では常識なのではないでしょうか(ここ数年ですが) 爆裂防止剤というものをコンクリートに入れて対応しています。 すべてのゼネコンが入れてるとは限らないし、古い建物には入っていないので心配ですね。 大震災などの時はお互い気をつけましょう。
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- myeyesonly
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最初の回答者です。m(__)m この板は本当に勉強になりますね。 高強度コンクリートの圧縮による爆発?は知ってましたが、これが火災でも起こるというのは始めて知りました。 しかしよく考えるとある意味当然かなって感じもしますね。 高強度コンクリートは普通のコンクリートのように石ころなどの粗骨材が入ってないはずですので、普通のコンクリートが破壊する場合、粗骨材面から剥離することが多く、その結果ボロボロになるのですが、これがない場合、急激に熱せられると、コンクリートは熱の伝導率が悪いので、熱で膨張する表面と冷えたままの内部では当然体積が変わり、非常に強いひずみが生じます。 剥離する面がないとこのひずみは限界まで溜まり、ある一瞬で崩壊して開放されますので、当然はじけ飛ぶような形で崩壊する事になります。 結構危険な物が身の回りにある事に驚かされますね。 ある意味、ガラスを急激に過熱すると割れるのと同じ現象かもしれません。 私も No5 さんと同じ結論に達しました。 爆発で飛ぶ破片も怖いですが、こういう壊れ方をする場合、広範囲の火災や、地震で耐荷重を超えた場合、徐々に壊れないで、一瞬で建物全体が崩壊するような怖い壊れ方をする心配もありますね。
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- altosax
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#2&#4さん、助太刀ありがとうございます! なるほど、実験の最中を目視確認されてたんですね! 私の場合はふつうの大学でテストピースの圧縮試験や、爆裂後になってからの調査で、瞬間のメカニズムは本でしか読んだことがありませんでしたので大変勉強になりました。 また今後ご同席できるチャンスがありましたらいろいろ教えて下さい! 質問者さんが一番心配してるのは問題の高強度コンクリートが自分のマンションに使われているかどうか、になりそうですね。 その辺の使用コンクリート材料については分譲マンションだと引き渡し説明書や管理組合の保存資料を見せてもらえば良さそうですね。 賃貸マンションだと大家さんや管理会社もなかなかわからないことがあるかもしれないので、何かうまい方法があるといいですね。
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#2です。 実際実験を行ったことがあるのですが、 一般のコンクリートの圧縮試験では亀裂が入り徐々に壊れていきますが、超高強度コンクリートなどの圧縮実験をしていると本当にある瞬間に爆発するようにコンクリートが割れます(亀裂が入るというよりもはじけます)。 これは鉄筋の入っていないテストピースでも発生しますので、鉄筋の有無は関係ありません。コンクリートの強度とその性状によるものです。 本来は主の高強度コンクリートに起きるそういう瞬間的に爆破するように起こる破壊現象をコンクリートの爆裂といっていましたし、今話題になっている火災による爆裂という言葉についても以下のサイトに書いてあるように主に高強度コンクリートに起こる瞬間的な破壊のことを指しています。 http://www.obayashi.co.jp/news/newsrelease/news200503/news20050318.html おそらく質問にある爆発というのはこの爆裂のことを指している物と思います(語源自体が爆発+破裂=爆裂の組み合わせみたいですし)。 鉄筋腐食による膨張も、水分凍結によるものもその破壊の瞬間を見ていると、状況によってははじけ飛んでいると思います。 実験ならば破壊の瞬間の状況を確認できますが、劣化調査などの場合破壊した跡の状況を調査しており、破壊の瞬間を見ることはまれです。 鉄筋の腐食やポップアウトの場合1回だけ起こるようなものではありません。時間とともに破壊がくりかえされます。 そのように繰り返し起こった爆裂破壊の跡を見て、破壊原因は爆裂と診断することが積み重なって、本来破壊の瞬間の状況を示していた(短時間に起こる現象を意味していた)爆裂が、長期に繰り返しおこるものと誤解さているような気がします。
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- altosax
- ベストアンサー率56% (473/830)
こんにちわ わたしは勤務先の仕事で、何件かコンクリート建物の劣化診断調査のお手伝いをさせてもらったことがありました。 その際に使用した(財)建築保全センター発行のマニュアルや、実際に現物調査をした限りでは、爆裂、というのは「ぼーん、と一瞬に爆発して破裂」というよりは内部の応力が増えるに連れて「じわじわと破裂」される現象のように受け取っていました… (おもに普通の建物で起こる住宅問題としての「爆裂」は、鉄筋がさびて太ってしまうなどの内部体積膨張に耐え切れず、コンクリートが長期間かけてぽろぽろと剥がれて落ちる現象のことを指すことが実務上は大部分です…)ポップアウトも同様に。 #2の方が参考URLで教えて下さっている内容も、「コンクリートの爆発」ではなく火災による「爆裂」の説明文になっているように思うのですがいかがでしょうか? もし私の認識が間違ってましたら、また色々教えて下さいませ。 原子炉の爆発の理由は私も知らなかったので大変勉強になりました!
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本当です。 先の回答にあるように強い力が加わると爆発したように破壊することがあります(爆裂と呼んでいます)。 爆裂は火災による材料強度の変化や熱膨張による荷重により、起こることも報告されていますので、本当です。 http://www.lion.co.jp/chem/jn/sectop/kenzai/treha7.htm こちらは専門家のより詳細な解説です http://www.jsca.or.jp/vol2/15tec_terms/200412/20041221.html この他冬期において、内部に溜まった水分が凍結膨張してコンクリートの一部をポップコーンがはじけるように、破裂させることもあります(ポップアウト)。
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- myeyesonly
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こんにちは。 コンクリートは長時間熱せられるとボロボロになって崩れますけど、爆発はしません。 お話から考えられるのは、長時間熱せられてコンクリートが高温になってボロボロになった所に放水などで水がかかると水蒸気爆発が起こる場合がある事。 火災ではなくて、コンクリートにかかる荷重が地震などで設計荷重を大きく上回る強力な物が掛かると、コンクリートは爆発するように崩壊します。 この現象は強度の高いコンクリートほど、まさに「爆発」という状況になっていきます。 非常に特殊な例では、原子炉のもんじゅのナトリウム漏れ事故のように、高温の金属ナトリウムがコンクリートに接触するとコンクリートの中の水分と反応して水素爆発が起こります。 他にはちょっと考え付きません。
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