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国民健康保険は、なぜ、全国均一でないのか?
市町村のやっている国保は、かなり低い所得でも、結構な金額になります。たとえば、弁護士国民健康保険だと、組合員本人 12,000円(月額)です。妻と子2人いても、3万円です。ところが、京都市の例を見ると、年収320万円(月収約26万円)でも、同じく年間 378,686円になります。 また、葛飾区だと、同じく約230,000円ですし、神戸市だと約49万円になります。 このように、市町村により、同じ所得でも健康保険料が違うのは、どうでしょう。 もし、仮に神戸市と三田市がこの例で見るように、2倍ぐらい違っていて、神戸市寄りにギリギリに住んでいたら、ほんのわずかに住む場所が違うだけで、医療機関はもちろんのこと同じローソンやダイエーなどを利用していることになります。このように、市町村により、支払うべき保険料が違うと、得な人と損な人がでてきて不公平です。神戸市の人は、神戸の病院にしかかかれないとか、三田の人は三田の病院にしかかかれないのなら、まだ、納得できますが、基本的には、どの医療機関でも使えるわけです。 また、なぜ、政府は、いろんなタイプの国保や社会保険の健康保険などを認めているのでしょう?
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質問者が選んだベストアンサー
まず基本的に、国保の保険料が高くて地域格差があるのは、均一になるような財政調整を国が十分に行っていないからです。 保険者(自治体)が加入者に給付する財源は、保険料+国からの財政調整しかありませんので、財政調整が不十分だと、高齢者が多いなどの理由で給付水準が高い保険者は高い保険料を設定するしかありませんし、加入者の所得水準が低ければその分高い所得割率を設定するしかありません。 さらに高い保険料は収納率を引き下げ、その分さらに保険料を高く設定するという悪化スパイラルに陥っているのが国保の現状です。 低所得者や高齢者が多いと保険料が高くなることに納得されていないようですが、以上のことを納得されないと、健保制度の問題は理解できないと思います。 また、健康保険制度の一元化は、国民健康保険を運営している市町村や国保組合などがかねてから国に要望をしているところです。 理由は質問者さんがお尋ねの理由と一緒です。 一本化の利点は制度の平等性や安定性ばかりでなく費用についても大きいもので、私も両手をあげて賛成です。 ただ、この全国一本化への障害として、以下のようなことが指摘されています。 (1)保険者の主体が国直轄になることで自治体個別の経営である故の財政自助努力(保険料収納率改善・独自保健事業による医療費軽減など)がなおざりにされ、全国的に危機的状況にある健康保険財政がさらに悪化する可能性。(市町村委任から国直轄に移行して劇的に悪化した国民年金の先例があります) (2)国保の基本台帳でもあるところの住民基本台帳について既設の全国オンライン(住基ネット)に反対世論や運動があるため国保側からの利用が現状では不可能であり、制度一本化のためのITインフラ整備が困難。 (3)高齢者や低所得者など保険運営にとってリスクの高い加入者の割合の多い国保との合併は、他の健康保険や共済保険にとってサービス低下に直結するため財界と官界の両方から抵抗があること。(特に雇用主負担増を懸念)
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- motoken
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国民健康保険の誕生の経緯につながることなので、適切な回答が出来ませんが、組合健保も企業や同業者グループでそれぞれ保険料率やサービスが違う保険事業を営んでいます。組合健保も制度上なければ、政管健保1本で保険料が一律になりますし、そのようなものをなくして、保険は日本で1本とすれば、全ての人は同じ保険に入ることになります。 一方、国民健康保険は、市区町村により財政格差が大きいので、もう少し大きなグループ(都道府県や広域地域)単位にしようと言う意見もありますし、逆に政管健保に関しては、医療費削減効果を期待するため、平成20年に経営主体を都道府県単位に細分化して保険料率にも差が出ることを認め、特色を生かした保健事業(健康になるための事業)ができるようにしようとしています。 将来、この都道府県単位の政管健保と国民健康保険が合体する事もあるかもしれません。 答えになっていませんが、保険の主体は、国は、全国1本より地域ごとの単位が効率的と判断しているのではないでしょうか。 保険料の徴収や保険給付、保健事業を国がやるのか地方自治体がやるのかで公務員の数や仕事に影響してくると思います。勿論、すべて民間(健康保険組合や国民健康保険組合)でと言う議論もありますよね。
お礼
参考になりました。どうもありがとうございました。また、いろいろと調べてみたいと思います。
- motoken
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国民健康保険は、各市区町村が保険者です。そして、保険者ごとに収支の予算をたてて保険料率を決めているからだと思います。若い人が多い市区町村、お金持ちが多い市区町村は保険料率が低い(保険料が安い)と思います。それで東京都葛飾区が安いのでしょう。葛飾区より安い区があるかもしれません。
補足
お金持ちが多いとなぜ保険料が安くなるのでしょうか?若い人が多くても、収入が少なければ、保険料も少ないし安くならないでしょう。それは、それとして、なぜ、そんな違いが出る制度のまま放置してあるのかを知りたいのです。全国でまとめて割れば、違いは出ないと思います。
法律がそうなっているからじゃないですか。答えになっていないかもしれませんけれど。 あなたがおっしゃることはある種もっともだと思います。いわれてみて気が付きました。でもそんなことを言い出したら地方税はなぜ格差があるのかということになっちゃいますよね。 お住まいもそういった面(税金など)を考慮して考えることも必要なのではとあなたのご質問を見て思いました。 話を元に戻しますが自治体によって健康保険(広義)に関する補助も違います。払うほうばかり考えるとそんをした気がしますが補助が他のところと違うとなれば少しは納得できるかと思います。実際全国の保険料と補助について調べたわけではないので「丸損」のようなところもあるかもしれませんけれど。
補足
地方税には、標準税率というものがあり、地方税に格差があるケースは、地方税法に定める「財政上の特別の必要」がある場合、議会において承認されるもので、地方税と保険料は性質が異なります。 地方単位にせずに、全国で決めれば、一律になるわけで、なぜ、そういう法律になっているかが知りたいのです。
お礼
どうもありがとうございました。なるほど、反対勢力や徴収等の実務面などでの懸念もあることが分かりました。また、わたしも、いろいろと調べてみたいと思います。