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エルゴード仮説って…?
こんにちは。 エルゴード仮説の意味するところが全く分からず困っています。 統計力学の参考書を読んでも???です…。 数式など交えて、詳しく説明して頂きたく存じます。 よろしくお願い申し上げます><
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参考書を読まれたということで、ある程度勉強されていると思いますが、私の素人なりの解釈を述べます。 エルゴード仮説とは「集合平均=時間平均」を意味します。 天気予報を例にとれば、明日の東京の降雨確率が20%ということは、 「世界に地球と全く同じ状況の惑星が100個あったとしたら、そのうちの30個では東京に雨が降っている」ことを意味します。この世界で100個の地球について平均を取れば、それが集合平均です。 一方、ある地球について、東京の過去の気候を調べて今日と同じ状況が100日あり、そのうち30日では翌日に雨が降っていたとします。したがって、時間的に考えれば降雨確率は30%であると言えます。このように、ある統計量を時間的に平均したものが時間平均です。 統計力学は確率論を基にしていますから、本来は集合平均で考えるべきです。しかし、それでは計算が容易ではないので、エルゴード仮説を採用して時間平均で代用します。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B1%E8%A8%88%E5%8A%9B%E5%AD%A6
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確かに集合平均(アンサンブル平均) と時間平均が等しくなるという観点はあると思います。 そもそも、アンサンブルとは何かはっきりさせておくと、例えば一個の氷が目の前にあるとして、それが ひとつの体系であると考えます。その一つの氷が統計的にどう振舞うかを知るためにアンサンブルを考えるのです。アンサンブルとは、与えられた条件:熱浴を含めた総エネルギーや、体系の総粒子数が一定である、という元で、注目する体系がとり得る微視的状態の数をすべて数え上げ、その微視的状態の総数と同じ数だけの 体系を仮想的に考えようということです。つまり、 1個の氷の振る舞いを知るためにとんでもないオーダーの数の氷を仮想的に考えるということになります。 その氷の集団は、一つの氷がとり得る微視的状態の エネルギー的な頻度をあらわすように、一度に分布します。(ただし以上はカノニカルアンサンブルを仮定しています。) エルゴート仮説は、ある一つの体系に注目したときに 、例えばエネルギー一定の元で十分時間が経過すれば体系は平等に等エネルギー面上の各微視的状態をとる、というものですが、この"十分の時間"というのが とても長いのです。確か宇宙誕生から現在、という どころではなかったと思います。一つ一つの原子 を自由度に考えればそれだけ微視的状態の数は膨れ上がるのです。とても確認できないわけですが、それでも 十分時間が経巡れば、エネルギーの縮退した全ての微視的状態は平等に出現するという仮説をたて、それに基づいているのが統計力学です。 時間平均をアンサンブル平均で置き換えるということは、暗黙のうちに、まだとってもいないけど、とり得る微視的状態が全て出現しているということですから、エルゴート仮説を時間平均=アンサンブル平均 とする見方もまた正しいでしょう。
お礼
ご回答いただき、誠にありがとうございました。 何となく理解できました。
- tatsumi01
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No. 1 のものです。ミスプリであることはすぐ分かると思いますが、一応訂正。 誤:明日の東京の降雨確率が20%ということは、 正:明日の東京の降雨確率が30%ということは、
お礼
ご回答いただき、誠にありがとうございました。 わかりやすい例で説明してくださったので、よく分かりました。