iNTERNET magazine, 2001.11号の請け売りですが、Webサービスは「WWWを情報のリンクから機能のリンクへと進化させるもの」と捉えるとわかりやすいと思います。
WWW(WorldWide Web)は、情報をオープンにリンクしたことにより、時空を越えた巨大市場・巨大コミュニティを作り出した。しかし、それは情報のリンクなので、ユーザーは情報の洪水に溺れてしまう。膨大な情報(および似非情報)を処理する能力が必要となる。
たとえば、旅行を予約しようと思ったら、「エアチケットの情報」「宿泊先の情報」「観光情報」「レストランの情報」などをWebで調べる。膨大な情報(および似非情報)が見つかる。これを比較し、検討して、ひとつひとつに対して必要な予約や計画を行うわけです。
Webサービスは、情報のリンクを超えて、機能・サービスのリンクを作り出す。それにより、たとえば旅行を予約しようと思ったときに、条件や希望をひとつのポータルサイトか何かで登録すれば、機械が自動的に上記の情報処理をして、推奨パッケージを作り、ユーザーがボタンを押せば簡単に予約が完了する、といったような、エージェントサービスが可能になるわけです。
Webでなく、従来の旅行サービスであれば、そういうことをある程度まとめて人間のエージェントがやってくれます。ただし、ユーザーが情報を持たず、エージェントが持っているために、それは売り手に有利な市場だったとも言えます。
Webサービスは、XML、SOAP、UDDIなどの標準技術を使って機能・アプリケーションレベルのオープンなリンクを実現するものだといえます。8年位前に、WWW(WorldWide Web)が、httpなどの標準プロトコルを使って情報のオープンなリンクを実現したのと同じような革新が、こんどはサービスや機能のレベルで実現される、というわけです。
お役に立てば幸いです。
お礼
なるほど機能のリンクと考えるとわかりやすいですね。これはWWWのようなインパクトを産業や生活にもたらすでしょうか? ご丁寧なご回答誠にありがとうございます。