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疑似科学の境界線って?
疑似科学、トンでも科学といわれるものが 世の中には多々あることは認めています。 支離滅裂な理論や、商売のための胡散臭いデッチ上げ情報なんかも確かに氾濫しています。 私も趣味の範囲で似非科学、トンでも科学批判の本(カール・セーガンの著作など)を読んだりしてますが、最先端物理学の本なども好んで読んでいます。 最先端物理学/宇宙論の理論で注目を集めているのが、 11次元のエネルギーのひもが宇宙をつくるという「超ひも理論」や、宇宙のすべてのものは微細なエネルギーの海「量子真空」でつながっているといった理論や 私たちの世界はすべて、時空を超越したレベルからの投影であるという「ホログラフィック・ユニバース」 等なのですが、これらは、もちろん実験、検証したりできません。 が、これらの理論を唱えている人たちは一流の科学者、天才科学者と称されている人たちなのです。 また、常識を覆すような論文が権威ある論文雑誌「ネイチャー」などにも掲載されているようです。 選考を通ったってことは、それなりに一目おかれているというわけですよね? 常識を覆すような最先端物理学の理論は「疑似科学・トンでも科学」には入らないのでしょうか? それとも「疑似科学・トンでも科学」批判をしている人はニュートン物理学までの知識で科学を語っているのでしょうか? 「疑似科学」の境界線がいま一つわかりません。。 (私は別に似非科学、トンデモ科学を擁護しようと思っているわけではありません。純粋に質問してみたいだけです。)
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質問者が選んだベストアンサー
数学の理論や実験で証明されていることを、数学や実験を使わないで、もしくはめちゃくちゃな数学や実験結果で否定するのがトンデモ科学。 実験や理論の裏付けがあって、現在の理論では解明しきれていない部分の説明を試みているのが超ひも理論などです。 超ひも理論もそうなんですが、ホログラフィック・ユニバースなんかも実はもっと大きな人間の思想の流れの中で出てきています。 現在のひもの理論ができた直接の背景は、1950年代の実験から、物質の最小構成単位が粒子だと考えるとおかしいという結果が出てきたことによるもので、 これに対して1968年に、ベネチア-ノという学者が 我々が別な粒子として分類しているものは、その エネルギー状態、つまり振動数で分類するとうまく 分類できるので、これらは粒子以外の何かの振動だと という論文を発表したことに始まります。 その振動する何かとは何だ?という議論から、 1970年に南部博士の26次元のハドロンひも の理論が生まれました。 物質の状態が粒子といった1点の状態では 決まらないという、バイローカルの理論というのは 日本人学者の多くがいろいろなモデルを出して いて、わりと自然な発想なんです。 さらに19世紀には、ケルビンの渦原子理論と いうのが主流だったのですが、これは当時 信じられていたエーテルという物質がヒモの ように絡み合い、回転しているのが力として 観測され、物質はそのヒモの交点だというもので、 回転するヒモ状のエーテルの運動を数式化した のが現在、電界や磁界を表す式として知られる マックスウェル方程式なんです。 エーテルの存在は、マイケルソン・モーレーの 実験で否定された事になったので、電波は 何もない真空中を伝わる奇妙な波だと いうことになってしまいましたが、 超ひも理論が正しければ、電波はヒモの振動 の一種であり、ヒモは昔言われていた エーテルだということになります。 現在超ひも理論が注目を浴びている1つの 理由は、重力の性質を表現するのに部分的に 成功しているからです。 いうことで、最終的証明に至っていなくいても 現在の実験と理論との整合性があるんです。 ホログラフィックのほうは、直接的には 物体を直に観測することが不可能だという 現在の観測技術から出てきいます。 物が見えるというのは、物に当たって 跳ね返ってきている光を観測している だけで、物そのものの存在を確認して いるわけではありません。ですから 光さえあれば、そこに物があるように 感じるので、テレビといったものが あるわけです。 人間の目に限らず、どんな高度な 測定を使っても、光が電子線に変わって も結果は同じなんです。直接確認して るわけじゃない。ホログラフなんだと いうわけです。 そしてこの背景にも、人間の認識に関する 長い間の研究があります。
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- luune21
