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オペラ歌手のビブラートって?
どうぞよろしくお願いいたします。 オペラの歌手は よくビブラートのかかった声で歌っています。あの 「ウワウワウワ~」という声は どうやって出すのでしょうか? ピアノなどの楽器の トリル とは、音楽的意味が違うのでしょうか? 個人的には 実はビブラートを聴くのが、大の苦手です。聴くと頭が痛くなるのです。 合唱などでは ビブラートはご法度のようですが、オペラの二重唱三重唱で 歌手がそれぞれビブラートのかかった声で歌っていて 変にうなってしまい、不協和音をかもし出していました。 これって いいんでしょうか? ビブラートで歌っていて、歌手のかたは気持ちいいのでしょうか? もしくはビブラートで歌わなくちゃ いけないのでしょうか? ビブラートが苦手な人 (歌うのも聴くのも)って、以外といるのではないかと思うのですが。 いろいろ書いちゃいましたが、ビブラートについて、教えてただければ幸いです。 ちなみに 私は 歌は合唱のみで、楽器はピアノだけ 演奏します。
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#2です。ビブラートは、テクニックとしてかけると かかけないなどとするのではなく、音楽を表現する中で かからなく聞こえるというのが正しいのではないかと思います。 歌い手だからといって全てパーフェクトな発声ではないですし・・・ また、宗教曲などではかかってないとありますが、 曲の成り立ちからかかりにくいと思います。 私の夫は作曲畑の人間ですが、大学の頃まで 歌は嫌いだといっていました。 やはりビブラートに不自然さを感じていたようです。 しかしTa595さんがお書きになっているように、 生の良質の歌を聴いてから変わったようです。 また、"お互いに「私の方が上手よ」と, 張り合っているように思えることさえあります。" とありますが、確かに質の悪い演奏では、そう思うように思います。 学生の頃、小林研一郎先生の元でモーツァルトのレクイエムを 歌ったことがあります。 その時のソリストの4重唱で、先生が、 「重唱はケンカしている訳じゃないのでもっと溶け合うように 歌うように」と指示されていました。 歌は楽器が身体なので、感じたことがそのまま表現されるように 思っています。 発声もお腹を使ってしっかりと歌うなどといわれますが、 それだけでなく、喉の開け方と息の吸い方、 お腹の使い方のバランスがとれたときに良い声が出ます。 その声は癖もなく、受け入れられやすい美しい声だと思ってます。 kyororinn17さんからの質問の「正しい発声が出来るようになれば、 ビブラートをかけることも かけないで歌うことも 出来るようになるのですか?」ということに関しては、 正しい発声はたどり着くところではなく歌はそこから始まるのです。 いい発声で無理なく歌うことが出来なければどういう事を 伝えたいのかを表現することは出来ません。 ビブラートは前にも書きましたが、かけるものではなく 自然にかかるのです。 私の場合は、気がついたらかかっていたという感じです。 かけないというのも、歌いたいというイメージがあって、 そう思うとかからない感じです。 歌い手はビブラートにこだわったりして歌っているのではなく、 いい歌を歌いたいという思いで、歌っています。 実際、聴いていて上手いと思う方々の声の美しさ、 表現力は感動しますよ。
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すみません。No.6の回答は#3の間違いです。 申し訳ありませんでした。
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丁寧に ありがとうございます。 大丈夫です。
#2です。 >歌手のかたって、やはり ビブラートをかけたいのでしょうか!? ヴァイオリンならビブラートなしでは何か落ち着かないという気分にはなります。 曲想として音色そのものを「効かせる」場合に,「聴かせる」という意味もありますが, もし,ビブラートなしと言われたら,小さな子どもが弾いているみたいで自分の音がいやになります。 曲によって,かけてはいけないところはかけません。かけないことに納得します。 ビブラートの揺れ幅や速さは曲によって変えます。 声楽のことはよくわからないのでヴァイオリンに置き換えて考えてみましたが, 音楽表現としては同じだと思います。 声楽との違いとしてわかることは,ヴァイオリンの場合,ビブラートは技術です。 自然にかかるものではありません。習得するのにかなり苦労します。 私は声楽には全く特別な練習をしたことはありませんが,呼吸にゆとりがあり, 喉の奥までぽかっと口を開けるようなときに自然にビブラートがかかっていることに気付きます。 そのビブラートをコントロールする技術はないので,単に音程が不安定に揺れているだけかもしれないのですが, そのビブラートをつけるのは勝手にかかってしまうので自分の意思でかけることはできませんが, ビブラートを止めるのは自分の意思でできます。 声楽を専門にしている人なら,きっと細かなコントロールができるのだろうと思います。 