最近、設計事務所、行政庁、民間確認機関ともに不明朗なニュースでもちきりですので、疑い出すときりがなさそうですが、総論としては一生の御買い物としてきっぱりとご納得の行く、悔いの残らない(逆に言えば、建物の宿命として覚悟認識しておくべき点もハッキリと聞いて、将来のメンテナンス用の資金準備計画をされる)ようにするのが一番だと思います。
>名称そのものから受ける印象としては、必要壁量の確保が出来ているか、
>というものであって、「偏芯計算」は含まれていないと判断していました。
今年確認申請がおりた木造軸組構造であれば、図書(書類)の題名に多少の差異があっても、内容的には四分割の簡易偏心壁量計算または、正規の偏心率計算のどちらかは行なっていないと確認がおりない筈だと私は教わったのですが、何分私も消費者の一人ですので、これはmogmog0224さんがきっちりと発注者のお立場でHMに再確認して、是非ご納得のいく回答を得るようにしてみてください。
(営業マンへの伝言ゲーム式では誤解発生の元になりますので、設計担当者にぜひ面会して直接質問されることを強くおすすめします)
※販売数とお客様の笑顔だけを数多く獲得すればよい営業マンの使命から考えて、技術上の真実を聞き出すのが困難なのはもちろんですが、設計担当者も次から次へとプロジェクト進行に追い立てられて、もう着工した物件は遠い過去のものである場合がほとんどです。次の物件に追いまくられて残業で死にそうになっている設計者の生活ぶりを考慮すると気の毒なのですが、しかしこれは大切なお客様の信頼を勝ち得て、さらにご満足から紹介顧客が生まれることも考えれば企業経営上としてのHMの重要な市場開拓営業の一環です。 多忙を理由にスケジュール調整が難しいと思いますが、是非設計担当者と直接面会して疑問部分を全部晴らして改善すべきは直してもらい、誤解はすっきり晴らして、これから続く永いメンテナンスのおつきあいもありますので気持ちの良い関係作りをおこなってみてください。
>(ちなみに外壁部は、筋交いと構造用合板の2重仕使用となっています。)
こういった筋交いまたはそれに類する構造部材とともに、内装の石膏ボードや外装のサイディングやモルタルなども合計されて壁量が算定されるようになっています。但し緊結状態が乏しく耐力が無いものは除外されたり、所定の倍率で低減計算されたりしますので、これも実際のmogmog0224さんの物件ではどう算定されているかを設計者に問い合わせて納得のいく回答を得てみてください。
地震の場合はこれらが片寄ると(偏心)、やたらに強い部分が手薄な部分をひきちぎるような挙動が発生してしまいますので、強弱バランスを上手に配分した壁の配置で設計されます。
台風の場合は一方の壁に一斉に力が係る前提ですので、偏心とは無関係に東西方向、南北方向の総数として規定の壁量があれば耐えるという考え方です。
>ところで、もう一点お聞きしたいのですが、外部ではなく内部構造の
>体力壁(筋交い入り)の入り方が家の左右でアンバランスなイメージを
>持っているのですが、上記にあげました計算表があるということは、
>それほど問題にしなくていいと思われますか?
構造的に理想的な形はシンメトリーですが、実際に住む家の間取りや壁配置としてはまず殆どそうはいかない所から、壁量の強弱を適宜組み合わせ配置してアンバランスを補うように設計されています。
本当はここに壁があればベストなのに、という位置に、お客さんが不満で開口しなければならないケースも多いので、設計者の人は代替の耐力壁配置のパズルにいつも苦労していると思います。
そういった配置の苦労の結晶が計算表になっています。しかし…、HMの場合はお得意先的な民間検査機関に全部確認を依頼していると思われますので、今社会問題化しているような懸念がmogmog0224さんの物件でもありそうだと疑われる場合には、「設計図書一式の控えを下さい」と頼んで、中立公正な外部の設計事務所に実物の設計図書一式を見せて相談してみてください。
※上記のような次から次のプロジェクトに追いまくられて火を吹いている設計者が「偽装?」でこなして、検査機関もよく見ずに通した、などといういまだ発覚していない木造住宅事件の可能性があるのかどうかは、是非図面の現物を見て評価のできる建築士に相談してみてください。
ぜひ、誤解や疑念は解いて、宿命的な建物の注意点などはきちんと把握できるように、まずはHM担当設計者、それで曖昧であれば中立の建築士に相談してみてください。
お礼
的確なアドバイス有難う御座います。 おっしゃる通り、メーカーに問い合わせを行ない、 ハッキリとさせたいと思います。 何度も解答頂き有難うございました。