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木の性質
よく木は生えていた時と同じ状態で使わないとダメと聞きます。すなわち、上下さかさまにして柱として使うな、とか。これは科学的根拠に基づく事実なのでしょうか?それとも昔からの慣習というか、古い大工さんが、ただ嫌がるだけなのかが知りたいです。私としては、さかさまであろうが、同じだと思うのですが・・どなたかご存知でしょうか?
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法隆寺の「昭和の大修理」を手がけた 西岡常一氏 の著書「木のいのち 気のこころ」「木に学べ-法隆寺・薬師寺」を以前読んで様々な面で感動を覚えたことがあります。 その中での西岡棟梁の教えですが ■「堂塔建立の用材は木を買わず山を買え」 「例えば山の南斜面に生えた木の場合、この木の北側には枝が少なく、あっても細くて小さい。もし、西からの風が強い場所だったとすると、南側の枝は東に捻られるため、元に戻ろうとする性質が生まれる。このような性質を木の癖と言う。口伝の「木を買わず、山を買え」と言うのは、製材されてから買うのではなく、自分で山を見に行って、地質を見、環境による木の癖を見抜いて買いなさいと言うことです。」 ■「木は生育の方位のまま使え」 「山ごと買った木をどう生かすか、その山の南に生えていた木を堂塔を建てる時に南側に使い、北の木は北に使い、西の木は西に、東の木は東に使えと言うことです。法隆寺の飛鳥建築でも薬師寺の白鳳建築でも口伝どおり、堂塔の南正面には節の多い南の木、北側には節の少ない木が使われています。こうした知恵が1300年の命を持たせているようです。法隆寺の解体修理をした時、室町時代の建造物も600年しかたっていないのに、傷みがひどく修理しなければならないほど痛んでいました。節のない木を丁寧に組んでるにもかかわらずです。」 室町時代の宮大工は節の少ないきれいな木を方位に関係なく使ったのでしょう。 北側の木を南側に使うと元の環境とは違うので、捩れ・狂いが生じると言うことですね。 上下さかさまにに使うと同じような障害ありそうですが、上に書いた内容は千年を超える建物の話であって、現代建てている一般住宅では当てはまりませんね。 せいぜい20年から30年くらいの寿命の中では、木をどう使おうと大事には至らないわけですw
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- okamura1215
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>上下さかさまにして柱として使うな、これは科学的根拠 に基づく事実なのでしょうか?・・・ 科学的根拠と言われると学のない私としてはつらいのですが・・・(笑) 木の構造は極端にいえばクリスマスの時にかぶる三角帽子を積み重ねたような状態になっています。(下が広いほう) したがって上からの荷重は下へ下へと分散されていきます。 でも逆木(上下さかさま・上が広いほう)ですと下へ下へと分散しきれずに上のほうで荷重を受け持つことになり?帽子が広がりやすくなります。 これは科学的根拠・・というより長年 材木を扱ってきて肌で感じる勘のようなものです。 実際 立てて乾燥させるときもさかさまに立てておくと曲がりやすいです。 生えていた時と同じ状態で立てておくとさかさまにおくより曲がる率が少ないです。 またカンナなどをかけるときも上から下へとかけるとかけやすいのですがさかさまですと歯が食い込んでかけにくいものです。 万一 柱に上から刃物?のような荷がかかったときに逆木だと柱に食い込んで行きますがちゃんと使っていれば刃物?は逆木ほど食い込んではいきません。(外に逃げていく) 科学的根拠などない昔の大工さんなども長年の経験の蓄積や肌で感じてきた勘などを次世代に受け継いでいったのだろうと思います。 したがって私の回答が正解だと自信を持っていうことは出来ませんが、そういうことだと思います。 ※あくまで参考までに・・・
お礼
お礼が遅くなりました。 どうもありがとうございます。やはり経験からのお言葉がとてもうれしいです。「肌で感じてきた勘」とかを持つ経験のある大工さんが少なくなってきているようで残念なことですね。
- takkupapa
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記載された通りの方が良いよ!と昔の棟梁はいいました! これは根拠と言うか科学的な話から言うと! 含水率・や浸透率・直射日光の当たり方、からもそういえるのです。 木(芯持ち材・無垢材)は芯に近い所が水を吸ったりすると反りや割れがで易くなります。 また芯を常に日に当てる状態でも、反り割れが発生します。 そのため木裏・木表をしっかり正しい方へ向けて設置した方が、ねじれや割れ・反りが少ないとされているので、良く言われた話です。 迷信も少しでもそうした方が狂いが少ないのも事実です。 流石上下まで厳密な話かはすこーし疑問かもしれません。 でも向きは結構関係しますよ。 だから今は、向きとか解らん奴がやっても、性能が変わらん集成材とか使われてるんですから・・・・ (最後の所は、材木資源そのものや性能強度の為の方が大きいかな)
お礼
お礼が遅くなりました。 どうもありがとうございました。木は生きている素材ですから、やはりその性質をよく知る必要がありますね。
お礼
お礼が遅くなりました。 大変ありがたい情報感謝いたします。機会があれば是非この本を読んでみたいです。 どうもありがとうございました。