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ナイキスト周波数

本やネットでナイキスト周波数という言葉を調べると 「サンプリング周波数の半分」と書かれている場合と「元の波形に含まれる最高周波数の2倍」と書かれている場合がありました。両者は等しくないと思うのですが、どちらが正しいのでしょうか?

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  • blu_mntn
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回答No.2

えーと 書き方がまずかったですかね。 紛らわしいのは確かですが(昔、自分も悩みました。)式で表せばわかっていただけるかと思います。 数式を敢えて避けていましたが、数式を出していただいて助かります。(私自身理系の癖に数式が苦手なもので、人に説明するときには可能ならば使わないことにしています。余計わかりづらい説明になったりしますが。) サンプリング周波数fs,原信号の最高周波数fm,ナイキスト周波数fnとします。fn=fmが成立すると仮定しますと、 前者ではfn=fm=fs/2 <- これはがその通りです。 後者ではfn=2fm=fs <- こちらですが少し違いまして実は 2fn=2fm=fs というのが正しい式です。日本語の説明がまずかったようですね。すみません。 両者同じではないか、と思われることでしょう。そうです。同じなんです。以下説明します。 ----------------------------------- まず、fs=2fn または fn=fs/2 というのがナイキスト周波数の「定義」です。これから言えば{前者}は定義を記述しています。 ここで、原信号の「取得し得る周波数fu」をナイキスト周波数を使って表しますと、fu≦fn です。 すなわち fu≦fn=fs/2 となります。つまり「fsでサンプリングすることでfn以下の全ての周波数をデジタル化できるということを意味する」訳です。これが「ナイキスト周波数の(存在する)意味」です。 このナイキスト周波数を利用して、実際のデジタル化を行うとします。 まず、原信号のうち、必要な信号の最大周波数をfmとします。(例えば原信号が音楽だったなら、人間の可聴域で最高である20KHz=fm とします。これ以上は取得したとしても再生時に聞くことが出来ませんから意味がないので。)fmは、対象の原信号が決まった時点で定まりますから定数です。 原信号の「取得しうる周波数fuのうち最大のものfm」をナイキスト周波数で表しますと、fm≦fnでなくてはなりません。この条件を崩すと、高い波長域で取りこぼしてしまいます。(音楽の例なら20KHzに近い周波数は取得できなくなる。)これが条件(a)fm≦fnです。 さらに現実には、不必要に高い周波数を取得しても、結局使えませんから無駄になります。一般に、取得周波数域を高くしようとするとコストがかかりますから、なるべくサンプリング周波数は低く抑えるべきです。すなわち、fsは可能な限り低くする、これが条件(b)です。 並べますと 定義  fn=fs/2 または fs=2fn 条件(a) fm≦fn 条件(b) fsは低いほど望ましい。 これら三つを満たしたfsを求めようとすると定義と(a)から、fs=2fn≧2fmとなるのにお気づきでしょうか。fsはもっと大きくても構わないのです。 それに効率を考え条件(b)「fs:低いほど望ましい」を追加すると、fs=2fn=2fm となる訳です。 これが{後者}にあたります。つまり、{後者}とは、定義である{前者}と違って、原信号からサンプリング周波数を求めようとしたときの視点で表現したナイキスト周波数のこと、なのです。実用上のナイキスト周波数の意味はこちらにあります。 [先にサンプリングしたい原信号の最大周波数(これ以上は取得しなくても良い、捨てて良い周波数)が決まっているのなら後者、「サンプリングするのに必要な最低周波数」となるのです]というのはここから来た説明です。 ややこしいですが、お分かりいただけますでしょうか。 {前者}は、定義:まずサンプリング周波数ありき、 である場合であり、 {後者}は、まず対象の信号があり、現実的なサンプリング周波数を求めたい場合 という視点の違い、なのです。 ------------------------ 余談ですが、現実のデジタル携帯電話/PHSは20KHzまできっちり取得はしていません。これは有線電話のデジタル回線でも同じことです。聞き取れるのは20KHzであっても、電話で伝えるべきは声であり、人間はそんなに高音の発声はできない、また言葉の内容さえ把握できれば良い、という考えからサンプリング周波数はかなり抑えたものになっています。(実は人間の最大発声周波数よりも下げてあります、そんなオペラみたいなものを電話で伝えるようには考えていないということです。ただし、デジタル配信・録音再生される音楽については通話音声とは別ルートと考えてください。) ですから条件が良いときには、「昔のアナログ携帯及び、デジタル化される直前の昔アナログ有線電話」が、実は一番高音域まで含まれた「いい音」だったのです。 よく知りませんが、CDないしMDやMP3プレーヤーサウンドでも、効率の関係から、20KHzまできっちり取得していなかったと思います。これは確信は持てませんので良かったら調べてみてください。 以上、長文、乱文お許しくださいますよう。

