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社会保険庁による事業所の調査
ある事業所の従業員(社員)の社会保険の適用が疑わしい場合、社会保険庁はその事業所に対してどのような調査を行う権限を有していますか?その発動はどのようにして決められますか?
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ご質問者の疑問に対する根本的な問題は単に社会保険庁の体質の問題です。 もともとこの社会保険制度は企業に負担を強いる物であるため、企業としては出来ればやりたくないというのが本音です。 ただ大企業になればなるほど優秀な人材確保のため、そして社会的責任のために法律を遵守することに気を配ります。これは企業価値にもつながるためです。 また、資金的な余裕もあることも大きな理由です。 一方で中小企業などにとってはメリットよりもデメリットが多く、また仮に従業員をきちんと加入させたとしても、保険料をきちんと支払えるのかというと資金的に苦しいところも多く、守られないことがあります。 そこで問題となるのが社会保険庁です。彼らにとって一番困るのは未加入の問題ではなく、滞納による保険料徴収が円滑に行われないことです。 もし滞納額が大きくなるとこれは当然彼らの責任を問われます。 一方で未加入の問題自体は彼らの直接的責任ではなく、それぞれの企業の問題ですから、直接彼らの責任が問われることはありません。逆にそういう企業などを厳しく指導して加入を厳密にしても、収入不安定な企業であれば、滞納問題が発生しかねません。 要するに大きな失点を作りたくない役人根性により、違法行為の撲滅に後ろ向きな現在の社会保険庁の姿が出来たのです。 この話は単に社会保険加入の話だけではなく、国民年金にしてもそうです。 これまで彼らは積極的な加入促進、そして未納者などに対する強制徴収などもしてきませんでした。その一つの理由として未納者の所得情報が得られなかったからといういいわけをしていますが、それであれば、曲がりなりにも国税徴収法の適用される保険料なのだから、彼ら自身から所得情報が欲しい、でないと未納が増えるということを言えばよかったのです。 つまりすべてにおいて加入すると言うことを守らせることに後ろ向きで、他人のせいにして自分たちの問題ではないという姿勢でいたということです。
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- walkingdic
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>未加入状態を放置しておいても社会保険庁の責任は及ばないのがよく分りません。 昔はそれが常態化していて、かなりの数(今でも結構な数ですけど)があったことと、マスコミや世論の中でそれを大きく取り上げて社会問題にしなかったからです。 この手の話はたとえば警察が昔はストーカーとかDVについては事件にならなければ関知しなかったとかそういう話と同じようなものです。(こちらは法律上の仕組みをさらに作って対処することとなりましたけど) ただ最近ではご存じのように社会保険庁のその体質が問題となり、国民年金の強制徴収開始や、未加入事業所などの加入促進など、社会問題になったので重たい腰を上げたという所です。 ちなみに昔は小さな事業所の場合は社会保険庁自らが強制適用事業所にしたがらなかったんです。滞納を避けるために事業の状況を確認して、きちんと納められそうな事業所しか相手にしていなかったということです。 ただ社会問題化して、批判にさらされたので、ようやく通達を出して未加入事業所の加入促進を今始めたところです。(最近の通達ですよ)
お礼
ありがとうございます。 社会保険庁の在り方について何とかしていかなければならないと考えさせられます。昔はマスコミや世論であげられなかったとありますが、今でもまだまだこの部分については不十分なのではないでしょうか?個人の国民年金未納や不正免除手続きの問題、業務外の加入状況の閲覧など、限られたことしかマスコミで取り上げられていないような気がします。全体的なことに関してはまだまだ表面化されていない部分が大きいように思います。 >ちなみに昔は小さな事業所の場合は社会保険庁自らが強制適用事業所にしたがらなかったんです。滞納を避けるために事業の状況を確認して、きちんと納められそうな事業所しか相手にしていなかったということです。 これは、やはり強制適用事業所に認定すると余計な仕事が増え、業績も良く評価されなくなるからなのでしょうか? 警察の検挙率操作の問題と似ているような気がしますが 公的機関や公務員に対する評価の仕方も見直す必要があると思います。
- walkingdic
