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黙秘権と警察の尋問について
2時間もののサンスペンスドラマが好きで良く観ているのですが、ふと疑問に思いました。 取り調べを受けている状況で「黙秘します」と言いますよね。そうすると、だいたいドラマでは「いい加減にしろ!」「正直に吐け!」などと刑事が怒鳴ります。「黙秘する」という行為は、取調べを受ける人が持つ「権利」なのではないのでしょうか?だったら、その権利を行使する、と宣言した時点で、警察は無理に吐かせることはできなくならないのでしょうか?警察の行為は「黙秘する権利を侵害する」という行為に当たらないのでしょうか? 自分なりに考えたのは (1)無理に吐かせようとするのはドラマだけのこと (2)刑事の方にも、とことん容疑者を追及する「権利」がある (3)そもそも黙秘権は権利なんかじゃなくて、「話したくなければ話さないという選択をするのは勝手だよ」という程度のもの どれかに回答はあるでしょうか?(^^: 特に(2)だった場合は、黙秘権に矛盾することになると思うので、法の解釈というか権利の解釈というか、その辺りはどうなっているのだろう?と思いました。 ※単なる素朴な疑問ですので、黙秘権の是非はご容赦下さい よろしくお願いします。
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あまりドラマを見ないので何とも言えませんが、現実はドラマとは全く違います。 取り調べという行為ですが、現実的にはその状況を書類に残さなければいけません。これを供述調書と言います。 また取り調べの前には取り調べる側に黙秘権があることを伝えなければいけません。 交通違反で捕まり、否認したことがある人は知ってると思います。 (1)ですが、相手が黙秘しますと言ってもある程度の質問はします。「本当はおまえが犯人何じゃないのか?」「全部正直に話しなさい」等々と言うと思います。 しかしこれらは必要な行為なのです。なぜならこれら全ては後々の公判廷のためだからです。 公判廷では被疑者の取り調べ時の状況なども情状に含まれてきます。どういうことかというと、下に例文を書きます。 仮に、AとBという犯人がいたとして二人とも同じ罪で起訴されました。Aさんは逮捕時から素直に罪を認め警察にも素直に話し反省してました。 しかし、Bさんはやったにもかかわらず反省の態度も見せず「裁判になってから話す」等と黙秘を続けていました。 さてどっちが悪質な犯人でしょう? Bさんですよね? こういうように犯人の悪質性等も公判廷に活かすために黙秘でもある程度取り調べをやるのです。 さすがに胸ぐらつかんだり、長時間の取り調べなどをやったりすると供述に信用性が無くなりますが、語気鋭く「こらぁ!」とか言っても全く問題になりませんね。罪を犯して反省もしない人間に怒ってるわけですから・・・ ですから、自分が捕まった時の場合、本当にやったのなら無理にでも吐かせてもらった方がいいのですよw (2)ですが、刑事訴訟法には 第198条 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者の出頭を求め、これを取り調べることができる。但し、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる。 とあり、取り調べを出来る法的根拠があります。 (3)は憲法で保障されています。 第38条 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。 最後に補足と個人的な意見ですが、 現実的には黙秘すると言うことはやましいことがあるからなんですよね。犯人は言い訳を考えてるのだと思います。 後々の事を考えると素直に話して、罪を償い被害者に謝罪し、迷惑をかけた家族の元に返るのが人として当然の行為ではないでしょうか? 仮に犯人じゃ無かったとしても取り調べで嘘をついても偽証罪にはなりませんが、犯人をかばう行為は犯人隠匿にはなります。 また下の回答でもありますが、 >取調べに対し完全黙秘などを行使すると、弁護士の接見も制限されたり、家族の面会も禁止されたりします。 これを接見禁止と言います。ただし、上の分は少し間違ってまして弁護士との接見は禁止されません。 どんなことがあっても弁護士に会う権利は保障されています。 長くなりましたが、ドラマはおもしろおかしく見せようと色んなところで演出をします。 刑事物にかぎらず、看護婦ものやスポーツもの何でもそうです。 ドラマだけ見て現実だと思うと厳しいものがあります。 あと、本当に最後の最後ですが私は警察関係者ではありませんw
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- kanpyou
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黙秘権の根拠は、憲法38条などからのものと思います。 収集された証拠の信憑性と取り扱いにつきましては、『証拠能力』で、専門書などを調べてください。 判例から学ぶ捜査手続の実務―捜索・差押え、違法収集証拠排除法則編― http://www.tokyo-horei.co.jp/magazine/sousakenkyu/200402/zoukan.html
