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原子力の安全性
原子力発電での安全性について詳しく書かれたサイトを教えてください。 ・「ドップラー効果でウラン238が中性子を吸収するから安全」などの基本的なことは知っています。 ・出来れば、なぜ「ウラン238」が中性子を吸収するかなど、詳しい理由が書いてあるサイトをお願いします。
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電力の専門家として回答します。 文部科学省のページに「原子力・放射線の安全確保」という専門のページがあります。 文部科学省は放射線を利用する際の安全確保、規制をする官庁です。 http://www.nucmext.jp/ このページの左下からいろんなことを学べるページに飛びます。 また、図書館的なページとして、げんしろうというページがあります。(事故データベースなども見られます) http://mext-atm.jst.go.jp/index.html 環境防災Nネットというページでは、原子力施設の現在の状況を知ることができます http://www.bousai.ne.jp/ 経済産業省(電力会社を監督する官庁で、原子力を推進・利用する立場)に「原子力安全保安院」があります。 http://www.nisa.meti.go.jp/ また資源エネルギー庁の原子力のページでも情報が得られます。 http://www.atom.meti.go.jp/ 経済産業省関係のページは電気料金に含まれている電源開発促進税から費用が支出されており、HPのほかに広報活動などが行われています。 さて、専門家として「原子力の安全性」についての見解を述べます。「人工物に絶対安全はない」という一言に尽きます。 現実には計画段階からリスクにはどんなものがあり、その影響はどれほどなのであり、どんな対策がいるかと言う研究や議論がなされてシステムが作られています。当然磨耗や経年劣化も含まれます。毎年の学会などで最新の知見を入手できます。 しかしながら人間ですから想定外のこともおきます。 先日のJALのエンジン火災もエンジンのタービンの羽が破損したことが原因ですが、このような事故は当然想定されています。したがってエンジンには燃料遮断装置、消火設備があり、燃料を海上で投棄する手段があり、エンジンは複数付いていて残りで飛行が継続できるシステムになっています。 御巣鷹山の事故の場合は油圧が全部なくなってしまうという「想定外」の事故だったため不幸な事故に至りました。(油圧は左右別々にあり片方が壊れても継続できる設計だったが尾翼がなくなった結果全部だめになってしまった) もんじゅの事故(ナトリウム漏れ)も配管内に差し込んだ温度計の周りに渦ができて配管を侵食して穴が開いてしまったとしう想定外の事故でしたが、ナトリウムが漏れても穴が開かないような床だったので大事故にはなりませんでした。 したがって、「現在の原子力発電は、(運転員のオペレーションミスも含めて)想定しているリスクに対しては安全である」と言えます。 近年エネルギー分野では規制緩和、自由化、国際的水準、中国とのコスト競争などを背景にして、専門家(メーカー、電力会社、官庁の研究所、大学など)が多数リタイアしています。(業界全体が儲からない構造になったので余裕がなくなった) このため、核燃料棒の構造は知っていても使い方は知らないとか、全体の動かし方は知っていても細部は知らないとか、いわゆるシステムの細部まで知り尽くし、何をすべきかを知っているプロがいなくなりました。 発電所の安全確保の責任者は主任技術者ですが、彼らは学歴と実務経験があれば、会社推薦により監督官庁から面接試験により資格が与えられます。このような人間が会社や役所にNoとはいえませんし、司法試験のように広く深い学習をしたわけではないので知識もなく、日々勉強をしていくという態度がない者もいます。 他の部署や個人の欠点を指摘できない、責任の所在があいまい、上に逆らえないといった日本固有の企業風土などがリスクの発見、早期対処を阻んでおり、私はこの点において「安全性」に疑問をはさんでいます。
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- Hiroshi_34
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日本原子力発電株式会社(TEL0292871250)に電話して、資料請求してはどうでしょうか。私は手元にありますが、中学生でも理解できるようなわかりやすい資料です。あなたのタイトルに関連するサイトを2つ上げておきました。 機会があり、茨城県の東海村の原子力発電所を見学させてもらたったことがあります。案内者から説明を受けながら、パソコンが多数並んだコントロールセンターの仕事の内容や、核廃棄物の入っているというドラム缶も遠くから拝見しました。水中で青白く発光していたチェレンコフ効果なども見学させていただきました。 原子力発電の原理の概略は高校生並みに理解しています。発電の内訳は、火力55%、原子力34%、水力10%、その他1%だそうです。 原子力発電の過去の原子力発電の事故の原因を新聞報道で見る限り、反応の仕組みより、熱交換部分の材料の腐食や、人間の操作ミスなどの方が、大きな割合を占めているような印象を受けます。個人的には、あなたのように「ドップラー効果でウラン238が中性子を吸収するから安全」とは考えていません。 URLの中の説明では、「軽水炉でウラン燃料を燃焼させたとき質量数235のウランは核分裂を起こし中性子を放出します。この時発生した中性子を核分裂しないウラン238が吸収することによってウラン238からウラン239になります。・・・プルトニウム240、241、242が生成されます。すべてのプルトニウムはこのようにして作られているのです。・・・(軽水炉)で核分裂をするのは質量数239と241のプルトニウムで核燃料として使用できます。こうして原子炉の中でできた核分裂をするプルトニウムは現在の原子炉でも燃料として原子炉に装着したウラン燃料とともに発電に利用されており、発電量の30~40%はプルトニウムの核分裂のエネルギーによるものになっています。」とあります。 http://www.nisa.meti.go.jp/ http://contest.thinkquest.jp/tqj1999/20159/zisyo.html
- 参考URL:
- http://www.nisa.meti.go.jp/
お礼
2つもURLを教えていただきありがとうございます。 早速、参考にさせていただきます。
- 2531kbps
- ベストアンサー率13% (183/1333)
吸収するというと受け身的ですが、実際は、ウラン238に中性を意図的に吸収させて、ウラン238をウラン239に成らせるという方が正しいのではないかと思います。
お礼
ご指摘どおりです。Σ(・・) 回答ありがとうございます。
お礼
確かに、そういう考えも出来ますね・・・。(悩) 回答ありがとうございました。