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執行猶予が取り消される時のこと
昨日ほかの質問を見ていたら、執行猶予が取り消されるのは禁固刑以上の罪を犯した場合だ、という記述がありました。 軽微な違反(シートベルト着用を怠ったとか)で青切符を切られた時は大丈夫(執行猶予は取り消されない)、というようなことでした。 禁固刑を受けるというのは、素人考えですが、相手を死傷させるようなけっこう大きな事故じゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。 まだ事故を起こす前に検問でひっかかり、泥酔状態だったような場合は、猶予されている刑執行には影響ないのでしょうか。(収監するべきじゃないのかと個人的には思います) 自分で調べようと思いましたが挫折したので、すみませんがどなたか教えて下さい。お願いします。
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横レスですが。 > ここでの「必要的」は、「うむを言わさず、必ず」で、「任意的」は裁判官の裁量で「取り消される時もある」という解釈でよろしいでしょうか。 よろしいです。手続としては検察官が裁判所に執行猶予言渡しの取り消しを請求して、裁判所が決定で取り消すことになっています。 > 罰金刑にも執行猶予がつく場合があると聞いたのですが、お答えの中の「確定すれば」というのは「執行猶予がつかない場合(普通はつかない?)」と解釈してよろしいでしょうか。 執行猶予中に罪を犯して罰金刑に処せられる場合、絶対に執行猶予はつきません。再度の執行猶予が認められるのは1年以下の懲役・禁錮に処せられるときだけです(刑法25条2項)。また、一般に罰金刑に執行猶予がつくことは、皆無と言っていいほどありません。 > それから、初歩的な質問で恐縮ですが、「禁錮刑以上」というのは禁錮と懲役を指すのでしょうか。罰金刑は禁錮刑より「下」という認識でよろしいでしょうか。 刑は重い順に死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留及び科料となっています。したがって、禁錮以上とは死刑、懲役、禁錮を指します。
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- thedukeofichijou
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> 執行猶予期間というのは、時効みたいに途中で停止にならないんですか。 停止したいのはやまやまなのですが、法律に停止するという規定が全くないので停止できないのです(刑法27条)。公訴時効の方には停止の規定がちゃんとあります(刑訴法254条、255条)。もちろん、この穴の存在はみんな知っていて、犯罪者の方々は逃げ切りを狙って上訴しますし、検察官や裁判官はそれを阻止しようとして手続を早く進めたりします。 改正刑法草案73条2項はこの穴を塞ごうとしたものですが、結局今に至るまで刑法のこの部分は改正されないままなので、穴も残ったままです。
お礼
ご教示いただいてありがとうございます。 思いがけず、面白い裏話(?)をお聞かせいただいて興味津々です。懸案事項というのも、どの世界にもたくさんあるようで(笑)。 勉強になりました、ありがとうございました。
- thedukeofichijou
- ベストアンサー率80% (76/95)
どうでもいい補足ですが。 > 正確には禁錮刑以上の罪を犯した場合ではなくて、禁錮刑以上の刑に処せられた(その刑には執行猶予が付かない)場合です。刑に処せられるというのは、起訴されて、禁錮刑以上の判決が言い渡されて、その判決が確定することです。 この部分は、禁錮以上の実刑判決が「執行猶予期間中に」確定しないと取り消し理由にならないという意味です。確定した時点で既に執行猶予期間が満了していれば、もはや前刑の言渡しは失効しているので(刑法27条)、取り消しを受けることはなく逃げ切りとなります。 #現在服役中の田代まさし受刑者も、控訴することによって確定を遅らせて、無事に前刑(懲役2年)の執行を逃れています。
お礼
どうもありがとうございます。 なかなか面白いですね(不謹慎ですが)。執行猶予期間というのは、時効みたいに途中で停止にならないんですか。法には必ず抜け道があって、賢い弁護士はそれを目一杯使うんでしょうね。
- buttonhole
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>執行猶予が取り消されるのは禁固刑以上の罪を犯した場合 正確には禁錮刑以上の罪を犯した場合ではなくて、禁錮刑以上の刑に処せられた(その刑には執行猶予が付かない)場合です。刑に処せられるというのは、起訴されて、禁錮刑以上の判決が言い渡されて、その判決が確定することです。 青切符を切られる場合、反則金(反則金は罰金ではありません。)を納付すれば、公訴が提起されない(起訴されない)のですから、刑に処せられた場合にあたらないので、執行猶予が取り消されないのです。 しかし、青切符でも、反則金を納付しなければ、起訴される可能性があります。もし、起訴されて罰金刑を宣告され、それが確定すれば、執行猶予は任意的に取消しされますし、執行猶予の付かない禁錮刑以上の刑を宣告され、それが確定したのでしたら、執行猶予は必要的に取り消しされます。
お礼
丁寧なお答えを下さりどうもありがとうございました。 せっかくなので、よくわからない点を再度お訊ねしてもよろしいでしょうか。お時間ありましたらお願いします。 >執行猶予は任意的に取消しされます 執行猶予は必要的に取り消しされます ここでの「必要的」は、「うむを言わさず、必ず」で、「任意的」は裁判官の裁量で「取り消される時もある」という解釈でよろしいでしょうか。 また、 罰金刑にも執行猶予がつく場合があると聞いたのですが、お答えの中の「確定すれば」というのは「執行猶予がつかない場合(普通はつかない?)」と解釈してよろしいでしょうか。 それから、初歩的な質問で恐縮ですが、「禁錮刑以上」というのは禁錮と懲役を指すのでしょうか。罰金刑は禁錮刑より「下」という認識でよろしいでしょうか。 以上、よろしければ教えて下さい。
- ginger0613
- ベストアンサー率14% (77/536)
禁固刑は比較的罪は軽いけど有罪ですし罪は罪です。 禁固刑受ければ執行猶予は取り消しです。罰金刑の場合は程度によっては取り消しもあります。悪質な犯罪の場合ですが・・・
お礼
お答えありがとうございます。 >悪質な犯罪の場合ですが・・・ そこ、そこんとこを知りたい(笑)。泥酔状態は悪質な犯罪(危険運転罪)の未遂と言えると思いますが。
- rmz1002
- ベストアンサー率26% (1205/4529)
参考URLによれば ・禁固刑→必ず取り消される ・罰金→取り消される「場合もある」 ようです。
お礼
さっそくのお答え、どうもありがとうございます。 そうですか、禁固刑の場合は「必ず」なんですね。なんとなく納得できます。 できれば、具体例も知りたいです。
お礼
お答えありがとうございます。 歯切れの良い実にわかりやすい文章で、すっとこちらの胸に落ちてくる感じで、勉強になりました。 難しい法律的な問題もこうして教えていただけて、知的好奇心が満たされ、人生楽しめて感謝です。 どうもありがとうございました。