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>これらは、もちろん実験、検証したりできません。 ほんとうに検証できないでしょうか。たとえば11次元モデルというのは、"うまく説明できる計算式が見つかったがその式は11次元になってしまった" というようなことだと思います。計算式というのは科学の言葉ですから検証可能なのではないでしょうか。計算や式の立て方、前提が間違っているとか、もっとシンプルな式が見つかり、より低次元になって常識に近づくということもありえるわけではないでしょうか。少なくとも擬似とか似非とかいうレベルではないのでしょう(私自身は判断できませんが)。 >常識を覆すような論文 おそらく、質問者さんがおっしゃっている論文は、仮説論文であって、これが定説だ!といっているわけではありませんよね。"わたしは、こういういくつかの仮説をたてて、そのなかからこうこうこういう理由で次のような結論を得ました。さぁ、みなさん検証してください" ということだと思いますよ。多分、セーガン博士の"トンデモ話検出キット"でもひっかからないのではないかと思います。少しはひっかかるのがあるかもしれませんが、科学的な態度自体は、けっこう透けてみえるものです。そのようなものは、発表自体を重視しているものだと思っています。いずれにしても肯定にしろ否定にしろ「科学によって」検証される価値があると認められたのだと考えればいいのではないでしょうか。 それに、科学の世界では常識が覆されたことは何度もあるわけですし、むしろ歓迎すべきことではないでしょうかね。 ま、境界は確かに曖昧だとは思いますけど…
お礼
>おそらく、質問者さんがおっしゃっている論文は、仮説論文であって、これが定説だ!といっているわけではありませんよね。 はい、その通りです。 >"わたしは、こういういくつかの仮説をたてて、そのなかからこうこうこういう理由で次のような結論を得ました。さぁ、みなさん検証してください" ということだと思いますよ。 仮説から定説になるまでの道のりは長いものですよね。 アインシュタインの相対性理論もVSL等のツッコミを入れられたりしてますし、そういう意味では、まだ完全じゃないのかなあ~?なんて思ってしまいます。 >いずれにしても肯定にしろ否定にしろ「科学によって」検証される価値があると認められたのだと考えればいいのではないでしょうか。 なるほど~! >それに、科学の世界では常識が覆されたことは何度もあるわけですし、むしろ歓迎すべきことではないでしょうかね。 私は大歓迎です。面白いので。^^ >境界は確かに曖昧 科学もまだまだ発展途上ですから、真実は 今の段階ではわかりませんもんね。。 luune21さんや、皆さんのおかげで スッキリしました。ありがとうございました。
- OsieteG00
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境界線はあいまいだと思いますよ。地動説にしたところで最初は「トンデモ」扱いでしたからね。 いわゆる「と学会」などで扱われているものに関しては ・計算間違いや初歩の勘違いなど明らかに間違っているもの ・心霊などあやふやなものを全面的に押し出しているもの が多いような気がします。もちろん、「嘘を嘘とわかる」人が楽しむものでもありますけどね。
お礼
>地動説にしたところで最初は「トンデモ」扱いでしたからね。 おおっ!そういえば、そうでしたね。 ”時代”にも、大きく影響されるものですね。 >心霊などあやふやなものを全面的に押し出しているもの は科学的な見方からすれば、叩きやすいですね。 最近では心理学的、脳科学的にこういったオカルトものを研究する潮流が強いようです。 親切な回答ありがとうございました。
お礼
>現在超ひも理論が注目を浴びている1つの 理由は、重力の性質を表現するのに部分的に 成功しているからです。 はい。そうでしたね! 部分的にではなく、全体的な成功を目指すために M理論など色々な理論が提案されている最中でしたよね。 >ということで、最終的証明に至っていなくても 現在の実験と理論との整合性があるんです。 の部分が重要ですね。 実験では確認されていなくても、数学的には証明できるものなどもありましたね。。。 >数学の理論や実験で証明されていることを、数学や実験を使わないで、もしくはめちゃくちゃな数学や実験結果で否定するのがトンデモ科学。 実験での検証の他に、数学的にどうか?という点も重要ですね。 apple-manさんのおかげで、だいぶスッキリしてきました。ありがとうございました。