bat25
質問者

お礼

blu_mntn様、ご丁寧な解説恐れ入ります。 fn=fm=fs/2が正しいということですね。 しかしながら、はっきりとfn=2fmで定義されている教科書等もいくつかありました。 例として、こちらのウェブページをご覧ください。 http://www.sendai-ct.ac.jp/~shimizu/fouries/chapter6/c6s2.html (本来、正式な文献を挙げるべきところですが、文献名を忘れてしまいましたのでご了承ください。) この点はどうお考えでしょうか? 度重なる質問で申し訳ありませんが、ご回答のほどよろしくお願いします。

その他の回答 (3)

  • blu_mntn
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回答No.4

こんにちは blu_mntnです。 >1冊が「サンプリング周波数の半分の周波数をナイキスト周波数」つまりfn=fs/2で定義されており、 >4冊が「エアリシングを起こさない限界のサンプリング周波数をその信号のナイキスト周波数」 >つまりfn=2fmと定義されておりました。 調査頂きありがとうございます。 私自身とすれば、{前者fn=fs/2}で学習して、実用では{後者fn=2fm}からサンプリング周波数を求めていました。 実用上は後者が多用されます(あらかじめサンプリング周波数が決まっているシステムの場合、サンプリング可能な最高周波数は既知となりますし、そのシステムのスペックとして明示されることが普通ですから、前者は出番がないのですね。)。 後者によって私の理解は前述のようになったのですが、{後者}を理解した後、「最初からこっちで定義しとけばいいのに。」と思ったのも事実です。ですから、最近はそうなっているのかもしれません。 他の技術者の方はどうか、と言われると、今は無関係な仕事をしていますので、これに関しては現役とは言えませんから、ちょっと現役技術者の現状はわかりません。 というわけで今回は回答の自信を無しにチェックしました;; 新しくなにか分かったら教えてください。

  • blu_mntn
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回答No.3

あはは、えーと、これは大学の講座か何かのレジュメないし教科書でしょうか? 数式が苦手な理系、理論は学校卒業まで(15年前)、サンプリングが一応関係する仕事をしていたのは10年前、というロートルに対して、厳しいリンクですね。。。 私が学生時代は日本にはインターネットは存在せず、研究機関限定のメール等しかなかったのですよ。私共は毎日、教授、助教授、講師の読みづらい字をノートに書き写していたのだから羨ましい時代です。とまぁ、ジジイの愚痴はこれくらいにして、 あくまで「数学が苦手な変な技術者」の解説として読んでください。 ご質問は >fn=fm=fs/2が正しいということですね。 >しかしながら、はっきりとfn=2fmで定義されている教科書等もいくつかありました。 という現実に対して数式的には納得できないということでよろしいでしょうか。 以下回答しますね。わかりづらいのは、私のような三流技術屋の答えを読まされてしまった不運と諦めて??ください。もちろん反論、再質問は可能な限りお答えします。 回答: 数学で言うなら、fn=fs/2(fs=2fnも同じ)は定義だから正しい(というか、それを定義としているので正しいもなにもない、とも言うが。)。 この理屈自体は、よろしいでしょうか? 利用目的がどうあれ、これが数学的定義なのです。 提示頂いたURLを参照しますと原信号の最大周波数をw(Hz)としていますね。そして「1/2w間隔でサンプリングした値を示している。このサンプリング間隔をナイキスト間隔と呼ぶこともある。また、fs=2wとなる周波数をナイキスト周波数と呼ぶ。 」とあります。 ここでは、ナイキスト周波数fnは、日本語にはありますが、数式上では端折られて明示的に表現されていません。 先の私の説明を思い出して頂くと、原信号中の取得しうる最大周波数はfmで表現していましたね。つまりw=fmということです。 そして先の説明で記述した{後者}の式は、2fn=2fm=fs すなわち、fs=2fn=2fm=2wとなり、fs=2wで、先の説明とこのURLの教科書文は同じ式を表現していると思えます。 >しかしながら、はっきりとfn=2fmで定義されている教科書等もいくつかありました このURLの教科書では、以前のセクションを読んでいないのでなんとも言えませんが、ωsを定義しないで使っていますよね、一方でいきなりグラフにfs>2wを図式に出しています。 申し訳ないのですが、「はっきりとfn=2fmで定義されている」ようには私には読み取れませんでした。 一見私の説明と全く違うように思える(が、実は同じ説明をしている)のは「角周波数」の概念を導入し、グラフを使って説明している点です。 本質的に同じものを別の切り口から説明しています。 私の説明は前回説明条件(b)に「のぞましい」なんて日本語が入っちゃって数学の式ではないですね。 これを数学で表現するために、角周波数を導入して視覚化しているのですが、過去、私は周波数(一秒間に何回)なのになんで円や半円のグラフが出ているんだ???と悩んだものです。 すなわち、どちらかというと各周波数で数学的に説明するために、fs=2fn=2fm=2wを複雑に書いている様に思えますが。 私は学者ではなく技術者ですので、角周波数を導入すると見た目にもいいし、「のぞましい」なんて日本語が入っちゃうくらいなら、角周波数を使ってでも数式で表現しよう、なんて考えてはもって居ません。自分が理解して、作ったものが動きゃそれでいいので。 すんませんね。言い訳にしか聞こえないかもしれませんし、私が間違っている可能性もありますが。 ご提示いただいたURLのページ内では「fn=2fmで定義」が読み取れませんでした。あくまで fs=2fn=2fm と思うのですが。 あと、私の経験上、当時は世間に知られ始めた技術であったため一知半解のひとも多かったのか、「fn=2fmで定義」のような参考書は、じつは結構見ました。それで混乱したこともありました。 私は単なる記述の間違いだと思うのですが、もしかすると、最初から「fn=2fmで定義」するAD変換分野があり、ナイキスト周波数には二種類の定義があるのかも知れません。 私自身は先の説明を一意としてそれ以外のナイキスト周波数は存在しないと理解しているのですが。

