玉音放送の「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」の意味
8月の終戦記念日が近付くと、戦時中の苦労を描いた「お涙頂戴ドラマ」や、歴史ドキュメンタリー番組が多く放送されます。
それらの番組の中で流れる玉音放送の定番のセリフが「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」であることは皆様もご存知だと思います。
しかし、ほとんどの日本人、特に戦後生まれの方は、この「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」の意味を、天皇が「戦時中の苦しい生活をよく耐えてくれました」と国民をねぎらうつもりでおっしゃったのだと勘違いしている方が多いと思います。
この「この「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」の前後の部分をよく読めば、それが間違いであることが分かります。
玉音放送原文
惟ふに今後帝國の受くへき苦難は固より尋常にあらす爾臣民の衷情も朕善く之を知る然れとも朕は時運の趨く所堪へ難きを堪へ忍ひ難きを忍ひ以て万世の爲に太平を開かむと欲す
これを見ていただければお分かりだと思いますが、「耐え難きを耐え、忍び難きを忍んだ」のは天皇ご自身であり、むしろ天皇が心配なさっっているのは、戦時中のことより、「今後」のことであることが分かります。
皆さんは、この「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」の意味をどのように認識していたでしょうか?
お礼
有難うございました・お礼申し上げます。