実際,プロの歌手のビブラートを聴くと,ひとつの長く伸ばす音の中にも変化があります。 途中からビブラートがかかるのが感じられる場合やビブラートのかかり具合が変化するなど。 さきほどからマタイ受難曲を聴きながら書いていますが,合唱のなかにもビブラートがかかっていますね。 箇所によってビブラートがかかったソプラノ部の下からアルト部がビブラートなしで入ってくるところもありました。 指揮者(小沢征爾)の意図なのか,そう演奏することになっているのかはよくわかりません。 前回の回答で「競い合うように声を張り上げて終わる曲の場合,ビブラートのいやらしさを感じます。」と 書きましたが,本音でスバリ言うと,歌手同士が声を合わせることよりも, お互いに「私の方が上手よ」と,張り合っているように思えることさえあります。
お礼
再びのご回答をありがとうございます。 やはり きっと、ビブラートは 場をわきまえて(失礼!)出せるものなのですね。 となりますと、その度合いは 楽器にせよ声楽にせよ、演奏家の 技術と音楽性如何 によって、ずいぶん変わって来ることになるのでしょう。 私も バイオリンの 控えめなビブラートは好きです♪ 特にティボーの 「クロイツェル・ソナタ」には 衝撃を受けました。もっとも、ティボーのバイオリンは 控えめなビブラートではないかも知れませんが。 でも、大好きです。 この辺が、一般聴衆ゆえ スジの通らない好みなので、スミマセン。 忌憚のないご意見に 感謝しております。
- Ta595
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#1です。ふたたびこんにちは。 今回は余談ばかりですが。 ルネサンス⇒バロック⇒古典⇒ロマン派と時代が下り,表現のスケールの大きさがどんどん要求されるようになるに従って,ビブラートの表現も大きくなっていったのではないかな,と思っています(これは弦楽器や管楽器も同じです)。 ルネサンスの宗教曲からワーグナーやプッチーニまで何でもありの現在では,質問者さまがおっしゃるように,TPOに合わせた使い分けがとても大切になってくるのでしょうね。 (実際,幅広いレパートリーを持つ歌手さんたちは,きちんと使い分けているようですよ) ところで,私がビブラートがOKになったきっかけを改めて考えてみたところ,生でオペラを観たことだったのではないかな,と思います。 私は,経験上,録音と生演奏の差が一番大きいのは,オペラだと感じています。CDやDVDだと,空気,というか,雰囲気がなかなか伝わってこないのですが,生のオペラで,ここぞ! という部分で,オーケストラのフルパワーの演奏をバックに,圧倒的な声量で,朗々としたビブラートで,ガツン! と来られると,「やっぱりこうでなくちゃ!」と思えて,どうしようもなく感動してしまうんですよね(^^ また,本当に上手な人は,どれほどビブラートをかけても,不安定さや過剰な自己主張を感じさせるような事はないですし(^^; もしもご興味と機会がございましたら,ぜひ一度,上質の生オペラ,体験してみてください♪
お礼
再びのご回答をありがとうございます。 皆様のご意見を伺って、とても納得しています。 いろいろな芸術表現があるのだ ということが、よくわかりました。 一般オペラファンとして、これから 少しずつ 生オペラを聴く(みる)機会を増やそうと思います。
声楽で演奏活動をしているものです。 ビブラートはかけるものではなく、自然にかかるものです。 正しい発声を学んでくると、自然にかかるものです。 オペラの重唱でも、ぴったりと息があって歌っているときには 声が溶け合って何ともいえない気持ちの良さを感じます。 私の感覚では、ビブラートは空気を味方にするといった感じでしょうか。
お礼
ご回答をありがとうございます。 専門家のかたのご意見、大変参考になります。 私も歌を習っているのですが、全くビブラートはかかりません。一生懸命 腹筋で歌っているのですが・・・。まだまだ正しい発声には 程遠いのでしょう。 でも、正しい発声が出来るようになれば、ビブラートをかけることも かけないで歌うことも出来るようになるのですか? 使い分けという意味で です。 バッハなどの宗教曲は ビブラートをかけないで歌っていますよね。 個人的感想と致しましては、ビブラートって「色っぽい」んです(笑)。そこが 素敵でもあり、かつ苦手でもあるのです。 私自身が出したい理想の声は、頭声発声で透き通るような声です! 理想と現実には かなりのギャップがあるのですが・・・。
オペラは数多く知りませんが,ビブラートは不可欠だと思っています。 曲によっては二重唱のところで和声重視でビブラートなしで歌われているところもあります。 ソロでもビブラートなしで p や pp で消えるように終わるところはとてもきれいです。 反対に,曲によってはビブラートが命と思える箇所もあります。 でも,かけ過ぎるといやらしいです。それぞれの曲にふさわしい度合いはあると思います。 その度合いを間違えると下品な感じがします。 特に声が混じりにくい男声と女声が ff で競い合うように声を張り上げて終わる曲の場合, ビブラートのいやらしさを感じます。 そのあたりは,指揮者の指示が入らないのかと疑問に思ったりもします。 指揮者と歌手との権威というか,力関係があって指示を出せないのか,あるいは, そのビブラートの度合いが指揮者もいいと思っているのかわかりませんが, 好みではないことは多いです。 でも,ビブラートがとてもきれいで,もし,この箇所にビブラートをかけなかったら, カスカスになってしまうと思えるいい演奏(いい度合い)もあります。 曲に合わせて,ここはビブラートなしとか,ここはほんの少しだけとか,ここはたっぷりとか, 表現感覚とか聴く人の好みの問題かと思います。 私は強烈なビブラートは好みに合いません。
