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原子力発電の安全性と今後の発展
現在の日本の発電の四分の一が原子力発電に頼っているらしいですが、原子力発電は放射能などの安全性は大丈夫なのでしょうか? また、将来的に原子力発電がすべてのエネルギー源となるのでしょうか? できれば参考となるサイトを載せていただくとありがたいです。
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大丈夫なんかじゃないです。 原発はおおむね冷却の必要上海岸近くに建設されていますが、大地震が起った場合緊急停止して送電がストップします。 当然冷却ポンプも停止しますから、自家発電しますが津波などでこれがやられるとアウト、メルトダウンします。 本来なら電源船などを用意して、停電時に火急速やかに原子炉の電源供給できる体制を複数用意すべきですが、どうも安全策は机上の空論であり、危険な状態です。 強固な地盤と言っても、地震は想定外に起きるので、安全と言うことはないと思います。
- monjyu_001
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1.<原子力発電は放射能などの安全性は大丈夫なのでしょうか? NO.1の方が丁寧に説明をされています。私は少し視点を変えて説明します。 世界の商業用原子力発電所の運転は初号機からすでに57年の経験を経ており、過去において米国のスリーマイル発電所やソ連のチェルノブイリ発電所で、重大な原子炉事故が起こりました。これらの重大な事故の経験に基づき、安全対策として必要事項の検討・実施、あるいは運用方法の改善及び原子力防災対策計画の策定など必要な改善を実施してきました。 またチェルノブイリ事故を契機に原子力のような複雑なシステムの安全確保には、技術的工学的面の強化だけでなく、職員のひとりひとりが安全を最優先に考えるという認識や理念、そしてその実践が重要であるという、安全文化が重要視されるようになりました。この結果技術的熟成度の向上とともに安全文化の重視により、現代の軽水炉原子力発電所は完成度を高めることが出来ました。 人間の作ったものですから絶対に安全とは言えませんが、一つのトラブルが次の段階に進まないようにする多重防護の採用とともに、実用上は安全性の問題はないと言える段階までになってきました。原子力発電への信頼性向上と将来の石油資源枯渇の心配から、最近では世界の各国で新規に原子力発電計画が具体化されています。 具体的な例をあげると、スリーマイル事故で原子炉や配管類を包む格納容器の有効性が確認され一方、格納容器を持たない連型原子炉の弱点が明確になった結果、ロシアの旧型炉は廃止され、新規建設の原子炉は西欧型原子炉と同等の機能を持つタイプに切り替えられ、原子力発電の信頼性が高まりました。その一方、中国・インドなどの経済の急成長を維持している国は、こぞって原子力強化に努めています。 我が国では地震の多いことから地震に対する対策が厳しく言われております。実際柏崎発電所では想定以上の地震を受けて設備の損傷がありましたが、原子炉を安全に停止することが出来、大きな地震を受けても重大な原子力事故に発展することがないことが実証されました。 また我が国最初の東海発電所の運転開始以来51年を経過し、現在では55基の原子力発電機が、大きな事故やトラブルなしに運転を続けており、発電量で見ると全体の約30%の電力を供給しています。原子力についていろいろ事故の心配を言われる人もいますが、原子力発電所の実積を見ると実際には大変信頼性の高い発電設備です。 <http://www.enecho.meti.go.jp/genshi-az/atom/safety/stop.html> 2.<将来的に原子力発電がすべてのエネルギー源となるのでしょうか? 石油は比確的早期に枯渇化の心配をされていますが、石炭は世界各国に分布しており埋蔵量も多い資源です。ただCO2の排出量が多いので、その対策のための技術開発は必要ですが、将来ともに利用されると考えられます。天然ガスは当面心配ないのですが、遠い将来 -例えば100年後にどうなるかは分かりません。すでにピークは過ぎているでしょう。いずれにせよ化石燃料はいつの時代であるか明確には分かりませんが、消費し尽くされると考えておいた方がよいでしょう。 ちなみに原子力開発機構が、100年後の2100年を想定した姿の一つとして、我が国の一次エネルギーは、石炭と天然ガスが合計で30%、原子力が60%、再生可能エネルギーが10%という数字をあげています。 <http://www.jaea.go.jp/2100/2100.html>
