文になどしてしまうと、各方面から総攻撃を受けてしまいそうなほど、日本の音楽の特徴を語ることには神経を使うし、語弊があるし、一般的にしてしまうのは難しいです。
何せ、歴史が長い。現在に残る日本音楽で、最も古いのは雅楽関係でしょうが、ほとんど千年以上、形を変えておりません。それに比べれば西洋のオーケストラなど、あの形になってからたかが300年ぐらいのものです。その奥深さを語れと言っても、…わかりません。
よく言われることとして、日本の音楽は、
(1)まず、音だけの文化というとらえ方をしない
(2)普遍的な楽譜を残そうという文化ではなかった。口移し、師匠との対面でまねをして受け継ぐ。
(3)腰は低く、がに股で、右手と右足が両手に出るリズム感
(4)すなわち西洋音楽のように、爪先立ちになってはねるリズムではなく、地面をすり足で進むリズム感。打点ではなく、いわば「打面」?
(5)音階は5音の音階が基本。が、臨時音や、独特の転調もある。
(6)倍音の発想(ピタゴラスが元祖)による、「ハーモニー」という考え方は持たなかった。が、声明(しょうみょう)、笙の音などでわかるとおり、独特の響きは大切にした。
…などがあげられます。これでも、ぱっと思いついただけのものに過ぎません。
(1)について。日本にとって、音楽とは、聴覚だけをささなかったようです。姿、その場の雰囲気、など、いろんなものを融合させたもので、一つの完成形を見るようです。(よくわかりませんが)
(2)は、現代にも強く根付いており、音楽は、お茶や華道と同じような形で受け継がれてきました。現在の音楽大学入試にしたって、ある先生の指導と、演奏の特徴があるかないかで、合格が決まってしまう風潮を残しています。
(3)(4)については、民謡や歌舞伎、相撲、盆踊りでの動きや踊りを想像してもらえれば、と思います。付け加えれば、手拍子をしたとき、手を合わせた瞬間に反動で両手を離すのが、西洋的なリズムの感じ方。止まったり、もみ手をしてしまうのが日本的なリズムの感じ方です。
(5)については専門家にお任せします。(6)も、特に解説するまでもないと思います。しいて言えば、地声の文化ですね。
もっと大事なこともあるかと思うのですが、とりあえず思いついたまでを述べました。
お礼
とってもわかりやすく、そして、詳しく教えていただきありがとうございました。助かりました。