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比較優位と絶対優位
比較優位と絶対優位の違いについてわかりやすく教えていただきたいです。お願いいたします。
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テレビでもおなじみの伊藤元重、経済学を解りやすく説明している本が沢山あります。その中から「比較優位」についての説明を見つけだしました。以下に引用します。 いま、アインシュタインが彼の弟子といっしょに仕事をしていたとします。仕事は2種類の作業に分けることができ、ひとつは理論的な構造について考える創造的作業、もうひとつは論文をタイプしたり資料を整理したりする補助的作業であるとします。この2つのどちらの作業も、研究上欠かせないものとします。 いま、アインシュタインは、どちらの作業に関しても弟子よりも有能であったとします。たとえば、能力を仕事のスピードで測れるとして、アインシュタインは創造的作業に関しては弟子の5倍、補助的作業に関しては弟子の2倍のスピードで仕事を完了することができるとしましょう。この場合、アインシュタインは、作業を全部自分でやってしまって、弟子にはなにも任せないほうがよいのでしょうか。また、弟子はこんなに優秀なアインシュタインと一緒に作業するのでは、アインシュタインに搾取されるばかりなので、ひとりで別に研究したほうがよいのでしょうか。 もちろん、答えはは否です。アインシュタインも弟子も1日24時間という時間的制約に縛られています。したがって、この時間的制約のもとで最大限の成果をあでようと思ったら、両者が協力して分業したほうがよいのです。この場合、アインシュタインは創造的な仕事をさせれば、補助的な仕事の2.5倍の仕事をするのですから、アインシュタインは創造的な仕事に特化し、それを補うため弟子が保持的な仕事を行えばよいのです。 このような状況のとき、アインシュタインは創造的仕事に「比較優位」があり、弟子は補助的な仕事に「比較優位」があるといいます。国際貿易における比較優位とは、ここでの2人の人物を国に置き換え、2つの作業を産業に置き換えることでそのままあてはまります。 『入門 経済学』伊藤元重著 日本評論社 1988. 1. 5
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- at9_am
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いま、二財(x 財, y財)二国(A国, B国)モデルを考えます。 各財のそれぞれの国価格は表のようになっているとします。 財\国 A B x 2 8 y 3 4 したがって、自由貿易が開始されると、A 国で x 財を買って B 国へ行って売り、B 国で y 財を買って A 国へ持ち帰って売ることで利益が出ますから、A 国は x 財を輸出し B 国は y 財を輸出します。これが比較優位です。 しかし、B 国の価格は x 財、y 財ともに A 国よりも高いです。完全市場を仮定すれば生産コストと価格は一致しますから、どちらの財もA国で作った方が安いはずです。このような場合、A 国は x 財、y 財ともに絶対優位を持っているといいます。 勿論、だからといって両方とも A 国で作るようにはなりません。