- kyuper2003
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原発を運転すると必ず放射性廃棄物というものが出ます。 放射性廃棄物には低レベル放射性廃棄物と高レベル放射性廃棄物の二種類あり、低レベル放射性廃棄物は劣化ウラン弾として使用されているので問題がないわけではありませんが、ここで取り上げる火急の問題は高レベル放射性廃棄物の方です。 高レベル放射性廃棄物とは、再処理施設で使用済燃料からウランやプルトニウムを分離・回収した後に残る、核分裂生成物を主成分とする廃棄物で、放射能濃度が高い廃棄物のことを言います。高レベル放射性廃棄物は、低レベル放射性廃棄物に比べその発生量自体は少ないのですが、放射線の管理に注意が必要な半減期の長い核種も比較的多く含まれているので、長期間にわたり、私たちが住む環境から隔離する必要があります。 このため、高レベル放射性廃棄物は、ガラスと混ぜて溶かし「キャニスター」と呼ばれるステンレス製の容器に注入したあと、冷やして固めます(これを「ガラス固化体」と言います)。このガラス固化体は、熱を出すので、冷却のため30~50年間程度一時貯蔵し、最終的に地下300メートルより深い安定な地層中に処分される予定です。 しかし、高レベル放射性廃棄物をガラスと混ぜれば安定した固化体になって放射能を封じ込めることができるといわれていますが、この技術は決して確立したものではありません。 高レベル廃棄物の放射能の寿命には数100万年を越えるものもあります。 また、冷却のための30~50年間ですら高レベルのガラス固化体を詰めた「キャニスター」が持つ保証はありません。 強烈な放射線と熱にさらされつづけるステンレス製のキャニスターがどのように腐食し、いつからどの程度放射能が漏れだすのかは、まさにやってみなければ分からない状態なのです。 この「キャニスタ-」1本に詰められた放射能は、広島に落とされた原爆の約30発分といいます。 日本にある原発53基から日々生み出される高レベル放射性廃棄物は、 平成15年末現在、青森県六ヶ所村に760本、 茨城県東海村に130本、 合計890本が「キャニスタ-」に詰められ冷却保管されています。
- fisker
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原子力発電は他の発電方式に比べて多くのメリットがありますが、当然デメリットもあります。放射性廃棄物を長期間管理しなければならないとか、兵器に転用されたりしないよう、核物質の厳重な管理が必要であることなどは原子力に特有のデメリットです。また、現在主流の軽水炉では天然ウランという限りある資源を加工して利用しているため、化石燃料とは比べものにならないものの永遠に持続可能なわけでもありません。 したがって、軽水炉による原子力発電は新たなエネルギー源が普及するまでの繋ぎの技術という位置づけです。ただ、人類の需要を満たすに足る新たなエネルギー源が実用化され、普及するには数百年オーダーの時間が掛かります。それまでのエネルギー源として、化石燃料以外には原子力に匹敵する技術は今のところ存在しません。そのため、エネルギー消費の多い主要国のほとんどは今後100年程度は原子力発電の比率を高め、その後次世代のエネルギーに徐々に移行するというエネルギー戦略をとっています。 尚、安全性についてはそもそも100%の安全性などというものはあり得ませんし、目指してもいません。日本は何かに付け「ゼロリスク幻想」がまかり通る独特な社会ですが、決して到達できないリスク・ゼロになるべく近づけるようできるだけ努力するというのは合理的な態度ではありません。実際には、確率論的安全解析によって事故のシナリオごとに確率を積算し、最終的に炉心損傷に至る確率を論理的に算定して評価しています。IAEA(国際原子力機関)のガイドラインでは1ユニットが1年間に炉心損傷に至る確率を10^-6以下とすることになっています。これは、世界中で1000ユニットが運転しているとして、炉心損傷事故が発生するのが1000年に1度という割合になります。 ちなみに、炉心損傷というのはいわゆるメルトダウンですが、これが起こると必ずしも大規模な被害が発生するというわけではなく、発電所敷地外の公衆に被害が及ぶのは更に低い確率です。現在まで軽水炉では唯一の炉心損傷事故であるスリーマイルアイランドでは実際に放射性物質が放出されて周辺住民が被曝しましたが、被曝レベルは低く、直接の健康被害は確認されていません。