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断熱膨張
皆さん何人かの方が質問してますが、山のほうが気温が低いという質問ですが、過去の回答を見て、だいたいは解りました。 暖かい空気が上昇し気圧が低くなると『断熱膨張』により、気温が低くなるということが解りません。 『断熱膨張』すると何故気温が低くなるのか教えてください。
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No.2です。 こういうことを書くのは気が進まないのですが、議論が誤った方向に進んでいると思います。どこがということはあえて書きません。 断熱膨張という話は、主として物理の熱力学や統計力学で扱われる内容です。 断熱膨張について正確なところを知りたいということであれば、「物理」で質問されるのが良いと思います。 これはそもそも、直感的にわかりやすい話ではないと思います。 なお、気体分子の内部エネルギーは、膨張したからと言って変化するものではありません。 外部に対して仕事をしなければ、内部エネルギーは変化しませんし、これは温度が低下しないというのと同じ意味です。体積が増えたことが重要なのではなく、外部に対して仕事をしたことが重要なのです。したがって、真空の場所で膨張しても、温度は変化しません。 そのあたりを誤解して欲しくないと思います。 http://www.che.tohoku.ac.jp/EXAM14/a.pdf http://homepage1.nifty.com/noric/Physics/Thermodynamics/2_InternalEnergyAndWork.htm こちらのURLに今回と同様の質問への回答があります。要点をとらえた名回答だと思います。 http://www.com.nifty.com/mes/cf_wrentT_m/FCHEM_B038/wr_type=C/wr_page=1/wr_sq=05021610123006031426
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- Alpinia120
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詳しい方々の回答の後なので回答するのが心苦しいのですが、NO2様、NO3様の回答について思うところを述べさせて頂きます。 「断熱膨張」の解説はNO2様の前半の説明が明快でわかりやすく、そのとおりだと感服いたします。一方気温が低くなるメカニズムはNO3様の説明が適切と感じました。 私はNO2様が紹介されている http://www.com.nifty.com/mes/cf_wrentT_m/FCHEM_B038/wr_type=C/wr_page=1/wr_sq=05021610123006031426 の解説を読んでそう思ったのですが読み間違えでしょうか。その部分を引用しますと 「この中の 「容積を一気に増加させると」 というところが、キーポイントです。地表の水蒸気を含んだ空気が上昇気流として急速に上空に上がりますと、周囲の気圧が低いために急激に膨張します。そうすると、空気が膨張するときに周囲に対して「膨張の仕事」をすることになります。つまり周囲にエネルギーを与えることになりますので、上昇して膨張した空気の分子運動のエネルギーが一部失われてしまうのです。リリーマルレーンさんのご説明のように気体の分子運動エネルギーの激しさの尺度が温度ですから、エネルギーを失ったために温度が下がるのです。」 となっています。 確かに真空中では膨張しても仕事をしませんが、地球上の対流圏での現象ですから膨張することで外部に仕事を行ったと考えてよいと思います。 以上を踏まえましてたとえ話をひとつさせてください。 熱気球を考えます。 気球の中の空気をバーナーで暖めて膨張させ上昇しています。 このとき気球の中の空気は熱を与え続けられていますので「断熱」ではありません。そして膨張しています。 フェーン現象などでおなじみのパターンを考えます。 風が山越えをするときに斜面によって強制的に上昇させられます。 高度が上がると気圧が低く膨張します。このとき上昇した空気は外部から熱をもらっていないので「断熱膨張」したことになります。NO3様の回答のとおり内部エネルギーを使って膨張したことになります。(というよりも強制的に使わされたといった感じでしょうか?) 内部エネルギーを使うということは気温が下がるということになります。 私は熱力学や統計力学においてどのように考えるのかは詳しくありません。しかし質問の内容は気象とか自然地理とか地学のカテゴリーからの疑問点と読み取れましたのでこのような考え方で正しいのではないかと思います。
お礼
皆さんの意見をまとめてくれてありがとうございました。
- pascal3141
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#2です。補足について。残りの9個も同じように10倍に膨張します。上空の回りの空気より圧力が強いので、回りの空気を押しのけて膨張します。ただ、しばらくすると回りと混ざって同じ圧力になってしまいますが。この話は、あくまで急激に上昇している空気の固まりにのみ当てはまります。
当たり前ですが、膨張というのは、体積が増えることです。 仮に、空気をビニール袋に入れて、それを膨張させたとすれば、外の空気を押しのけて、ビニール袋の空間を広げなければなりません。 空間を広げるということは、外部の圧力に逆らって、外部に対して仕事をすることになります。そうすると、その仕事のために費やされたエネルギーは、ビニール袋の中の空気から奪われることになります。 実際には多少の熱の出入りはあるかもしれませんが、大きい規模での膨張においては、それはわずかであるために、『断熱膨張』ということになります。 ビニール袋の中の空気はエネルギーを奪われたために、温度が低下することになります。 似たような例として、たとえば、二酸化炭素のボンベを開くと、炭酸ガスが勢いよく噴き出しますが、その際に、圧力の低下によって、二酸化炭素の体積は増加し、断熱膨張が起こるので、その温度が低下します。このことをうまく利用することによって二酸化炭素をドライアイスにすることができます。 空気の場合には、ドライアイスの場合ほどは極端ではありませんが、原理としては同じことです。 要するに、体積膨張に伴う外部への仕事のために、内部エネルギー(熱エネルギー)が減少した(=温度が低下した)ということです。
- pascal3141
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「断熱膨張」という言葉のとおり、外からの熱の出入りなしに膨張するということを表しています。地表で温められた空気の固まりが、急激に上空に上昇すると、その間では、外の空気と熱の出入りはほとんど行われません。(これが断熱という意味です。少しは外の空気の方に伝導で熱が逃げていくでしょうが)上空では、回りの気圧が地表の気圧よりずっと小さいので、空気の固まりは、数倍~数十倍にもふくらみます。(これが膨張ということです。)すると、たとえば、地表で1リットルの空気の固まりが、100カロリーの熱を持っていたとして、「断熱膨張」で上空に行って、10倍にふくらんだとします。するとその場所では、同じ体積1リットル中には10カロリーの熱しか無いことになり、温度が急激に下がったことになります。このように「断熱膨張」の温度の下がり方の方が、高さによる空気の温度が下がる割合より大きいのです。
お礼
ありがとうございます。解りやすかったです。 でも1つ疑問があります。 例えば地表では1立方メートルに、10個空気の塊があるとして、それが上空にいき10倍に膨張すると、1立方メートルには1個しか入れなくなります。 残りの9個はどこに行っちゃうのですか?
- bad-boys
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高度が上がるほど気温が下がるのは,太陽光線によって暖められた地表の温度がその地表に触れている空気に伝わることで、その空気が暖められるため、地表に近い空気ほど温度が高い、つまり逆に地表から遠くはなれた高度の高いところにある空気は温度が低い。 また、物理や化学で習う有名な公式にPV=nRTというものがあります。 この式を見れば圧力Pと温度Tが比例の関係にあることがわかります。つまり気圧Pが小さくなる断熱膨張では,それに伴い気温Tも低くなります。
お礼
ありがとうございます。 もう少し断熱膨張の内容を知りたかったです。
お礼
何度も回答ありがとうございました。 たいへん勉強になりました。