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分圧、沸騰について
混合溶液は理想溶液であればその蒸気圧は各成分のモル分率の和に等しいということを知りました。つまり蒸留というのは、沸点の違いで分けるのではなく、ただ単に沸騰した溶液の蒸気の濃度差を利用しただけだと解釈しました。しかしそこでもおかしなことが起こりました。例えばエタノールと水の80℃での蒸気圧をそれぞれ760mmHg、360mmHgとします。そしてエタノールと水をモル比1対1で混合した溶液を考えます。それは理想溶液であるとします。溶液中のエタノールと水の80℃での蒸気圧はそれぞれ380mmHg、180mmHgとなり、溶液の80℃での蒸気圧は560mmHgとなり、大気中では沸騰しないことになってしまいます。これでは実際の現象に反しますよね?それともこれも非理想溶液との誤差の範囲内なのでしょうか。そしてこのような現象が起こるのならそれは水蒸気蒸留の原理である、互いに不溶な液体はそれぞれの蒸気圧の和が外圧に達したとき沸騰する、ということと同じではないのですか?
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溶液や混合物の物理化学的な扱いというのは、構成成分の化学的な性質も絡んできますので、厳密に成り立つような議論を展開することは容易ではありません。 理想溶液に関しても、濃度が高くなるほど理論からのずれは大きくなります。 ご質問にある水とエタノールは共沸します。そのために、これを理想溶液として扱うことはできません。そのような扱いが現実と合わないからです。 また、水とエタノールは任意の割合で混ざり合います。したがって、水蒸気蒸留の場合の議論は成り立ちません。 個人的な感想ですが、事実上、水蒸気蒸留が可能な物質は限られており、その物質の物理的あるいは化学的な性質も関わっているようですので、物理化学的な解釈に関してはかなり、難解というか、曖昧なものであるように思います。ただし、水蒸気蒸留が可能な物質に限定すれば、少し前の質問に対する回答のようになるとご理解下さい。
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- パんだ パンだ(@Josquin)
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誤差とかいう問題ではなく、エタノールと水の混合物は理想液体ではないから、蒸気圧がモル分率の和とかいうのはなりたちません。