お礼
お返事ありがとうございます。 ただ専門書を読破するまでの疑問ではなく、単純な疑問で、実は参照URLも結構難しかったです(^^; すみません・・・けれど、そんな専門書があるということは「捜査方法」は、かなり細かい規則があるということですよね。 参照URLを見ると、強制自白は証拠としての効力はないけれど、なにをもって「強制」とするか、もしくはその自白が「強制」だったのか?という辺りは、結局はケースバイケース、ということですよね(読み間違っていなければ・・・^^;) けれど、それ以前の「取り調べ」という段階で、ドラマのような威圧的な態度を刑事が取るのは合法なのかな?と思いました。強制自白がダメなら、やっぱり「黙秘します」と言った時点で、何も聞けなくなるような気がします。 ありがとうございました。
- popgoto
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黙秘権は権利として行使できます。そして、黙秘をした部分に付いては、被疑者に有利になるように判断するように法に定めがあります。しかしながら、捜査において様々な裏付けがなされますから、こういった場合に黙秘があると判事の心情は悪くなりますね。 取調べは、事件の性質や容疑者の職業にもよると思います。デスクを叩いたりなんていうのは、別に。。。。。(ご想像にお任せいたします。)また、取調べに対し完全黙秘などを行使すると、弁護士の接見も制限されたり、家族の面会も禁止されたりします。 また、弁護士とのコンタクトは勾留後すぐに可能です。指名する弁護士が居なければ、当番弁護士にお願いすることになります。
お礼
お返事ありがとうございます。 > 取調べは、事件の性質や容疑者の職業にもよると思います。 やはりここだと思うのです。ここは実際はどうなのかなーと思いました。普通?の一般人であれば、あんな手荒い扱いは受けないのか、それとも、こちらが非協力的な態度になった時にだけそうなるのか、もしくはそういう決まりはなくて、個々の刑事の性格にかかっているのか。というのも、どうしてこういう疑問を持ったかというと、もし自分が身に覚えのない事件に巻き込まれた場合、ドラマのように「やっていません」と言っても、長時間拘束されて「吐け!」とか言われるのかなーと思ったら、警察の取り調べって、すごく高圧的で「自分は潔白」という証明ができない限り、こんな恐ろしい態度を取られるんだ、って思ったことがきっかけだったので・・・。 > 取調べに対し完全黙秘などを行使すると、弁護士の接見も制限されたり、 > 家族の面会も禁止されたりします。また、弁護士とのコンタクトは勾留後 > すぐに可能です。指名する弁護士が居なければ、当番弁護士にお願いすることに > なります。 そうなのですね・・・先の人の回答でも、こういうことは、取調べの前に警察の方が教えてくれるのですよね。でも、こういうのはドラマを観るだけでは全然分かりません(^^; ありがとうございました!
- fit8885
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(1)だと思いますよ。 ドラマ内の警察としては証拠がなく疑っている場合に、なんとか自白させることはできないか色々やるでしょうけど。 現実には、まず証拠ありきの話ですから、証拠を見せられたら、普通は容疑を認めざるを得ませんよね。 黙秘という行動のウラの心理を考えてみても面白いかも。黙秘というのは『やった』とも『やっていない』とも言わないわけですから、誰にも分からないわけです。 ですが、やっていない事に対しては、普通は『やっていない』と否認すればいいわけですよね。でも、ドラマで『やっていない』と一言だけにしてしまうとその後の展開に面白みがなくなってしまうのです。 『黙秘します』にしておくと、『やった』のか『やっていない』のか分かりませんから、その後の謎解きが面白くなるわけです。
お礼
やっぱり、あんな極端?なのはドラマの世界なのですね!確かに、取り調べだけではなく「なんでこんなコトをするんだ・・・」と突っ込みたくなるシーンは、山ほどありますが、そうしないとストーリーが進まない・・・というものありますよね。 > やっていない事に対しては、普通は『やっていない』と否認すればいいわけですよね。 確かにそうですよね。ドラマでありがちな「誰かをかばう」というのは分からないでもないですが、「やったのに認めたくない」という黙秘は、意味があるのかな?と思ってしまいます。 けれど(これもドラマの世界だけなのかどうかは分からないのですが)、本当にやってないのに、アリバイがなくて(弱いけど)動機みたいなものがある、という程度で、まるで犯人扱いで、極悪人を相手するような警察の態度に「もし身に覚えのない事件に巻き込まれたら、本当にやってなくても、あんなにヒドい仕打ちを警察から受けるコトになるのだろうか?」と疑問に感じていました。いくら言っても分かってもらえなかったりしたら、私だって「何を言っても信じてもらえないなら、何も喋らない!」となってしまうと思っていました。 でもシーンを盛り上げるため・・・とかなら分かります(^^; ありがとうございました!
