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外科の手術後について
外科系の手術後、FOYの持続投与をよくします。それは、多量の出血などから凝固系因子が減少し、DICを予防するため・・・でしょうか?術後は血小板が減少傾向にある患者さんが多いですよね・・・やはり。脳外に勤務していたとき「外傷の患者はDICになりやすい」ということを言っていた先輩がいます。その理由もそれでしょうか? また、外科の術後、急性膵炎になりFOYを投与することもありますよね・・・? なぜ、術後、急性膵炎に陥る可能性があるのでしょうか・・・? 素人っぽい質問ですみません。 ICU勤務の看護婦です。
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ICUに勤務成されているなら周りに専門のDrがたくさんおられるでしょう。そう言った疑問点を質問して普段からDrとのコミュニケーションをよく取るというのもナースの大事な仕事の一つだと思いますよ。 さて大量出血による大量輸血の場合仰有るとおり線溶系が亢進しDICになりやすいので手術時間が長く出血も多かった様な場合FOYを投与することは多いです(本来は予防的投与などは認められませんがICUなどでは完全にDICの基準を満たすのを待っていると手遅れになることがありますので疑わしいときは早めに・・・)。 また多発外傷なども出血が多く大量輸血になりがちですしショック状態に近い状態になるのでサイトカインなどが放出され多臓器不全に転がりやすい状態です。この場合もDICへの進展の防止と言った意味でFOYなどを投与することがあります。 また人工心肺を使用する心臓や大血管の手術でも線溶系が亢進するしサイトカインも放出されるのでFOYなどを投与することがあります(人工心肺の使用はそれだけでDIC予備軍です)。保険適応で急性循環不全の適応のあるミラクリッドの方が先に使いやすいですが・・・。 消化器外科の分野では胃切除の際リンパ節郭清などで助手や術者の手がどうしても直接膵臓のすぐ近くをさわってしまうことがあるので術後の急性膵炎を予防するようにFOYをルーチンで投与している病院もあります(術後の急性膵炎は診断が難しく命に関わりますから・・・)。 厳密には全て診断が確定するまで待てればもう少し使用する頻度を下げられるかも知れませんがICUでそれをやると死亡率がある程度間違いなくあがります。これを保険適応の範囲内に納めるため多少の犠牲はかまわないと考えるか多少病名が増えても念のため使っておこうと考えるかは主治医の考え方によります。 ちなみに僕は後者の方です(扱っている病気の性格上、悪くなったらそのまま命に関わることが多く、坂道を転がる前に手を打つ必要があので・・・)。 おつとめの病院のDrの方々にもよくお聞きしてみて下さいね。 sagatomoさんの疑問点の解消の一助になれば幸いです。
お礼
ありがとうございます。 ICUに異動になってからは疑問点は先輩Nsに聞く前にDrに聞くようになりました。 それでもDrも病棟にいったり、OPだったりとなかなか聞けないこともあります・・・。 外科の患者が入るようになって、FOY持続投与が多いのに、正直驚きました。 また、分からないことがあったら、宜しくお願いします・・・。 本当に、ありがとうございました。