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国会議員はなぜ自由委任なのですか?
国民を代表し、公約を掲げて当選する国会議員が、その発言について国民に対して責任を負わないと憲法で規定されているのはなぜなのでしょうか? 素人考えでは命令委任にすれば、国民の意思に沿った政治が行われるように思うのですが。 また、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカなどの外国でも、やはり自由委任なのでしょうか? 宜しくお願い致します。
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直接的な回答としては、 国会議員は、どういう選ばれ方をしようとも「全国民の代表」だから、 …となるでしょうか。 命令的委任だと、「国民の」というよりも 「自分を選んでくれた人たちの」意思に縛られる傾向が出てくると思うんですが、 (で、実際にはそういう面があることを否定できないけど) 憲法上は、国会議員については「全国民の代表」と規定されることで、 そういう性格が否定されているわけです。 これは、国政の方向を決めていく機関としての国会を 「国民の縮図」として考えるよりは、 「少ない人数のほうが意思決定は進めやすい」ってほうに重点を置いている、 とも考えられます。 (地方議会はこの点、考え方が異なります) ただ、完全に命令的委任を排除しているか、というと そうとも言えないかも…なんですけどね。 というのも、本当に「どう選ばれようと全国民の代表」なんであれば、 定数不均衡問題が憲法の問題になるわけはないのであって… でも世間でも法律論でもそうは考えられてはいない… >また、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカなどの外国でも、やはり自由委任なのでしょうか? 議院内閣制を取っている国と大統領制をとっている国とを いっしょにはできないという気もしますが… 大統領制だと、意思決定は国民によって選ばれた大統領がすればよい、 議会はあくまでそのチェック機関だってことになりやすい。 そうすると、議員は安心して自分を支持してくれる人の利益を代表しやすい、 つまり命令的委任になりやすいってのはあると思います。
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- nep0707
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ちょっと補足。(回答が間違いというわけではありません) >この「政治責任」以外の責任は問われないという趣旨だと思います。 憲法51条に言う「責任」は、当然に法的責任に限定されます。 つまり、犯罪になるかならないか、 不法行為として損害賠償の対象になるかならないか… そういう責任だけです。
- d-y
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>国民を代表し、公約を掲げて当選する国会議員が、その発言について国民に対して責任を負わないと憲法で規定されているのはなぜなのでしょうか? #1の方がおっしゃるとおり、全く責任を負わないわけではなく、国民の意思に反する行動をすれば次回の選挙で落選するという形での「政治責任」を負っているわけです。 憲法の規定は、この「政治責任」以外の責任は問われないという趣旨だと思います。 >素人考えでは命令委任にすれば、国民の意思に沿った政治が行われるように思うのですが。 命令委任にするためには、任期中に起こりうる問題をすべて予め想定し、それに対してどう行動すべきか選挙時に有権者が選ぶということが必要になります。 それを実行するのは、ほとんど不可能でしょう。 大体、時間がたては、状況が変わるし、有権者の気も変わるというものです。 命令委任にするくらいなら、直接民主制にする方がまだ現実的でしょうが、有権者の数が多いとそれも効率的でないから代議制になっているのだと思います。
- teinen
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>国民を代表し、公約を掲げて当選する国会議員が、その発言について国民に対して責任を負わないと憲法で規定されているのはなぜなのでしょうか? そのような規定がありましたでしょうか? 憲法第51条に「両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。」と規定されていますが,これは選挙公約のことを言っているのではありません。 そもそも議員は国民に対して責任を負っていますので,公約と違う行動をすれば,次の選挙で国民はその議員を落選させることができます。
お礼
ご回答ありがとうございました。質問中の「その発言について」という部分は「国会においてのその発言について」という意味です。言葉足らずで失礼しました。おっしゃるとおり、次の選挙で落選させることはできますが、憲法によって罰したり、救済を求めることができないのが自由委任かと存じます。そのような部分との対比で、命令委任を採用しなかった理由を教えていただければと思い、質問させていただきました。
お礼
ご回答ありがとうございました。難しいですが、なんとなく分かったような気がします。たいへん勉強になりました。