bat25
質問者

お礼

blu_mntn様、ご丁寧な回答、ありがとうございます。 前回提示いたしましたURLの文章は周波数と角周波数が混在していて、あまり適切な例でありませんでした。 fn=2fmと定義された文献の例として、たまたま、検索で見つけたものでして、あまり内容は確認しておりませんでした。申し訳ございませんでした。 >私の経験上、当時は世間に知られ始めた技術であったため>一知半解のひとも多かったのか、「fn=2fmで定義」のよう>な参考書は、じつは結構見ました。それで混乱したことも>ありました。 実は私も大学の図書館にある古い(10年くらい前)文献で調べておりました。そこで本屋に立ち寄り、最近の文献でナイキスト周波数がどのように定義されているか調べてきました。 たまたま手に取った5冊の信号処理関係の入門書のうち、 1冊が「サンプリング周波数の半分の周波数をナイキスト周波数」つまりfn=fs/2で定義されており、 4冊が「エアリシングを起こさない限界のサンプリング周波数をその信号のナイキスト周波数」 つまりfn=2fmと定義されておりました。 調べた数が少ないので、どちらが正しいのか判断はできませんが、やはり2種類の定義があるようです。 blu_mntn様のご意見は技術者の方が一般に使われる定義として理解させていただきます。 度重なるご丁寧な解説まことにありがとうございました。

  • blu_mntn
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回答No.1

専門というわけではないのですが、お急ぎとのことで、わかる範囲で。。。 結論から言うとどちらも正しいのです。 前者{サンプリング周波数の半分}とは、「このサンプリング周波数でデジタル化取得できる(原信号中で)最大の周波数」のことを言います。 後者{元の波形に含まれる最高周波数の二倍}とは、「元の波形に含まれる最高周波数までを失わずにデジタル化できる、最低サンプリング周波数(この周波数以上でサンプリングすれば最高周波数まで取得可能)」ということです。 つまり、先にサンプリング周波数を決めた場合には前者がナイキスト周波数、すなわち「取得できる原信号の最大周波数」となりますし、先にサンプリングしたい原信号の最大周波数(これ以上は取得しなくても良い、捨てて良い周波数)が決まっているのなら後者、「サンプリングするのに必要な最低周波数」となるのです。 扱っていたのが10年も前なので、ちょっと用語の使い方が怪しいかもしれませんが、そちらはどなたか専門の方にお譲りするとして、認識はこれで良いはずですが。

bat25
質問者

お礼

blu mntn様、早速のご回答ありがとうございます。 サンプリング周波数fs,原信号の最高周波数fm,ナイキスト周波数fnとすると 前者ではfn=fm=fs/2 後者ではfn=2fm=fs となり、どちらの意味もあるということですね。 まぎらわしいですね。 使われる分野によって定義が異なっているということでしょうか?

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