お礼
ご回答をありがとうございます。 私はまだまだ勉強不足で、しかも 「好きなものしか聴かない」(笑)ので、聴き方が偏っていると 反省しております。オペラより、宗教曲や合唱(特に少年合唱です。ビブラートが かからないので)ばかり 聴いています。 ご指摘の通り、やはり 全くないのは 寂しいかなとも思うのですが、どうしても 「多すぎるビブラート」がとても気になります。 その度合いが 難しいのかも知れませんね。 歌手のかたって、やはり ビブラートをかけたいのでしょうか!? 声楽家の友人には、なかなか訊けない質問です・・。
- Ta595
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こんにちは。 ビブラートとトリル,もちろん今では別のものですが,起源をたどれば意外と近いものなのかもしれませんね。今でこそトリルすべき音には必ず指示がありますが,バロック時代(~古典派)くらいまでは,奏者が装飾として自由に行っていたようですし,ビブラートも,昔は表現のアクセントとしての部分的な使われ方だった,という話を聞いたことがあります(あまり自信はないですが・・・)。 あくまでも私個人の考え方ですが,ビブラートには, ・音の通りがよくなる(目立つ) ・響きが厚くなり,表現がロマンティック,ドラマティックになる という音楽的意味がある一方で, ・アンサンブルでは音が濁る という問題があると思っています。アンサンブルで美しい響きを出すには不向き,というのは私もそうだと思います。 オペラの重唱では,意地の張り合いみたいに聴こえるものも確かにあるような気もしますし(笑),私も,実は大の苦手,でした。しかし,いろいろ聴いているうちに,いつの間にか大丈夫になっていました。 今の私は,独唱者の重唱の部分は,響きよりも個々の表現や掛け合いの妙を楽しむ,といった感じの聴き方をしているような気もします。 また,私の気のせいかもしれませんが,最近は,重唱での響きの美しさを気にする歌手の方が増えてきているように思っています。私は声楽の経験はありませんが,オペラ歌手の人はビブラートなしでは歌えない,という事はないはずで,優れた歌手の方ならば,必要とされる表現や響きをトータルに考えた上で,どのようなビブラートをかけるかを考えていらっしゃるものと思っています。 実際,ビブラートをかけながらの重唱でも,響きが整ったときには,合唱のような透明で清潔な美しさとは違いますが,これはこれでとても美しいと感じます。最近の録音のバロック・オペラや,モーツアルト,ロッシーニくらいだと,そういった場面に出会えることも多いと思います。ワーグナーやプッチーニでは相変わらずのことも多いですが(それもハマると結構いいものなんですけどね・・・笑) ---(余談)--- 私自身は,トロンボーンという楽器を演奏していました(アマチュアですが)。この楽器は,ソロやジャズなどでは当たり前のようにビブラートをかけます。しかし,オーケストラや吹奏楽ではセクションとして和音を作るのも重要な役割のひとつで,合唱との親和性が極めて高い楽器として,宗教曲で合唱パートをなぞったり,オーケストラの曲の中でもコラール風,宗教的な要素を出したいときに使われたりします。 そのときはビブラートは基本的にご法度です。質問者さんが感じているように,響きが濁るからです。そういったところ,声楽とわりと似ているかもしれません。 なので,私も和音の響きには本当はとても厳しいのです(笑)
お礼
丁寧なご回答をありがとうございます。 とても勉強になりました。 トロンボーンという楽器で ビブラートをきかせることが出来る、ということに 大変 驚いております。楽器でビブラート!トリルでなく!? 私には 衝撃の事実(笑)です。ピアノという楽器ではビブラートは やはり無理かと思われますので。 ビブラートの何が苦手って、音程が揺れるように聴こえるのもさることながら、歌手の「どうだ!?」みたいな 自己主張が苦手なのです。演歌のコブシと言われる歌いかたに似ている気がします・・・。 でも、使いようでは とても素敵になるのでしょう。さらにいろいろ 音楽をたくさん聴いて、勉強したいと思います。
お礼
再びのご回答をありがとうございます。 >正しい発声はたどり着くところではなく歌はそこから始まるのです。 いい発声で無理なく歌うことが出来なければ どういう事を伝えたいのかを 表現することは出来ません。 >歌い手はビブラートにこだわったりして歌っているのではなく、いい歌を歌いたいという思いで、歌っています。 目から鱗・でした。 おっしゃる通りです。 私も それを目標に 声楽(合唱)の勉強と ピアノの精進に励みたいと思います。 でもでも、やっぱり 「ビブラート過剰でうんざり」な有名オペラ歌手って、いますよね?(笑)