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>実務上では誰が決定していることが多いでしょうか? >社会保険事務所の課長さんや所長さんなどでしょうか? >また彼らの裁量の一般的な基準などはありますでしょうか? >また担当する課は何課でしょうか? さて、これらは知りません。 >社会保険庁は事業主や一般国民に対して(損害賠償などの)責任を追及されますか? いえ、この調査は適正な業務が行われているかどうかの調査ですから、そもそも賠償責任が発生する理由はないです。違法性がないことを確認するための物ですから。 違法性の疑いがなくても行います。 もしかして税金の査察とか警察の捜索などと同じイメージでいますか? そうではなくて、この調査は、たまに何もなくても行いますよ。 税務署、労働基準監督署、社会保険事務所などは、特に違法を疑うわけではなく、時々問題となることをしていないか会社の調査をします。
お礼
ありがとうございます。 実はこの質問の発端を言いますと 近頃、派遣会社の活躍が目立つようになっていますが、派遣会社などで特に社会保険を加入しないことがよくあることを耳にします。なぜ、そのようなことがまかり通ってしまうのか疑問でした。社会保険事務所は定期的に毎年に一回は全ての会社を対象に調査をして未加入の摘発や指導を行っているようですが、なぜ、それでも派遣会社は適用の義務を逃れることが出来るのか疑問に思いました。 >もしかして税金の査察とか警察の捜索などと同じイメージでいますか? 定期調査の他は査察や捜索のようなイメージを持っています。 ですから私は社会保険事務所と企業が癒着しているのではないかと疑ってしまうことがあります。それとも社会保険事務所は面倒がって調査を適当に済ませてしまうために、適用義務を逃れてしまうことが出来るのかとか疑問に思いました。
- smap11
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法的な回答ではありませんが。 その方ご自身が社会保険事務所へ出向いて、今までのご自身の履歴のようなものを打ち出してもらう方法があります。今現在まできちんと厚生年金や国民年金が支払われているか、滞納があればそれはいつかなどがその場でわかります。(難点は支払い金額がわからない事です) ごくまれにらしいですが、社員から受け取っておいて納めていない(納められない)会社もあり小規模な会社に多いそうです。 それで確認なさった上で働き掛けなさってはいかがですか。
お礼
ありがとうございます。 調査権の発動について纏めてみました。 これについて補足や訂正などあれば、またご教授お願いします。 社会保険に関する調査権について 1. 発動については担当者の裁量事項 2. 当該従業員の申し出によっても発動のきっかけになる 3. 発動に関して裁量権の限界・乱用性など 4. 発動したこと・しないことによる責任問題 3. 4.についてよく分りません。 一般的なことでいいので知りたいです。
- walkingdic
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健康保険法 第198条 厚生労働大臣又は社会保険庁長官は、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関して必要があると認めるときは、事業主に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員をして事業所に立ち入って関係者に質問し、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。 年金とかほかのものについても同様な規定があります。 ちなみに上記については、従わない場合には6月以下の懲役又は50万円以下の罰金(第208条)となります。 事業主以外のものが違反した場合には6月以下の懲役又は30万以下の罰金(第209条)です。 >その発動はどのようにして決められますか? 単純にやると決めたら出来ます。
お礼
ありがとうございます。 いくつか更に質問させて下さい。 社会保険について厚生労働大臣又は社会保険庁長官が必要であると認めるときは、事業主に対して調査権を発動させることができるとありますが実務上では誰が決定していることが多いでしょうか?社会保険事務所の課長さんや所長さんなどでしょうか?また彼らの裁量の一般的な基準などはありますでしょうか?また担当する課は何課でしょうか? あと調査の結果、事業所に社会保険に関して違法性が見当たらなかった場合、社会保険庁は事業主や一般国民に対して(損害賠償などの)責任を追及されますか?
お礼
ありがとうございます。 社会保険庁の体質と言われたときはショッキングでした。 ただ、疑問なのは 未加入 ⇒ 社会保険庁の責任は問われない 未徴収 ⇒ 社会保険庁の責任は問われる ということです。 未加入状態を放置しておいても社会保険庁の責任は及ばないのがよく分りません。とくに未加入の事業所があることを知りつつ未徴収状態に移行することを嫌って放置しているとしたら悪質な陰険事態と考えられ、より問題として大きくなるようにも考えられます。最近のトピックでは社会保険事務所の担当者が国民年金を徴収できない為に、免除申請を本人の許可なく行っていることなどがその例に当ります。 そしてやはり疑問なのは定期調査で未納事業所が分るはずですが、なぜそのまま放置できるかと言うことです。そもそも雇用保険と社会保険は管轄が違いますが雇用保険の適用者数と社会保険の適用者数が大きく違っていたらおかしいということは問題になっていないのかどうかも疑問です。