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ブロッホの定理の波数kについて質問です!

周期Rで周期的なポテンシャルV(r+R)=V(r) (R:格子ベクトル) の中の電子の波動関数の関数形がΨ=Uk(r)*exp(ikr)となる というブロッホの定理ですが、誘導過程でなぜexp(ikr)が出てくるのかが疑問です。 「半導体の物理」(御子柴先生:産業図書出版)のP36に証明があるんですがそこでは|λ^2|=1なλならなんでもよく(exp(ikr)とする必要はなく)kになぜ波数としての役割を与えるのかが示されていません。導出の過程ではkは波数でなくてもいいはずです。数学的にすっきりとブロッホ関数が平面波×周期関数の振幅になることを導きたい! わからないんです!お願いします汗

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回答No.2

一次元で説明します。電子がaの周期性を持つポテンシャル中を運動するとします。また電子に対してLの周期的境界条件を要請します。 シュレディンガー方程式は id/dtΨ(r)=[p^2+V(r)]Ψ(r) ですが、この方程式をr→r+aだけずらした方程式をは id/dtΨ(r+a)=[p^2+V(r+a)]Ψ(r+a) =[p^2+V(r)]Ψ(r+a) 最後の等式はポテンシャルの周期性を使いました。よって Ψ(r+a)もΨ(r)と同じ方程式を満足します。つまり φ(r)=Ψ(r+a)と考えると、位置rでの波動関数はΨ(r)でも φ(r)でもよかったということになります。 ところで波動関数を決定する場合シュレディンガー方程式を解き境界条件を設定して規格化すれば通常は解がきまりますね。ただし解を決める際に規格化条件で絶対値が1になる分だけの規格化定数は決まらないが、通常はこれを意味がない因子として1に選びますが、今の場合はこの因子を考慮する必要があります。この因子はrに依存しても良く絶対値=1だけが条件ですから一般にはexp(iδ(r))です。 先程の話に戻りますが解が二つあってどちらでもよいというのはおかしい、これらの解が異なるものならシュレディンガー方程式を解いても物理は決まらないということになりますからそれはおかしい。つまりこの二つの解は位相の違いだけでなければいけません。φ(r)=exp(iδ)Ψ(r)、ただしδはrによらない。よって  Ψ(r+a)=exp(iδ)Ψ(r) この式の一般解は Ψ(r)=exp(i(δ/a)r) u(r) ただしu(r+a)=u(r)。 平行移動すると位相δだけずれる効果は全てexp(iδr/a)に吸収しました。そのためにu(r)は周期的です。 次に格子間隔と周期的境界条件の長さの関係を aN=L とします(N=格子点のかず)。この平行移動をN解繰り返すと波動関数は一周期かわりますから Ψ(r+L)=Ψ(r+Na)=exp(iδN)u(r) 周期的境界条件より exp(iδ×N)=1 → δ=2πn/N=(2πn/L)a≡k(n)*a (nは整数) よって Ψ(r)=exp(ik(n)r)u(r)   (k(n)=2πn/L) 少し急いで導出したので後の穴は自分で埋めてください。

kyongsok
質問者

お礼

めっちゃすっきりですー!!ありがとうございます!

その他の回答 (2)

回答No.3

先程の途中で修正したつもりが、おかしい部分が残っていました。δ(r)でもよいと書いた部分は削って読んでください。rに依るシュレディンガー方程式を満足しませんから定数です。

回答No.1

三角関数cos、sinの波を考えるので、exp(虚数)を使っています。 周期的なポテンシャル(あるいは波を考えるとき)、周期は最小になるようにします。そうすると、k=2π/Rにするべきだということがわかります。 kに波数としての役割を与えているのではなく、kのことを波数と呼んでいるのです。

kyongsok
質問者

補足

さっそくの回答ありがとうございます。 なぜ三角関数の波を仮定するのでしょうか? ちなみに、ここのKは逆格子ベクトルではないです。 ブロッホ関数としてこの関数形を仮定した上で、後に 適当に与えた波動関数の周期的境界条件 Ψ(r)= Ψ(r+L) (※L=Na)   より k = 2πm/n (ここでmは整数)と与えられるものです。 (格子の周期aで決まるのではなく結晶の長さLで決まります)