私ですが、尋問の前に黙秘権に関して説明を受け、自分に不利になると感じたことは黙秘してもよいと言われました。 また取り調べが終わった後、警察官が内容を読み聞かせ、間違っていないかサインしますが、そこにも黙秘権の説明を受け、理解しましたという部分があります。 私自身は拘束はされませんでしたが、取調べで権利が侵害された場合に備え、妻には万一拘束されたら「当番弁護士」を頼むように言っておきました。 ただ私の場合はどちらでもよいような容疑で、相手も犯罪者というより「困ったおじさん」扱いなので、早々にお引き取りいただきたいという気配でしたからこうした取調べなのかも知れません。 建前としては証拠を揃えて話の矛盾点を突いていくのでしょうが、ヤクザなどその筋の方相手には荒い言葉があるかも知れません。 ただ裁判でこうしたことが明らかになると「自白の強要」で証拠として弱くなるので・・・。
お礼
お返事ありがとうございます。 回答者さんのような状況では、なるべく丸く?おさめようという感じでしょうか?そうすると「殺人事件」などで、状況証拠は揃っているんだ!みたいな状況だと、また違うかもしれませんよね。 けれど「無理矢理喋らせる」という警察の行為は、裁判では不利なのですね。 (ドラマでは、そんな取り調べばかりなのですが・・・。でも犯人逮捕までしか話がないものが多いです^^;) ありがとうございました。
- 0913
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実際のところは私も体験したことはありませんが、 容疑者が「黙秘」という態度を表明すると、弁護士を介してのコミュニケーションを取ることになるのではないでしょうか。 「黙秘権」は「民法」あるいは「刑法」にうたわれている条文でしょう。 ちなみに、質問者様の (1)無理に吐かせようとするのはドラマだけのこと (2)刑事の方にも、とことん容疑者を追及する「権利」がある (3)そもそも黙秘権は権利なんかじゃなくて、「話したくなければ話さないという選択をするのは勝手だよ」 では、 (1)実際にもある(と思う) (2)刑事には「権利」ではなく「職務」としての「取調べ」がある (3)そもそも黙秘権は権利なんかじゃなくて、「話したくなければ話さないという選択をするのは勝手だよ」ということはまったくない と考えます。
お礼
お返事ありがとうございます。 私は法律にも取調べにも全く無知で、ドラマの状況しか見たことがないのですが、確かに「弁護士を呼んで下さい、それまで喋りません」と言うと、急に刑事が困ったような顔つきになって、言葉は悪いですが「くそぉ・・・」みたいな感情になっているように見えます。 刑事の取調べは「権利」ではなく「職務」ですね・・・。黙秘権は立派な権利とすれば、もしかするとドラマの中だけではないですが、強い姿勢で自白を求めるという警察の行為は、あまり褒められコトではない・・・という感じでしょうか。 ありがとうございました(^^)
お礼
お返事ありがとうございます。 詳しい回答ありがとうございました。 なるほど・・・全部書類に残るのですね。ドラマでは、頭を机に打ち付けたり、座っている椅子を蹴飛ばして被疑者をひっくり返したりしていたので・・・(^^; やっぱりドラマなのですね。ドラマを全て現実とは思っていないつもりなのですが、どこが創作でどこが現実にあり得るのか・・・というのが見極められなくて・・・。 でも供述に信用性がなくならない程度(?)であれば、語気を強めたりするのは問題ないのですね。 黙秘に関してスッキリしました!ありがとうございます。 ただ > 犯人じゃ無かったとしても取り調べで嘘をついても偽証罪にはなりません は知りませんでした!裁判ではウソはダメですが、取り調べは良い(?)のですね。。。 > 本当に最後の最後ですが私は警察関係者ではありません はい、読みながら「警察の方なのかな?」と思っていました(^^; ありがとうございました(^^)